
公開日 2022年03月02日(水)
更新日 2025年01月16日(木)
無垢材家具を買う前に知っておきたい
「割れ」の予防と対処方法をご紹介します。
今回のマガジンのテーマは、「無垢材の割れ」です。
無垢材とは、木を板状に削った木材のことで、
木材本来の暖かみや風合いがあることが、無垢材の魅力です。
その魅力から、リセノでも WIRYシリーズ をはじめ
無垢材を使った家具は人気がありますが、一方で
無垢材家具は「割れ」が発生する場合もあり、取り扱
いには、少しだけ注意が必要です。
割れに対する事前知識がないと...
「せっかく気に入ってたのに、なんで割れちゃったの...!?」とショックを受けたり、
「ずっと綺麗に使いたかったのに...」と後悔をしてしまうかもしれません...
そこで今回は、無垢材が割れる原因や予防方法、
もし割れた時の対処方法をご紹介します。
これから無垢材の家具を購入しようとお考えの方は、
無垢材の特性を、ぜひ事前に覚えておきましょう。
「無垢材家具」と「突板家具」の違いを学ぼう。
無垢材は、どうして割れるの?
まずそもそも、無垢材はなぜ割れてしまうのでしょうか?
原因は、ずばり「乾燥」です。
実は無垢材は加工された後も呼吸をしていて、
空気と合わせて、水分を吸ったり吐いたりしています。
空気が乾燥していると、木材は外気に水分を
放出するのですが、そうすると木材の中の水分が失われていきます。
水分を失った木材はどんどんと収縮してしまい、
結果、木材に亀裂 = 割れが発生してしまいます...
木材の割れは、人が冬の乾燥する時期にあか切れを起こすのと、似た現象なのです。
木材は湿度変化により、木材の全長の1%ほど伸縮します。
例えば160cmの長さの木材の場合は、1.6cmほど変化が生じます。
割れを予防するには、どうすればいいの?
先ほどの内容の通り、無垢材の割れは乾燥が原因で
この割れを完全に防ぐことはできません。
ただ人の肌も乾燥対策をすることで、
あか切れを防げるように、木材も乾燥対策をすると
ある程度は、割れを防ぐことができます。
例えば、木材の乾燥対策として有効なのが、
エアコンに注意すること。
エアコンの風が直接家具に当たると、
みるみる木材が乾燥してしまいます。
エアコンの風向きを調整するか、家具の位置を調整して
風が直接当たらないようにしましょう。
そして保湿することも、割れを予防するのに効果的です。
特に冬場は、空気が乾燥するので、
無垢材家具の近くで、加湿器をつけると良いでしょう。
エアコン、加湿器などちょっとした気遣いで
無垢材家具の割れを予防できるので、ぜひ試してみてください。
無垢材テーブルを使用している方へ!天板の割れを防止するポイントをご紹介します。
もし、割れてしまったときの対処方法は?
もしテーブルが割れてしまっても、
テーブルが崩れたり、使えなくなるわけではないので、まずご安心ください。
そのうえで割れた場合の対処方法を、2つご紹介します。
Re:CENO product|160ダイニングテーブル WIRY
対処方法の1つ目は、放置すること
「えっ...放置してて大丈夫?」と思われる方も
いるかもしれませんが、実は割れを放置していると
自然と亀裂が埋まっていくことがあります。
なぜ亀裂が埋まるかというと、湿度が上がると
木材が膨張して、亀裂がどんどん埋まっていきます。
(乾燥で割れるのと逆のメカニズムですね。)
冬にテーブルが割れても、春になるにつれて割れが
目立たなくなることがあるので、
テーブルが割れてしまっても、慌てて修復しなくても大丈夫。
時間の経過とともに、直ることもあるので
こういうものかと、しばらく放置してもいいと思います。
対処方法の2つ目は、修理すること
パテを使って割れを埋めて、修正ペンで修正跡を
馴染ませる修理がおすすめです。
修理は10分程度でできるので、割れがどうしても
気になるという方は、ぜひ こちらの記事 を参考に修理してみてください。
テーブルの割れを簡単に修理!10分でできるメンテナンス方法をご紹介します。
無垢材の割れは「木材が生きている証」。
無垢材ならではの風合い・経年変化を楽しもう。
Re:CENO product|リビングダイニングテーブル WIRY
それでは無垢材が割れる原因、予防策、対処方法の
内容を復習しましょう。
- 原因 = 乾燥により木材が収縮により発生する。
- 予防策= エアコンの風向き調整と加湿器で乾燥対策する。
- 対処方法 = 放置する、またはパテで修理する。
無垢材の割れは、木材が呼吸することにより発生する
自然現象であり、木材が生きている証でもあります。
生きているからこそ、無垢材は暖かみ・風合いがあり
経年変化を楽しめる魅力があります。
無垢材の家具をご使用される方は、
割れもひとつの経年変化と捉えて、
過度に恐れることなく、無垢材の魅力として
付き合っていただければと思います。