センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「ディスプレイ」のセオリー後編をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-09-07.phpセンスのいらないインテリア【スタイリング編】|「ディスプレイ」の基本を知る。(前編)
「ディスプレイ」は、基本ルールを知れば難しくない。
お部屋をインテリアアイテムを使って、美しく飾ること
を「インテリアディスプレイ」と言います。
収納家具の上や、玄関、ちょっとしたスペースなどに
オブジェや花瓶、本、植物などのインテリアを美しく
飾ることで、お部屋に彩りを与え、暮らしを豊かにし
ます。
ただ、
ディスプレイ = アイテムを選び、美しく飾る
というのは、言葉にすると簡単ですが、インテリア初心
者の方にとっては、難しく感じるものですよね。
「センスがないから、ディスプレイなんてムリ。」
「見よう見まねでやったけど、うまくいかない。」
「そもそもお部屋にそんな余裕がない。」
こんな風に、やってはみたもののうまくいかずに、
挫折された方も多いのではないでしょうか。
そんな方も安心してください。
ディスプレイは「基本ルール」をきちんと理解すれば、
難しいものではありません。
- 飾るのに最適な場所
- 飾るためのアイテム選び
- 飾り方の基本テクニック
を理解するのが、ポイント。
この記事を読んでもらえれば、たとえセンスに自信がな
くても、誰でも美しいディスプレイを作れます。
難しくありませんので、ぜひ最後までお読みいただけ
ればと思います。
ディスプレイで、お部屋の「見心地」を向上させる。
ディスプレイを適切に施すことで、日々を過ごすお部屋
の「見た目の良さ = 見心地」を向上させることができます。
ただ、ディスプレイは、やりすぎてもいけません。
日本は小さなお家が多いので、お部屋の中にモノが溢れ
がち。だからまず「収納」を最初に考えるべきです。
優先順位は、
収納 > ディスプレイ
なのです。
ですから、ディスプレイの場所を考える時には
- お部屋を片付けるための「収納」をまずしっかりと確保し、
- 「見心地の向上効果が大きい」場所にだけディスプレイする
ということが大事です。
そして、そのディスプレイするべき場所というのが、
最も視線が集まる「フォーカルポイント」なのです。
ディスプレイは「フォーカルポイント」に。
お部屋のノイズとなる日用品などは、しっかりと片づけ
られる場所をつくり、お部屋がモノで溢れないようにし
ます。
そして、ディスプレイは、お部屋のあらゆる場所にする
のではなく、視線が集まる「フォーカルポイント」にだ
け、集中的にします。
これが、ディスプレイを成功させる最初のコツです。
フォーカルポイントとなるのは、
- 部屋の入口ドアから見える先
- ダイニング
- リビング
- 玄関
といった場所です。
順番に見ていきましょう。
ダイニング
ディスプレイをするのに、もっとも代表的かつ効果の
高いポイントは、ダイニング横に設置した「収納家具
のの中や、上」です。
ダイニングの横に収納家具を置くことで、お部屋を片付
けやすくすると同時に、棚の中や上をディスプレイする
ためのステージとして使います。
ダイニングテーブルの横の壁面は、お家の中の主要な
エリアの「目線の高さ」に存在します。
ですから、収納家具の上を美しく飾ることで、お部屋の
印象を効率的に、ぐっと引き上げることができます。
リビング
リビングにサイドボードなどの収納家具を置く場合は、
その場所はとても良いディスプレイポイントです。
サイドボードの上をきれいにディスプレイすることで、
リビングの見た目が美しくなり、くつろぎ感をより演出
することができます。
また、リビングの主役となることが多いテレビボードの
上や横もディスプレイに最適な場所のひとつです。
テレビボードは、テレビの左右に15~30cmほどのスペ
ースをもっておくと、バランスが良くなります。
テレビのサイズ対して、テレビボードが小さすぎると、
見た目の安定感がなく、頭でっかちな見た目になって
しまいます。
【動画】センスのいらないインテリア|「テレビボード」の最適な大きさを知りましょう。
ですから、見た目の良いテレビボードは、テレビよりも
左右に大きく、必然的にその場所にはスペースが生まれます。
ですから、その部分に花瓶やフォトフレームなどを
ディスプレイするのがおすすめです。
お部屋の入口ドアの先
お部屋の入口ドアを入って、まっさきに目に入る場所
は、お部屋の印象を大きく左右するフォーカルポイント
です。
ですから、この場所はとても良いディスプレイエリア
ともいえます。
この部分が壁になっている場合は、ダイニングなどと
同じく収納家具などで土台を作り、収納場所としても
活用しながら、ディスプレイも同時に施しましょう。
この部分がきれいに整っていることで、お部屋の印象
はぐっと良くなり、来客の際にも、褒められることが
多くなるでしょう。
玄関
お客様を迎える際に、一番はじめに目に入る場所のこと
を「ランディングポイント(着地点)」と言います。
玄関が美しく飾られていることで、ご近所さんや、配送
業者さんの様な「玄関までの来客」であっても、お部屋
の中まできれいにしている印象を想像させます。
また、玄関がきれいにディスプレイされていることで、
「いってらっしゃい」「おかえり」という毎日の生活
の中で大事な場所が、気持ち良くなります。
お部屋の中とは違った意味で、玄関は飾るべき場所と
して重要だと言えるでしょう。
ワンルーム
ワンルームの場合も、ディスプレイするべきポイント
は、前述と同じです。
ただし、ワンルームの場合は、1つの空間に生活するた
めのすべての家具が同居しています。
必然的に、お部屋の中はモノで溢れがちですから、より
ディスプレイする場所を絞る必要があります。
収納家具をお部屋に置いている場合は、その収納家具
を「見どころ」にすべく、ディスプレイをしましょう。
収納家具を置いておらず、テレビボードを置いている
場合は、テレビの横や上のスペースもおすすめです。
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さて、代表的な「ディスプレイにおすすめの場所」を
ご紹介しました。
人の視線が集まる場所(フォーカルポイント)は、お
部屋の中でも見どころとなる場所ですので、つまりは
そこがディスプレイするのに最適な場所です。
お部屋の入口に立って、どこに目が行くかを確認して
みて、視線が行きやすい場所にディスプレイをしていく
ようにしましょう。
「ディスプレイ」におすすめのアイテム
さて、インテリアディスプレイは、フォーカルポイント
に施すと効果的だということを紐解いてきました。
続いては、ディスプレイの「アイテム選び」について
ご紹介していきましょう。
初心者の方でも、そのまま真似して使いやすいディス
プレイ向きのアイテムを5つご紹介します。
花器・植物
ディスプレイに使いやすいアイテムのひとつめは、
「花器・植物」です。
植物や花を入れるための花瓶は、さまざまな素材や形
のものがあり、造形的な美しさがあり、複雑性も与えて
くれるため、人の目を惹きます。
また、しっかりと高さも与えることができるので、
存在感が出やすいのも良いポイントです。
季節ごとに花を入れ替えて楽しんだり、観葉植物を楽し
んだり、ドライフラワーを入れるのおすすめです。
夏の窓辺には、ガラスの花器を置くことで、夏の爽やか
な日差しを楽しむような見せ方もできますので、季節を
楽しむのにもぴったりのディスプレイアイテムです。
玄関などの小さなスペースであっても、小ぶりな花器
をセレクトすることで、ディスプレイに華やかな印象
を与えることができます。
ディスプレイに使いやすいアイテムとして、花器や
植物は大いに役立ち、とても使いやすい王道アイテム
と言えます。
アート・写真
ディスプレイに使いやすいおすすめアイテムの2つ目は
「アートや、写真」です。
壁掛けのアートはもちろんのこと、写真立てに入れて
立て掛ける写真なども、使いやすいアイテムです。
大きなサイズのアートは、ダイニングやリビングに配置
した「サイドボード上のディスプレイ」として、無機質
で寂しい印象の壁を、美しい印象に変えてくれます。
壁を華やかにすることで、目線の先を彩ることができる
ので、効果の大きいディスプレイアイテムです。
小さなアートも使いやすいアイテムです。
小さなお気に入りのアートポスターは、ディスプレイに
加えることで、ディスプレイに必要な高さを出すととも
に、華やかな印象を与えることができます。
後述しますが、ディスプレイの基本のカタチである
「三角構図」を使うのにも、とても便利です。
お好みのアートが見つからない人は、市販のアートに
こだわる必要はありません。
お子さまが描いたかわいいイラストや、家族の思い出の
写真などをフォトフレームに入れて飾るのも良いでしょう。
家族だけのパーソナリティが感じられるものがお部屋に
あることで、そこが自分たちの帰る場所であるという
ほっこりとした気持ちを与えてくれます。
オブジェ
ディスプレイにおすすめのアイテムの3つ目は、
「オブジェ」です。
オブジェとは、英語の「オブジェクト」を意味するフラ
ンス語で、芸術でも用いられる物体のことを指します。
つまりは、特に機能のない「美術的な要素をもつ物体」
を、オブジェと総称しています。
オブジェは、前述のとおり美術的な要素をもつ物体です
ので、つまりは、ディスプレイ専用に生み出されたモノ
であるとも言えます。
そこに1つあるだけでかわいい物体であるオブジェは、
ディスプレイに華やかさをプラスしてくれますので、
まさに最適なアイテムと言えるでしょう。
トレイ
ディスプレイに最適なアイテムの4つ目は「トレイ」です。
トレイは、日本語でいうと「お盆」を指しますので、
基本的には何かを載せて運んだりする日用品です。
インテリアに置いては、いくつかの小さなモノをまとめ
る「グルーピング」の効果を発揮してくれるので、実は
ディスプレイアイテムとしても活躍してくれます。
ディスプレイの基本セオリーである「三角構図」を作る
ために、トレイはとても重要な役割を担います。
ばらばらとしがちな小物たちを、トレイに載せて1つの
グループと見立てることで、リズミカルな印象を与え
てくれるのです。
トレイは、ディスプレイに欠かせないアイテムだという
ことを覚えておきましょう。
動物モチーフ
おすすめの最後にご紹介するのは「動物モチーフ」
のアイテムです。
鳥やねこ、熊や犬など、動物をモチーフとした置物は、
可愛らしい表情とともに、ほっこりとした印象をお部
屋に与えてくれます。
動物モチーフのアイテムは、国内外問わず、いろんな
お店でいろんな表情のものが売られているので、それ
らと出会うのも楽しみのひとつです。
動物好きな方は、動物モチーフをディスプレイに加える
ことで、素敵な印象をプラスしてくれるので、おすすめ
です。
「実用性」を兼ねたディスプレイアイテム
さて、ディスプレイアイテムのおすすめの5つをご紹介
してきました。
「ディスプレイ = 飾る」ということが目的ではありま
すが、それだけではなく、実用性を持たせることも可能
です。
ここでは、実用性を兼ねた代表的な4つのディスプレイ
アイテムをご紹介します。
時計
美しい時計は、時間を確認するためのアイテムであり
ながら、お部屋のディスプレイとしても存在感を感じ
させます。
レザーの時計などは、ディスプレイに入れ込むことで、
趣きをお部屋に与えてくれます。
また、真鍮素材の時計もおすすめです。
寂しく無機質な壁に掛けることで、サイドボードのアイ
テムと調和しながら、お部屋の見心地を上げてくれます。
ミラー
ミラーも、実用性がありながら、ディスプレイとして
お部屋に映えるアイテムです。
壁に掛け、室内を映し出すことで、お部屋を広く見せる
効果も期待できます。
美しいデザインのミラーを選ぶと、さらにお部屋の印象
を上げることができます。
かご・収納ボックス
次のおすすめは「かご・収納ボックス」です。
例えば、見た目の美しい「シェーカーボックス」は、
中に日用品を収納するための箱でありながら、見た目
が美しく、置いているだけで絵になります。
充電コードや爪切り、リモコンなど見せたくない日用品
を「収納して隠す」という実用性と、ディスプレイとし
ての美しさを兼ね備えているのです。
このようなアイテムをお部屋に取り入れることで、
お部屋を飾るということを同時に実現できます。
また、ルームシューズなどを雑多に入れるための自然
素材のかごなども、ディスプレイとまではいきません
が、その見た目の美しさによって、あえて見える所に
置きたいアイテムのひとつです。
お部屋を美しく見せるアイテムとしながらも、実用性を
兼ねることで、賢いインテリアづくりを実現することが
できます。
香りアイテム
もうひとつの実用性のあるディスプレイアイテムは、
香りのアイテムです。
見た目の美しいディフューザーボトルなどは、ディス
プレイのように見せながら、お部屋に良い香りを与え
る効果もあります。
香りはお部屋の大事な要素ですので、インテリアの質を
上げるためには、しっかりと意識したいもの。
ですから、自分の好きな香りのアイテムをお部屋に取り
入れて、ディスプレイとして飾るようにしましょう。
見た目の良いアロマキャンドルも、良いディスプレイ
アイテムです。
真鍮のお皿に載せることで、ディスプレイらしく見せる
ことができます。
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さて、ディスプレイの基本について、
- 飾るのに最適な場所
- 飾るためのアイテム選び
について解説してきました。
ディスプレイをするということに、興味はあるけれど
なかなか実際には一歩を踏み出せていないという方は
ぜひこの記事をもとに興味を持っていただけると嬉し
いなと思います。
長くなってきましたので「飾り方のテクニック」につ
いては、後編でご紹介していきます。