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センスのいらないインテリア|お部屋を「広く、すっきり」見せるテクニック

小さなお部屋でも、スタイリングで「広く見せる」。

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初めてワンルームで一人暮らしをする時から、家を建
てる時まで「お部屋が小さく、狭い」というのは、日
本の住宅における「共通の悩み」です。

特に、都市部に住む人にとって

  • 利便性
  • 金額
  • 広さ

は、それぞれが同時には希望通りにはいかない悩まし
い問題です。

「利便性、金額、広さ」において、インテリアの力で
解決できるのは「広さ」です。

お部屋を物理的に広げることはできませんが、スタイ
リングによって「広く感じる」様にすることはできます。

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この記事では、同じお部屋の広さであっても「広く感
じさせる」ためのインテリアスタイリングのコツをご
紹介いたします。

「知っているか、知らないか」で、お部屋づくりの質
が変わってきますので、ぜひ一読いただければと思います。

お部屋を「広く、すっきり」見せるテクニック7選

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お部屋を「広く感じさせる」ためには、いくつかの基
本的なアプローチがあります。

インテリアスタイリングにおいて、「広く感じる」と
いうのは、

  • 物理的に「体積を変える」
  • 心理的に「印象を変える」

という2つのアプローチがあります。

物理的に「体積を変える」 事例

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物理的に体積を変える事例としては、家具の高さや、
家具の細さを変えるアプローチです。

例えば、上の写真のように、家具の高さを低くするこ
とで、目線の先に何もない状態になることで、お部屋
を広く感じさせることができます。

これは一例ですが、このように家具の高さを変え、同
時に目線の先のスタイリングを調整することで、分か
りやすく効果を出すことができます。

心理的に「印象を変える」 事例

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一方、こちらは物理的に体積を変わっていないけれど
「心理的に、印象を変える」事例です。

床の色を、フローリングの「ナチュラル色」から、
カーペットを敷いて「グレー色」に変えています。

淡いグレー色は、膨張色と呼ばれる色であり、心理的
にお部屋を広く感じさせる効果があります。

こちらも、心理効果の一例です。

----------

さて、それぞれのアプローチの事例をご紹介しました
が、この他にもお部屋を広く見せるコツは様々あります。

この記事でご紹介するのは、7つ。

  1. 「ニュートラルカラー」を多く使う
  2. 「線の細い」家具を選ぶ
  3. 「背の低い」家具を選ぶ
  4. 「縦のライン」を出す
  5. 壁と天井に「光をまわす」
  6. 収納で「隠して」すっきり見せる
  7. 家具を「ライフスタイルの主役」に絞る

順番にご紹介していきましょう。

「ニュートラルカラー」を多く使う

DSC_5565 テーブルや収納家具など、白色はお部屋を広く見せます。

ニュートラルカラーとは

  • 無彩色の中でも「白」や「グレー」
  • アースカラーの中でも「アイボリー」や「ベージュ」

など「色の薄いカラー」のことを指します。

ニュートラルカラーは、見た目に重さを感じさせない
ため、お部屋を広く感じさせる効果があります。

「白の洋服は、膨張色だから太って見える」

という言葉を聞いたことがあると思いますが、その通
り「白は、膨張色」ですので、体も、お部屋も大きく
見せる効果があるのです。

senselike5.jpg カーペットのグレーで、お部屋が広く見えます。

具体的なニュートラルカラーの取り入れ方としては

  • 床をカーペットなどで「ニュートラルカラー」にする。
  • 家具を「ニュートラルカラー」にする
  • 照明やカーテンを「ニュートラルカラー」にする。

などの方法で、お部屋を広く見せることができます。

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逆に、お部屋に「重厚感」を与えて、落ち着いたまと
まりを与えたい場合には、深みのあるブラウンカラー
などを選びます。

そうすることで、お部屋に「視覚的な重さ」が加わり
全体が「地に足が着いた」ような落ち着きを感じるの
です。

「線の細い」家具を選ぶ

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お部屋を広く見せるためには、物理的に「線の細い」
家具を選ぶことは、良い選択です。

物理的に体積が減少し、目線が抜けるので、圧迫感を
減らすことができます。

DSC06845.jpg 線の細いフロアライトで、すっきり感を。

線の細い家具という意味では、

  • 金属素材の家具 = 線が細いものが多い
  • 木製家具 = 線が太いものが多い

という特徴があります。

金属は、木に比べて「剛性が高い」ので、細い脚でも
人の体重を支えることができるからです。

お部屋を広く見せるためには、金属素材を中心とした
「線の細い家具」を選ぶと良いでしょう。

「背の低い」家具を選ぶ

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線の細い家具を選ぶのと同様に、お部屋を広く見せる
効果のあるのが「背の低い家具」です。

目線の高さよりもぐっと下にある家具は、目線の高さ
の邪魔にならないため、圧迫感を感じさせません。

例えば、同じサイズのソファーであっても、背の低い
ソファーは、圧迫感が大幅に軽減でき、お部屋を広く
見せる効果があります。

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また、家具の高さを揃えるのも、お部屋を広く見せる
効果があります。

家具同士の高さが揃うことで、統一感が生まれ、見た
目にすっきりとした印象を与えることができます。

「縦のライン」を出す

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お部屋に「縦長のライン」があることで、お部屋を広
く見せる効果があります。

洋服なども「横向きのボーダーシャツ」よりも「縦向
きのストライプシャツ」の方が、凛とした印象を受け
ると思いますが、それと同じ効果です。

例えば、カーテン。

縦のドレープラインがきれいに入ったカーテンを吊る
ことで、お部屋に「縦のライン」が入り、広く見せる
効果があります。

DSC_6731.JPG

また、フロアライトやアートなども縦長の形状のものを
選ぶことで、お部屋を広く見せる「縦長効果」を得られ
ます。

壁と天井に「光をまわす」

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「夜のお部屋」を広く感じさせるためには、壁と天井
にしっかりと「光をまわす」ことが大切です。

壁や天井は、光が当たらないと、暗く沈んで見えるた
め、お部屋を小さく感じさせてしまいます。

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逆に、天井や壁にしっかりと明るさがあると、お部屋
に広がりを感じることができて、広く見えます。

照明は、天井や壁に当てることも考慮したうえで、お
部屋の中に配置するようにしましょう。

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また、日中においても、同じことが言えます。

しっかりと外光を取り入れるために、レースカーテン
などにこだわることで、お部屋を明るく、広く見せる
ことができます。

壁や天井に光をまわすためには、

  • 照明は、天井方向にも光を透過するものを選ぶ
  • 壁に向かって光を当てる
  • 最適なレースカーテンを選ぶ

ということが大事です。

収納で「隠して」すっきり見せる

2.jpg

お部屋が小さく見える原因のひとつは「散らかり」です。

日用品などがお部屋にばらばらと散らかっていると、
お部屋が狭く見えてしまいますし、ストレスにもなり
ます。

ですから「隠す収納」と呼ばれる「扉付きの収納」を
しっかりとお部屋に取り入れることが大事です。

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ついつい安易に購入してしまいがちなのが「オープン
収納」と呼ばれる「扉のない収納家具」です。

安価で手に入るものが多いので、深く考えずに購入し
てしまいがちですが、お部屋が小さく見えてしまう原
因になることも。

「日用品を隠して収納するための家具か。」
「それとも、見せる収納をするための家具か。」

を考慮して購入するようにしましょう。

収納家具編_⑪.jpg

圧迫感を抑えた扉付き収納を入れることで、小さなお
部屋を逆に広く見せることもできます。

家具を「ライフスタイルの主役」に絞る

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ワンルームなどの狭いお部屋で暮らしている方は、
どうしても物理的にお部屋が狭くなりがち。

ワンルームというのは、1つの部屋ですべての機能を
持たないといけないため

  • ゆっくりするエリア(=リビング)
  • 食事や仕事・勉強をするエリア(=ダイニング)
  • 寝るエリア(=寝室)

という「暮らしの大事な3つのエリア」を、小さな1部
屋でまかわないといけないわけです。

ですから、1つの部屋に家具がたくさん溢れてしまい、
お部屋が狭くなってしまいます。

そんな「ワンルーム」において、お部屋を広く見せる
コツがあります。

それは

家具を「ライフスタイルの主役」に絞る

という方法です。

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つまりは、自分のライフスタイルにおいて、リビング・
ダイニングのどちらか大事な一方だけの家具を残して、
もう一方は諦める方法です。

  • ソファーをやめて、ダイニングを広々させる
  • ダイニングをやめて、ソファーを広々させる

という「一点豪華主義」に絞ることで、お部屋はとて
も広くなり、ゆとりのある美しさも生まれます。

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近年では「テレビは持たずに、タブレットをダイニン
グテーブルに置いて、テレビを見る」というライフス
タイルの方もとても増えています。

良質なチェアを導入することで、ダイニングでもゆっ
たりとくつろぐこともできますので、ワンルームなど
の小さなお部屋の場合には、一考の価値はあるでしょう。

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また、リビングとダイニングのどちらかをあきらめる
のではなく「機能を合わせてしまう」方法もあります。

ダイニングと、ソファーの両方の役割を担ってくれる
「ソファーダイニング」というのも、お部屋を広く感
じられて良いでしょう。

セオリーのまとめ

レースカーテン1.jpg

さて、「お部屋を「広く、すっきり」見せるコツ」に
ついて紐解いてきました。

あらためてまとめますと、

スタイリングの課題

  • お部屋が小さく、狭い

解決のためのセオリー

  • お部屋を広く、すっきり見せるコツを学ぶ

スタイリングセオリーの効果

  • 小さなお部屋でも、広く感じられる。

です。

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インテリアスタイリングの力で、小さなお部屋でも、
広く、すっきり、快適に過ごす様に作ることができます。

お部屋を広く見せるコツを学んで、いまあるお部屋で
も快適に暮らせるように、楽しみながら変えていきま
しょう。

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ーの使用方法などについては、ぜひ店舗にてスタッフ
にご質問いただければと思います。

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いただく関係上、ゆっくりとご案内が難しい場合が
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