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公開日 2026年10月14日(水)
「こたつテーブル muna オーバル」の開発裏話。
狭いリビングでもすっきり使えるこたつを作りました。
こんにちは。プロダクトデザイナーの加納です。
今回は、新商品のオーバルこたつテーブル
「muna(ムーナ)」について、
開発の経緯やこだわりポイントをご紹介します。
「muna」とは、フィンランド語で
「卵」を意味する言葉です。
その名前のとおり、今回のこたつテーブルは
オーバル(楕円形)の天板が大きな特徴。
まずは、このオーバルの形に
行き着いた経緯からお話ししようと思います。
きっかけは、スタッフの何気ない一言から。
リセノがオリジナルのこたつを発売するのは、
2023年8月以来のこと。
長らく新しいこたつをお届けできていなかったので、
「今年はこたつをやりたいね」と
社内で話をしていました。
はじめは、大変好評いただいている
「伸長式ダイニングテーブル folk」のように、
天板を伸縮できるこたつテーブルを企画しました。
サンプルを製作し検証を重ねていったのですが、
「こたつとして使いやすい構造」と、
「天板を伸長させる仕組み」の両立が難しく、
なかなか納得のいく形に至りませんでした。
そんな中、開発中の伸長式こたつを見た
とある撮影スタッフから、こんな声が。
「私、家でこの形のこたつを使ってます!」
円形のこたつを伸長させると、
オーバル(楕円形)になります。
その状態のこたつテーブルを見て、
声を掛けてくれたのです。
話を聞いてみると、角のない楕円形のテーブルは、
狭いワンルームでも動線を広く取れて、
すっきり置きやすいとのこと。
なおかつ長方形のように手元は広いので、
友人が遊びに来たときなども不便を感じません。
しかしながら、使っているうちに
「もっとこうだったらいいのにな...」
というポイントも出てきたということでした。
それなら、もっといいものを
リセノで作ろうという話に。
この言葉がきっかけとなり、
オーバル(楕円形)のこたつテーブルの
開発が、本格的に進み始めました。
狭い日本の住宅でも、すっきり使える美しいこたつを。
かつては、
4.5畳や6畳一間の中心にこたつを置き、
家族でそれを囲む光景がよく見られました。
現在は都市部を中心に、テーブルやチェア、
ソファーなどが暮らしの中心となり、
こたつを囲む文化は少なくなりつつあります。
でも、一度でもこたつを使ったことがある方は
よくおわかりかと思いますが、
こたつのぬくもりは本当にいいものです。
子どもの頃、実家で毎日のように
こたつにくるまってぬくぬく過ごしていた...
なんて方も多いのではないでしょうか。
エアコンと違って乾燥しにくいですし、
身体の芯からポカポカとあたたまるような
心地よさがありますよね。
ではなぜ、こたつは今の暮らしに
取り入れられなくなっているのでしょうか。
そこには、
- サイズ
- デザイン
この2つのハードルがあるのではないかと思います。
これらの障壁を取り除き、
今の暮らしでも積極的に選んでいただけるような
こたつを作りたい。
そんな想いのもと、
「muna」のデザインを形にしていきました。
ソファーとテレビの間に、すっきり置ける。
コンパクトだけど、4人でお鍋も囲めるサイズ
まずは「サイズ」です。
現代の狭い日本の住宅では、
かつて家族の中心にドンと置かれていたような、
大きなこたつテーブルはなじみません。
今はリビングにソファーやテレビなどを
置いている方も多いので、
「ソファーとテレビの間にもすっきり置ける」
ということを念頭に、開発を進めました。
四角形(長方形・正方形)のテーブルは角があるため、
狭いお部屋だと足をぶつけてしまう危険があります。
また正円形のテーブルは、
幅と奥行きが均等に広がるため、
ソファーとテレビの間に置くとやや窮屈になります。
やはり、コンパクトなリビングで
ソファーと一緒に使うには、
オーバルのテーブルがいちばんでした。
周囲の動線を取りやすいので
ソファーやテレビとの間をスムーズに移動でき、
手元も十分広く使えます。
「コンパクトに」とは言いつつ、
こたつはやはり家族で囲むものですから、
4人でお鍋を囲めるくらいのスペースはほしいもの。
こたつ単体ではなく、
周りとの調和の中で使いやすいか、
美しく見えるかということを大切にしながら、
サイズを決めました。
「AGRAソファー」のロータイプ脚と組み合わせれば、極上の快適さに。
「3人掛けソファー AGRA(ロータイプ脚)」との組み合わせ
実は「muna」の開発を進める中で、
特におすすめしたい組み合わせが見つかりました。
それが、「AGRAシリーズ」のソファーの
「ロータイプ脚」と一緒に使うこと。
座面高25cmほどのロータイプのAGRAと合わせると、
ふかふかの座面に包まれながら、
こたつのあったかさも味わえるという、
極上の快適さを体感することができます。
ソファーと一緒に使いやすいように、
床に座っていてもローソファーに腰かけていても、
テーブル上に手が届きやすい高さにしました。
ソファーでくつろいだ姿勢のまま、
自然にこたつの中に足を伸ばせる。
そんな快適さをお楽しみいただければと思います。
ローテーブルとしても美しいこたつテーブル。
北欧家具のような意匠に込めたこだわり
次に「デザイン」です。
冬に重宝するこたつですが、1年を通してみると、
暖房として活躍する時期は
実は3~4カ月ほどしかありません。
それ以外の時期は、こたつ布団を外し、
「ローテーブル」として使う方が多いでしょう。
ですが昔ながらのこたつは、
天板や脚ががっしりとしていて無骨なものが多く、
今の暮らしにはなじみにくいものがほとんど。
そのため「muna」には、
北欧家具のような機能的な美しさを施し、
ローテーブルよりも美しいこたつテーブルを
コンセプトに開発しました。
天板の端に、丹精込めた職人技が光ります。
「muna」のデザインには、
美しく軽やかに見せるための
さまざまなこだわりを詰め込んでいます。
中でも注目いただきたいのが、天板の側面。
この写真のように、斜めにカットを入れる
船底天板を採用しました。
こうすることで、実際の厚みよりも
天板が薄くシャープに見えるため、
すっきりとした印象になるのです。
さらに、この斜めにカットした木口には、
オークの突板を貼っています。
実はこの仕上げには、職人の手が欠かせません。
斜めになった木口に沿いながら、
さらにオーバルの曲線に合わせて
突板を美しく貼る必要があるため、
とても難しく、手間のかかる作業です。
工場の職人さんに
一つひとつ丁寧に仕上げてもらうことで、
木口まで美しい表情に整えています。
木口の部分をそのままにしてしまうと、
何も処理されていない木の断面が見えてしまい、
見た目がよくありません。
細部まで手間を惜しまず仕上げたことで、
どの角度から眺めても美しい天板になりました。
天板以外にも、
- 下に向かうにつれて細くなる「テーパード脚」
- 寝転がってくつろぎやすい「幕板なし」の仕様
- ヒーターが横から見えない「木の目隠し」
このような細かいこだわりを詰め込み、
こたつとして使わない時期も
美しい景色を作れるテーブルに仕上げています。
もちろん「あったかさ」も大事。
身体を芯からあたためる「石英管ヒーター」
ここまで「見心地」の話をしてきましたが、
忘れてはならないのが「あたたかさ」。
ヒーターには、
石英管ヒーターを採用しました。
遠赤外線を放射する熱源で、
身体の表面だけでなく、芯からじんわり
ポカポカとあたためてくれるのが特徴です。
温度が上がるまで少し時間がかかる
性質はあるのですが、身体の内側までしっかり
あたたかさを感じる点を重視しました。
足腰に負担がかかりやすい、こたつ布団のつけ外し。
天板をとことん軽くしてラクにしました。
もう1つ、「muna」を開発するにあたって
解消したいことがありました。
それが、天板の重さです。
こたつを使用している方の声を聞くと、
「重くて移動させるのが大変」という悩みが
少なからずあることがわかりました。
こたつの天板が重いと、こたつ布団を着脱したり、
掃除のときに動かしたりする際に、
足腰に大きな負担がかかってしまいます。
そこで今回、天板に
フラッシュ構造を取り入れました。
フラッシュ構造とは、フレームに合板を貼り、
内部に空洞を作る板の構造のこと。
空洞を作ることにより、一枚板に比べて
大幅な軽量化を実現しています。
そして耐久性を上げるため、空洞部分には
ハニカムコア構造の充填材を入れています。
ハニカムコアとは、
ハチの巣のように正六角形を並べた芯材のこと。
大部分が空気のためとても軽い一方で、
曲げや圧力に対しても強い構造で、
耐久性をしっかり高めています。
天板の重量は、天然木を使ったものの中では
最軽量クラスの5.7kg。
足腰への不安を感じやすくなってきた方にも、
安心して使っていただけます。
しっくりくる「こたつ布団」が見つからず、
オリジナルで開発することに。
こたつテーブル「muna」の開発と並行して、
合わせる「こたつ布団」もいろいろと検証しました。
世の中のこたつは、四角形や正円形が主流。
こたつ布団もそれに合わせて
四角形・正円形の選択肢が豊富ですが、
「muna」のオーバル天板のラインと合わず、
どうもしっくりきませんでした。
なかなか理想のこたつ布団が見つからず、
「それならいっそ自分たちで作ってしまおう」と、
「muna」に合わせて
オリジナルこたつ布団の開発もスタートしました。
やはりオーバルのテーブルに合わせるなら、
オーバルのこたつ布団が一番。
天板と布団の輪郭が自然に揃い、
リビングに美しいまとまりが生まれます。
角がないので足元の動線も確保しやすく、
コンパクトなリビングでこたつを使ううえで、
見た目も使いやすさも抜群でした。
「模様替えしづらい」の声をもとに、リバーシブル仕様に。
また、こたつユーザーからの声として、
「こたつ布団は、模様替えしづらい」
というものが上がっていました。
こたつ布団は、
お部屋の中で非常に大きな面積を占めます。
そのぶんお部屋の印象を大きく左右するので、
こたつ布団の色やデザインが、
インテリアの方向性を決めると言っても
過言ではありません。
でも大きくてかさばるアイテムですから、
洗い替えや予備のストックを持つのは大変。
模様替えのために買い替えるのも気が引けます。
結果として、一度決めたこたつ布団の雰囲気に
ずっと引っ張られてしまうのです。
そこでオリジナルのこたつ布団には、裏返して使える
リバーシブル仕様を採用しました。
表面はベージュ、裏面はグレー。
1枚で2通りのデザインを取り入れられるので、
1年ごとに模様替えして使うこともできます。
収納スペースを節約しつつ、
インテリアもしっかり楽しめる。
そんな、
ささやかな工夫を取り入れたこたつ布団です。
こたつを一度諦めたことがある方にこそ、
ぜひご検討いただきたい一台です。
今回は、新作のオーバルこたつテーブルと
リバーシブルこたつ布団「muna」について、
開発者目線でこだわりをご紹介しました。
現代の暮らしに自然と溶け込み、
狭いワンルームやリビングでも
すっきり使えるこたつテーブルです。
コンパクトに使える美しい「ローテーブル」。
しかも冬は「こたつ」としても活躍してくれる。
ぜひそんなふうに、皆さまの暮らしに
取り入れていただければうれしく思います。
こたつテーブルとこたつ布団の詳しい特徴は、
各商品ページでご確認ください。
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