文月:まんさくの花 爽々酒 と 砥部焼 中田窯の蕎麦ちょこ
おおきに、おおさわです。
先月から連載がスタートしました
「おすすめのお酒と、素敵な器をご紹介」する
この企画。
2回目の今回は、夏におすすめの爽やかな日本酒と
和のおつまみ、そして器のご提案です。
はんなり夏の京都、感じて頂けると思います。
開店前
ようこそ、「文月バル」へ。
この時期の京都は
夕方になると川床の提灯に日が灯り
観光の方や、地元民で賑ってはります。
夏の川床懐石でよく目にするお魚、
何か知ってはります?
夏といえば、京都は"ハモ"なんですよ。
今宵のおつまみは、
そんなハモを使って茶碗蒸しを作ります。
今回選んだ、夏におすすめのお酒にもぴったり。
ゆったり、まったり、夜の集い始まります。
お酒:秋田の地酒「まんさくの花 爽々酒(そうそうしゅ)」
まずは、お酒から。
こちら、
秋田の地酒「まんさくの花 爽々酒」。
"まんさくの花"、とっておきの夏限定酒です。
透明感のある、涼し気なお酒でしょう?
とっても手間のかかる「直汲み」という方法で
造ってはります。
「蔵で作りたての、張りのある"ピチピチ"した感じを
なんとか、そのままお客様に届けたい!」
と言う気持ちからこの製法で作ってはるそうです。
お味は、濃厚で芳醇、
旨味もしっかりしてるんですが
爽やかでキリッとした夏向きのお酒です。
ポンッ!
「びっくりした!炭酸はいってるんですか?」
そうなんです、実は微発泡酒なんですよ。
「いただきます。」
「日本酒ってまったりした口当たりのイメージが
強いけど、このお酒はさらっとしていて、
爽やかですね。」
熟成されたというより、若々しい感じ、わかります?
「爽やかだけど味もしっかりしてて、
すごくフレッシュ。」
ピチピチしてるでしょ?
「後味スッキリー!
今の時期に呑むと気持ちいいですね。」
暑さも拭い去る爽快感は
その名の通り、まさに"爽々酒"ですね。
器:砥部焼(とべやき) 中田窯の蕎麦ちょこ
本日のメインおつまみ、京の夏を感じる
"ハモと梅肉の茶碗蒸し"。
ハモは湯引きにして
梅肉や酢味噌と食べるんが多いですよね?
でも今回は、クーラーで冷えたり、
冷たいもんばっかり食べて、弱った胃を癒やすため、
体に優しい、茶碗蒸しにしてみました。
アクセントの梅肉がさっぱりしてて
夏バテでも、するするーっと食べれます。
そんな茶碗蒸しに合わせたんは、
砥部焼 中田窯さんの蕎麦ちょこ。
砥部焼は愛媛県砥部町が中心に作ってはる陶磁器で、
愛媛県の指定無形文化財なんですよ。
なぜ今回、砥部焼を選んだかと言いますと、
砥部焼は「夫婦喧嘩で投げつけ合っても、
割れへんかった。」なんて言う
お話も出てくることから、
別名"喧嘩器"とも呼ばれてるんです。
投げつけあっても(?)
割れへん丈夫さに定評があるんですね。
陶器の中には、急激な温度差で割れる器もあるので
お茶碗やマグカップでもいいけど、
砥部焼の蕎麦ちょこなら丈夫やから、
安心して作れるなぁと思って
今回、抜擢させていただきました。
「これ、磁器なんですか?」
磁器って聞くと、冷たいイメージを
持ってはる方も多いですけど
砥部焼はぽってりとした、
象牙色の磁器なんですよ。
「へー、なんだか親近感が湧きますね。」
癒し系でしょう?
茶碗蒸しでほっこりして欲しかったから、
あえて丸みのある砥部焼にしてみました。
「梅肉の朱色と藍色が粋なコントラストですね。」
有名なんは藍色の絵付けなんですけど、
色彩も模様も種類は豊富なんですよ。
「模様がモダンですよね。
でも和食会席にも合うし、なんにでも使えそう。」
この蕎麦ちょこは、
普段お酒とかお茶を飲むときにも使ってます。
「あ、みっけ!今年初ハモだー。」
閉店後のつぶやき
京都らしい夏の席、いかがでしたでしょうか?
爽やかな微発泡酒で暑さを忘れ、
夏の京都らしいおつまみに舌鼓。
特に茶碗蒸しは、夏バテ気味のスタッフが
喜んで食べてくれはりました。
砥部焼の話にも花が咲き、
今回もみんな満足してくれはったようです。
これから夏本番、
夏バテに気をつけてお過ごしください。
それではまた、葉月にお目にかかりましょう。
【今宵のおつまみ】