霜月:Vin Nature de 「AWA」 Blanc Blanc 2015 と
graf の OWN glass old fashioned
「おすすめのお酒と素敵な器をご紹介」する
コーナー。
今回は、新酒のにごりワインと
grafのownグラスをあわせました。
開店前
つい最近まで、秋物のコートで
寒さをしのげていましたが、
最近めっぽう寒なってきましたね。
空の雲も低なって、
いよいよ冬の到来といった感じでしょうか。
今回は新酒のワインを、
grafのownグラスにあわせて楽しみます。
今しかないワインの旬な香りと
味わいはいかがなものか。
みんなの反応が楽しみです。
お酒:Vin Nature de "AWA" BlancBlanc 2015
霜月おすすめのお酒は、こちら。
にごりワインのワイナリー、
ヒトミワイナリーさんの
『Vin Nature de "AWA" BlancBlanc 2015』。
滋賀県東近江市で製造を行ってはる
ヒトミワイナリーさん。
日本産の生ブドウ100%で
「にごりワイン」を造ってはります。
みなさん、"にごりワイン"って知ってはりますか?
この底に沈殿している"オリ"にご注目ください。
これが"にごりワイン"の特徴です。
一般的な透明ワインの場合、
"オリ"が出ると劣化のシグナルと言われますが、
"にごりワイン"に関しては違います。
透明ワインでは清澄剤や、
ろ過によって取り除かはる成分が、
にごりワインには
そのままワインの中に入っています。
それが自然沈殿して瓶底に溜まるんです。
"オリ"の成分からワインに
旨味が溶け込んでいるんですよ。
透明ワインとは違い、
初めから"オリ(旨味成分)"が沈殿している
ワインのことを"にごりワイン"と言います。
さて、この
『Vin Nature de "AWA" BlancBlanc 2015』。
この季節、毎年この時期に出る新酒で
楽しみにしてはるワイン好きの方も多いんですよ。
今年の特徴は、個性的な2種の
食用ブドウを使ってはるところ。
香り高いナイアガラと果実味の強いデラウエア、
それぞれのブドウの個性を活かした
自然発酵で造ってはって
微発泡の軽やかなワインに仕上がっています。
さて、実際のお味はいかがでしょうか?
「かんぱい!」
「すごい、フレッシュなブドウの香りがする!」
醸造してはる方が畑に足しげく通って、
自然と向き合いながらインスピレーションされた
イメージをワイナリーで作ってはるそうですよ。
今回は2種類のブドウを使って、
フレッシュなブドウのアロマを楽しむ
ワインに仕上げはったとか。
「ほんのりした甘さの中に、
生の果実にかぶりついた時に感じる
独特の酸味もあって、若々しい感じがします。」
新酒なので今はフレッシュな感じやけど
酸化防止剤を使わず長期保存できるように、
最後は瓶内で発酵してはるから
炭酸ガスの成分によって、熟成も楽しめるんです。
やから眠らせれば、
時間の経過と共に味もまったり深くなりますよ。
「へー。経年変化も楽しめていいですね。
来年はどんなイメージのワインが出るんだろう?
楽しみ。」
器:graf の OWN glass old fashioned
今回の素敵な器はこちら。
grafさんの『OWN glass old fashioned』。
この『OWN glass old fashioned』は
口当たりの良さが自慢なので
新酒ワインを雑味なく味わうために
ご指名させて頂きました。
『OWN glassシリーズ』は、
電球吹きの職人さんが、
ひとつひとつ丁寧に吹き上げはる
宙吹きの技術が生み出す
厚み約0.9ミリの薄く軽いグラスです。
飲み口をみていただくとわかるのですが、
普通のガラスコップに比べると薄いでしょう?
出典:http://www.graf-d3.com/products
飲み物の味をよりストレートに
感じられる口当たりを目指して作ってはります。
『おいしそうにみえる・触れたくなる・
いいさわり心地・味覚を邪魔しない』を
コンセプトにしてはるデザインなんですよ。
またgrafさんは大阪を拠点に、家具・空間・
プロダクト・グラフィックのデザインから食、
アートにわたってさまざまなクリエイティブ活動を
展開してはる会社です。
出典:http://www.graf-d3.com/
実はgrafさん、リセノとも深く関わりがあるんです。
昨年の12月には京都のお店で
カトラリーを木片から作るワークショップ、
「つくってわかる?ツールのルーツ!」を
主催してくれはりました。
Webサイトの方では、光のシルエットが美しい
"waft"を取り扱いさせてもらってます。
https://www.receno.com/
さて、そんなgrafさんの
『OWN glass old fashioned』。
にごりワインとの相性はいかがなものでしょう?
「口当たりが良くて飲みやすいですね。」
そうなんです。
飲み物の味を邪魔しないように、
厚みを計算して作ってはるんですよ。
「確かに、白ワインのフレッシュな味が
ダイレクトに伝わってくる感じがする。」
コンセプトに掲げられている
『いいさわり心地・味覚を邪魔しない』
が見事に表現されていますよね。
閉店後
国産ブドウ100%を使用して、
日本のワインを作り続けてはる
ヒトミワイナリーさんの、
熱い気持ちがこもったワインを、
"味覚を邪魔しない"grafさんのグラスで
楽しんだ今回。
こだわりが詰まった作品が、
お互いを引き立てて、
おいしい関係になりました。
四季折々の美しい日本で育まれ、
大切に造られたワインを呑みながら
日本の風土から生み出されるメッセージを、
丁寧に味わえたような気がします。
そろそろ京都も紅葉の見頃。
日本ならではの美しい風景を
ゆっくり堪能したくなりました。
それでは、また師走にお目にかかりましょう。
【今宵のおつまみ】