私のお気に入り!レトロで黄色い食器棚のお話。
こんにちは。
Re:CENO P&Sのスズキです。
今日は、私のインテリア生活のきっかけとなった
お気に入りの家具のお話をしたいと思います。
私が大学に入って、初めて一人暮らしを
始めた約10年前のこと。
唯一、実家から持ってきた家具があります。
それは、とっても思い入れのある古ぼけた黄色の食器棚。
その家具にまつわるお話をします。
私的な話になりますが、どうぞお付き合いください。
スズキ家の小さな黄色の食器棚
私は、生まれも育ちも京都なのですが、
大学に進学して、その夏に一人暮らしを始める事
になりました。
初めての一人暮らしは、もちろん家具も何もありません。
その時、唯一家から持っていきたいと考えていた
家具がありました。
それが、スズキ家の納戸に長い間しまわれていた
黄色い棚でした。
その棚は、一時は姉の部屋にあり、本やおもちゃが
しまってありましたが、そのうち姉が年頃になり、
趣味が合わなくなったのか、行き場を無くして
納戸に何年もしまわれていました。
私は、その黄色い棚の、どこか昭和的でレトロな
雰囲気に子供ながらに惹かれていたのですが、
私の部屋は狭く、この棚を置くスペースもなかった
ので、ずっと忘れられた存在となっていました。
しかし、私の一人暮らしをきっかけに、何か収納
できるものを持っていきたいと考えていた時に、
アッ!そういえば...と思い出したのです。
さっそく母に、
「あの納戸にある黄色い棚持っていっていい?」
と聞くと、
「いいよ~」と言ってくれました。
実は、あの黄色い棚は、母が結婚の時に家具屋さん
で一目ぼれして購入したものなんだとか。
私の母が、20代の今の私とほぼ変わらない年齢の時、
結婚を決めて、この家具と共にスズキ家にやってきた
のだな~と、なんだか微笑ましい気持ちなりました。
その当時私は、インテリアにこだわるほどお金もなく、
学生らしくカラーボックスをテレビ台代わりにしたり、
大学内に捨てられていた家具を拾ってきて使ったり、
決してお洒落ではない生活をしていました。
そんなめちゃくちゃなコーディネートだったのですが、
その食器棚だけは、40年程前のデザインなのに、
いつも友達に可愛いね~と褒められて、自慢の食器棚でした。
そして、一人暮らしを始めて10年。
今も、部屋にチョコンと佇んでくれています。
1960年~1970年代のレトロでポップなデザイン
この食器棚に惹かれた理由。
それは、やはりこのレトロなデザインとカラー。
私の母が、結婚した当時、日本では公団住宅が
たくさんできた時期でもありました。
小さな生活空間の中で、昔ながらの重厚な重たい
イメージの家具ではなく、工夫を凝らして、細かな
デザインやカラーにこだわられた家具が多く作られた
のもこの時期です。
デザインは、幾何学模様のモダンなものや、
目を引くポップな色合いの家具。
ミニスカートのモダンな姿で有名になった
モデルのツィギーが来日したのも60年代だそうです。
なんとなく、イメージ湧いてきましたよね。
60年代のデザインといえば、現在では、
ナガオカケンメイさんが、世界に通用する日本の
普遍的なデザインをロングライフデザインとして、
復刻した【60VISION】も話題になりました。
ちなみに、Re:CENO P&Sでは、この60VISIONに
参加しているブランド『アデリア60』をお取扱い
しています。
http://www.60vision.com/
この食器棚、どういうところにその60年代を
感じるのかを考えてみました。
1、まずは、小さな取っ手の部分。
古いので、だいぶ汚くなってしまっているのですが、
銀縁の中に白のプラスチックが革風模様になっています。
こんなところに革風の要素いるのかな?
とも思うのですが、そこがまた憎めない可愛い所です。
2、中に布地で、モダンな幾何学模様が入っている。
一気に、この模様だけで、昭和感が増しますよね。
今では、なかなか食器棚の中に、こんな模様のある
家具は見ないので、それもお気に入りのポイントです。
3、丸いアーチのガラスとビビットなカラー。
後は、なんといってもこの黄色と白の配色のバランスです。
これが、真っ黄色では、可愛さ半減。
そして、アーチになったガラス部分も、レトロさを
演出してくれています。
当時の本から見るインテリア
つい先日、たまたま本屋さんで1970年に発行された
インテリアの古書をカラーブックスの中に見つけました。
表紙からしてレトロモダン。
当時は280円で売られていたこの本も、
現在は2000円で販売されていました。
色々な所で時代の流れを感じてしまいます。
中には、まさに、さっきお話していたような、
ポップでカラフルな家具や、公団住宅用の
家具もたくさん紹介されています。
既製品で、こんなにカラフルで面白い家具が、
この時代には、たくさんあったなんて羨ましいです。
その他にも、作り付けのこだわりの家具や、
配色、素材に日本の住宅のインテリアを読みとる事
ができます。
だけど、昭和~平成にかけての産業発達による、
急速な消費社会の中、このようなデザインも、
どんどん消費され、時代の中に無くなっていったんですよね。
だからこそ、より良く見えるのかもしれません。
もっともっと、この時代のインテリアについて
知りたくなったので、勉強してみようと思います。
さて、私にとっての初めてのこだわりの家具は、
このレトロで小さな黄色い食器棚でしたが、
みなさんにとっての思い入れのある家具はありますか?
これから家具を揃える皆さんにも、同じように
大切な家具に出会えるよう、そして、Re:CENOで
満足していただけたら嬉しいです。
また、お店に来られた際は、ぜひ皆さんのお気に入り
の家具も教えてください。
お気に入りの家具にぴったり合うコーディネートも、
喜んでご提案しますよ!