【卒業インタビュー】vol.1
元カメラマン濱田に、今後の夢を聞いてみました。
こんにちは。編集部の江上です。
最近リセノでは、とある出来事がありました。
長年カメラマンをつとめ、制作チームの中心として、
撮影からyoutube出演まで、多岐にわたって
活動していた濱田が、退職することに。
ざわつく社内をよそに、一体彼に何があったのか。
彼の現在の活動を知るために、
自宅にお伺いし、インタビューを行いました。
そこで見えてきたものとは...
「夢」や「働き方」をテーマに、
3回にわたっての連載をお届けします。
自分の想いを自分で届けたい。
家具の、人を幸せにするちから。
ーリセノを退職した経緯は?
はまだ:
まずは、インタビューしてくださって、
ありがとうございます!
退職を決断した大きな理由は、
北欧ヴィンテージを扱う家具屋さんになりたい
という夢ができたからなんです。
家具を購入してもらうだけでなく、
僕と関わる方に、幸せを感じてもらえるような
体験を提供したいと思っています。
リセノでのお仕事を通して、
生活をしていく上で家具は、
特別な存在だということに気が付きました。
購入してくださる方には、
それぞれのストーリーがあり、
購入した経緯やそこからの体験も、
人生と密接に絡み合っていきます。
すぐに買い換えられるものではないですし、
誰かにとっては、一生に一度の大切な買い物です。
はまだ:
また、本来家具は誰かに見せるものではなく、
クローズドなものですし、
表面的な良さだけでなく、機能であったり、
大切な誰かのことを想って購入するものだと思います。
なかなか、ないんです。
こんなに素敵なモノって。
なので、僕は大好きな家具を通して、
お客様の生活に生涯携わることができれば、
これ以上のやりがいはないと思いました。
そして、自分自身の価値観に共感してくださる方に、
自分の想いを直接届けることができたらいいなと。
はまだ:
ただ、近年では、SNSが流行していることもあって、
中身よりも見た目を優先したモノ・コトが
多くなってしまっていると感じます。
コロナの影響も重なって、家具の需要が増え、
ビジネス的な戦略の中で、家具が消費されている
ことがとても悲しかったんです。
少しでも多くの方がインテリアに
興味をもってくださることは、嬉しくもありながら、
これで本当に良いのかな?という想いも強まりました。
ー家具が大好きな濱ちゃんだからこそ、
業界に対する葛藤があったんですね。
はまだ:
僕自身、家具を通して、心豊かな生活を
送ることができましたし、
家具が好きでよかったなと思うことがよくあります。
それは、良いお店で、良い家具を購入すると、
自分を含めた、たくさんの人を
幸せにすることができるからなんだと思います。
良いという基準は、人それぞれですし、
それぞれの正解があるため、
あくまで僕の主観にはなるのですが、
素敵な食卓によって会話が増えたり、
くつろいで寝落ちしている姿を見たり、
お部屋を褒めてもらえたり、
本当に良い経験ができました。
家具をご提案させていただく立場としては、
お客様は難しいことは考えず、
なんとなく良いなと感じてくださるだけでも
十分だと思っています。
だからこそ、提供する側は、
購入してくださった方の生活と
本気で向き合うべきだと思ったんです。
はまだ:
家具の場合は、素材がどうあれ座れれば、
椅子としての役割を満たしているし、
模倣品であっても見た目が良ければ、
インテリアとしては、十分です。
ただ、そうなると、モノの価値は、
あってないようなものなので、
その人自身に、どう想って使っていただくのか?
ということが大事というか。
生活に根ざした提案や作り手の想いを
的確に伝えることができれば、
満足感だけでなく、家具の役割や価値が、
より良いものになると思うんです。
はまだ:
僕たちにできることは、きっと、
目先の素敵さや満足感を与えることだけでなく、
永続的に幸せが体験できるヒントやアドバイスを
お届けすることなんじゃないかなと思っています。
ーなぜ、その中で北欧家具なの?
はまだ:
安くて良いものが当たり前と言われる
現代だからこそ、モノ自体の価値を
軽視していることが多いなとかんじます。
もちろん、好みは人それぞれですし、
価値観も違います。
使う人が満足していれば、
それほど素晴らしいことはないと思うんですが、
良いモノを選んでほしいという想いもあります。
僕にとっての良いモノとは、
最高級でなくても、心のこもった家具のことです。
そんな家具は、使う人のことを最大限に
考えているから、使い手をいろんな意味で
満たしてくれるんです。
僕の狭い価値観かもしれませんが、
家具のお仕事をしてきた中で、
作り手の心を感じることができるモノ、
つまり、生活に根ざした心を惹かれる家具が、
北欧の家具に多かったということです。
憧れの地、北欧デンマークを目指して
はまだ:
リセノでも取り扱いのある「ウェグナー」や
「モーエンセン」も、デンマークを代表する
デザイナーとして、知られています。
他にも、北欧のデザインは、
世界中に大きく影響していて。
元を辿っていくと、北欧のデザインから
インスパイアされていることが多々あります。
家具に携わる者として、北欧はとても
特別な場所であり、憧れの地というわけなんです。
はまだ:
家具のお仕事をしているうちに、
好きになっていった北欧のデザイン。
そして、知識が増えるたび、実際の北欧文化に
触れてみたいと強く思うようになりました。
また、もうすぐ30歳という人生の節目を迎えるので、
今挑戦しなくては、絶対に後悔すると思ったんです。
そう感じた時、デンマークに行きたい!と、
すぐに代表の山本さんに相談しました。
「濱ちゃんがメンバーから抜けるのは、
リセノとしては痛手だけど、
絶対に挑戦した方がいい!」
と、前向きに応援して頂けたんです。
そこからは、あっという間で、
僕自身、気が付いたら退職という感じでしたね。
突発的な一歩が、自分と向き合うことに繋がる。
ー「夢」とか「働き方」など、今の自分と向き合って、
どうしていくか。決断をするためには、
準備とか計画があったのでしょうか。
はまだ:
退職を考えはじめてから、実際に退職するまで、
3か月もなかったように思います。
お恥ずかしながら、計画性なんてほぼなくて...笑
地元の横浜に帰って、フリーランスで
カメラマンとして働きながら、語学を勉強して、
1年後にデンマークに出発しようという
かなりざっくりとした計画だったんです。
はまだ:
それがすごく甘い考えでした。
実際に辞めてみると、本当に大変で。笑
今、思い返すと、リセノに勤めながら、
いろんなことを準備しておけばよかった...
なんて、後悔することも。
はまだ:
けれど、無計画でも一歩踏み出さないと、
分からなかったこと、できなかったことが、
たくさんありました。
自分自身の無力さや考えのなさを痛感することも
そうですし、改めて自分がやりたいことって何だろう、
自分の力だけでできることって何だろうって。
客観視して、自分と向き合うことができました。
そのおかげで今、「夢」が、少しずつ具体性のある
「計画」に変化してきているところです。
行動を起こすために、自分の「好き」を理解する努力をする。
ー独立を決めて、退職を選んだ濱ちゃんから、
挑戦することを踏みとどまっている方に
メッセージは、ありますか?
はまだ:
まだ、何も成し遂げていないので、
恐れ多いのですが...
僕の体験から話せるとすると、
とにかく行動するのみ!って、
多くの方が言うと思うんです。
ただ、僕の場合は、ちょっと順番が違っていて。
今まで、好きなことややりたいこと、
成し遂げたいことを明確にすること自体が、
すごく難しかったんです。
まずは、どんなことが好きなのか、
どんなことにやりがいを感じるのか?
自分が好きなことが何か、理解する努力をしました。
ー好きなものを突き詰めることが行動力に繋がる、
というのは、たしかに腑に落ちる所があります。
はまだ:
僕は元々、行動力がなくって。
学生の時は、面倒くさいことは放棄して、
楽な道をずっと歩んできました。
でも、楽なことばかりしていると、
退屈なことが多いですし、
あの時、頑張ってればよかった!って後悔、
沢山あるじゃないですか。
このままじゃダメだなって、人生を楽しむために、
意識して好きなことについて考え始めたら、
自然と、行動するようになっていました。
ー具体的にどうしたの?
はまだ:
どんなに小さなことでも、これが好きだって
言えるように、意識を変えてみたんです。
そうすると、不思議で、世の中って好きなことだらけ
なんだなって。どんどん楽しくなっていったんです。
はまだ:
例えば、大変な仕事だと思っていても、
気が付いたら、時間が経っていることって
あると思うんです。
その瞬間は、僕にとって、楽しいという事なんです。
寝落ちできるくらい頑張った日は、
僕にとっては、好きな一日なんです。
そして、家具が好きだから、
いろんなことを知りたいと思って勉強しました。
人に喜んでもらうことが好きだから、
独立を決断しました。
好きなことをするために、どうしたいか、
自分の気持ちを知ることができれば、
どんな環境においても、挑戦や行動が
伴ってくるんだと、身をもって実感しています。
ー自分の気持ちを知るために、何が好きなのか、
改めて意識をしてみる。なかなか難しそう。
はまだ:
行動や挑戦って、社会で生活をしていると、
自然と、日常的に遭遇していて。
それに対して、少しでも心が動いたか?
そうじゃないのか。細かく振り分け作業を
していったら、目指すべきところが見えてきた
感覚でした。
そして、好きなことに気付いたら、
待っていてもチャンスは来ないので、
行動あるのみ!と、
いろんなことにチャレンジしている最中です。
ー30代を目前に、「夢」へと挑戦するため、
リセノを退職した濱ちゃんの想いを
インタビューしました。
フリーになった濱ちゃんのこれからが楽しみです。
と、お別れのようなインタビューとなりましたが、
実は、退職後も、カメラマンやライターとして、
リセノのオウンドメディアに登場予定です。
気になるvol.2は、年明けの1/5(木)に公開します。
皆さま、良いお年を!
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