家具の地震対策に、転倒防止や設置の工夫をしましょう。
こんにちは。
品管チームのわたなべです。
今回は、家具の地震対策をご紹介いたします。
地震時の負傷の原因の3割以上が、家具の転倒・落下・
移動によるものというデータがあります。
もしもの地震のときに家具を転倒させない方法や、
地震を考慮した家具の選び方をお伝えいたします。
地震に備えて、「家具の設置」を工夫する。
地震発生時、家具が原因で、閉じ込められたり、
身動きが取れなくならないよう、設置方法を
工夫しましょう。
避難経路に家具を置かない。
収納が倒れて通路をふさいでしまったり、テーブルが
動いてドアにつっかかったり、地震時には家具が
原因で、避難できなくなる恐れがあります。
家具で避難経路をふさがないよう意識して、
家具のレイアウトを整えましょう。
特にお部屋の出入り口付近や、
廊下には家具を置かない。
もしも設置するなら、動かないように固定しましょう。
寝室には背の高い家具を置かない。
睡眠中に、地震が発生して、家具が倒れてきたり、
高いところから物が落ちてくると、身動きが取れずに
非常に危険です。
寝室では、収納や飾り棚などの背の高い家具を、
置かない方がよいです。
どうしても設置したい場合は、ベッドに向かって、
家具が倒れてこない位置に配置しましょう。
重たいものは高いところに置かない。
収納の高いところに、重たいものを置いていませんか。
地震のときに、高いところから、重たいものが
落下してくると危険が増します。
また、収納の高い位置に重たいものが、置いてあると、
頭が大きく揺れて、安定しなくなり、転倒の危険が
増します。
重たいものは、低い位置に置くことを心掛けて、
収納を使うようにしましょう。
収納家具を安全に使用するための、基本のポイント3つをご紹介します。
地震を考慮して、「家具選び」から対策する。
地震への安全性を考慮した、家具の選び方を
お伝えします。
使い勝手や、デザイン性と完全に両立するのは難しく、
使う場所などを考慮して、家具を選びましょう。
安定性の高い家具の形状とは?
背が高い家具は、地震の影響を受けやすく、
大きく揺れて倒れやすい傾向があるので、
背の低い家具の方が安全です。
またフレーム式の家具よりも、板で組まれた箱形状の
家具の方が、歪みが起きにくいものが多く、一般的に
箱型の家具の方が安定性が高いといえます。
脚付きの家具は、脚の位置が家具の外寄りに
付いている方が、安定性が高く、反対に脚が内側に
寄っている家具は、安定性が低くなります。
テーブルは脚が内側にあると、横から座り込むのに
便利ですが、外側に脚があるものに比べると安定性は、
低くなってしまいます。
自分にとって、重視するのは、どの点かを考慮して、
家具を選びましょう。
壊れにくい家具の素材とは?
家具には、木やスチール、ガラスなど様々な素材が、
使われています。
木製よりも、スチールなどの金属製の方が
素材としては強いです。
家具の構造に使われる金属部材は、パイプの形状が
多く、パイプの板の厚みが薄いと、木よりも耐久力が
低い場合もあり、スチール製だから強いとは一概には
いえません。
木製扉とガラス扉では、木製扉の方が、地震での
危険性は低いです。
ただ、ガラスが強化ガラスであれば、表面にものが
当たっても割れることはほとんどありません。
万が一、割れたときにも、粉々になって割れるので
通常のガラスに比べ、破片がかなり小さく、
大きなケガにつながりにくいと言われています。
強化ガラスが割れる原因の多くは、ガラスよりも
硬いものを、ガラスの小口に強くぶつけたり、
小口に傷が付いたりすることにあります。
リセノの家具のガラスの多くは引き戸なので、
小口に外から何かがぶつかることはほぼなく、
割れるリスクは非常に低いです。
強化ガラスの引き戸や、框扉(かまちとびら)の
ガラスに関しては、木製扉と比べても、
ほぼ危険性は変わらないといえるでしょう。
転倒防止に「家具を壁に固定」する。
家具の転倒防止対策に一番有効なことは、
壁へ固定することです。
ここでは、壁への固定方法の種類をお伝えします。
金物を使って、ネジ止めする。
L字金具(金折)と木ネジを使い、家具を壁に固定
するのは、地震時の転倒防止、移動対策として、
一般的で、最も確実な方法です。
壁へのネジ止めは、壁の下地が入っている場所でない
と、ネジが抜けてしまうので、下地センサーなどを
使って、下地の位置を調べておこないましょう。
L字金具は、家具の天板にネジ止めしてから、壁にも
固定します。
1か所だけだと、ねじれる力に耐えきれないので、
必ず2か所以上、L字金具を使って固定しましょう。
リセノの収納家具「R.U.S」には、フレーム1枚に、
1個ずつ転倒防止フックが同梱されています。
大きな地震のときに転倒させないためには、壁に
ネジで固定しましょう。
家具を直接ネジ止めする。
少し技術と準備が必要になりますが、家具を壁に
直接ネジで固定する、という方法もあります。
家具の背板に穴をあけて、そこから壁に向かって、
ネジを打ち込むだけです。
家具を壁にくっつけたときに、背板と壁に隙間が
ある状態で、ネジ止めすると、背板が割れて
しまいます。
家具の裏面を確認して、天板や側板と、背板に段差が
あれば、その段差と同じ厚みの板などを用意し、
ネジを打つ箇所に、接着剤で補強しておきましょう。
壁に下地がなかったり、ネジをとめられないけど、家具の固定が必要な場合は、「ガムロック」のような粘着式の地震対策グッズがあります。
壁の仕上材によって効果がない場合もあるので、よく確認して適正なものをご使用ください。
壁に接していない家具の「移動・転倒防止」も忘れずに。
壁に固定できない家具にも、地震対策をすることが
できますので、その方法をご紹介します。
壁に接していない家具の対策
背の低い家具は多少揺れても、転倒する危険は少ない
ですが、横に滑って移動して、ぶつかったり、避難
経路を塞いでしまったりすることがあります。
テーブルやチェアのような家具にも、移動防止対策を
することができます。
「耐震マット」と呼ばれる粘着性のゲル状のシートを
使えば、ほとんどの家具の移動を防止することが
できます。
テレビの転倒防止にもこういった耐震マットは、
非常に有効ですので、家具の上に置いている場合は、
こういったグッズを活用ください。
壁に固定しない収納家具の対策
壁沿いに置いてある収納家具で、どうしても壁に固定
できないという場合は、家具が前に倒れてこないよう
な対策を行いましょう。
前に倒れてこないようにするには、家具前方の底面に
何かかませ物をして少し高さを上げると一定の効果が
期待できます。
固さと厚みがあれば、何を挟んでも大丈夫ですし、
心配な場合は、「家具転倒防止板」などの名前で
売られている耐震グッズを使うとよいでしょう。
アジャスターが付いている家具の場合は、挟むものは
不要で、前の方だけアジャスターの高さが高くなるよ
うに調整しましょう。
家の床は、壁際よりも壁から離れた位置の方が、
少し低くなっている場合が多いです。
家具の前側の高さを上げ気味にして、背面の一番上が
壁に接するぐらいに調整しましょう。
小物の転倒防止に使える「ミュージアムジェル」という商品があります。
家具の上にフラワーベースなどを飾る際は、こういったものも使うとよいでしょう。
地震対策をして、安心して家具を使いましょう。
家具の地震対策はいかがでしたでしょうか。
地震対策の大原則は、家具が動かないように
固定することですが、動かせないと、多くの家具は
使いづらくなってしまいます。
この家具が倒れてきたり、動きまわると危険だという
ものは固定し、それ以外は、避難経路を確保できる
ように配置を、工夫していただければと思います。
一番大事なのは、お気に入りの家具や、そこに飾って
いる雑貨ではなく、人の命です。
家具が原因で、万が一のことが起きないように、
今回のマガジンを参考に、お部屋の中を
整えていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。