自分でできる木製家具の修理方法をご紹介します。
こんにちは。
品質管理チームのわたなべです。
ご愛用中の木製家具で、お困りのことは、
ございませんか。
傷、ひび割れ、動きが悪いなど、なんとなく気には
なっているけど、修理に出すのは手間だし、費用も
掛かりそうなので、そのままにしているもの。
今回はこのような木製家具でのお困りごとを、
自分の手で修理する方法をご紹介します。
木製家具についた傷やへこみの修理方法
木製家具にできた傷や割れなどの修理方法を、
程度順に3つお伝えします。
それぞれの修理方法で紹介されている補修用品は、
いずれもホームセンターで購入できるので、今回の
マガジンを参考に、必要なものをご用意ください。
表面のすり傷は、削って目立たなくする。
木製家具の塗膜についた浅いすり傷は、表面を
うっすらと削ることで目立たなくすることができます。
「ハンドパッド」と呼ばれる塗装用の研磨スポンジや、
「スチールウール」という目の細かい金属だわしを
使って、塗膜を削りましょう。
油性ペンが染み込んだ跡など、拭いても落とせない
汚れも落とすことができるので、いざというときにも、
活用できます。
テーブルについた取れない汚れや、すり傷の補修方法をご紹介します。
深い傷やヘコミは、補修クレヨンで埋める。
木製家具に、何かをぶつけたり、落としたりして
できてしまったヘコミや深い傷は、「かくれん棒」の
ような補修クレヨンを使って、目立たなくすることが
できます。
気になる傷の箇所に、クレヨンをこすりつけて、
埋めてしまいましょう。
また、傷やこすれなどで色が抜けてしまったところ
には、「住まいのマニキュア」のような木製家具用の
補修ペンを使うことは有効です。
補修ペンは、一度で色が乗りきらず、周りとなじまな
いこともありますが、乾かして何度か塗り重ねると、
元の色と徐々に色みを合わせられます。
家具だけでなく、フローリングや建具など、家の中の
あらゆる木製品の補修にも使うことができるので、
気になる場所がある方は、ぜひお試しください。
無垢材が割れてきたら、パテで埋める。
無垢材の家具は、乾燥が原因で木が縮み、
ひび割れてしまうことがあります。
木材は空気中の水分を吸収・放出する性質があるため、
湿度の高い時期になれば木が伸びて、
ひび割れは目立たなくなるので、
放置しておいても問題はありません。
それでも、ひびが気になる方は「木工パテ」で
溝を埋めてしまいましょう。
「木工パテ」は「かくれん棒」より粘度が低く、ひび
の隙間の奥まで埋めやすいので、ひび割れの補修に、
最適です。
ひびの溝にパテを適量すりこみ、表面に残ったパテを
拭きとってしまえば完了です。
色みが合わないときは、「住まいのマニキュア」など
の補修ペンで色を塗って、調整しましょう。
テーブルの割れを簡単に修理!10分でできるメンテナンス方法をご紹介します。
木製家具の表面に変化が出てきたときの修理方法
外からついた傷以外にも、熱や水気、アルコールな
どの溶剤によって、木製家具の見た目に、変化が起こ
る場合があります。
そういった変化があった場合の修理方法を、
ご紹介します。
除光液をこぼしたときは、スプレーをかける。
除光液やアルコールが、木製家具にかかってしまうと、
塗膜が傷んで、白くなったり、ブヨブヨになったりし
てしまいます。
そんなときは、傷んでしまった塗膜を、サンドペーパー
で研磨して削りおとし、上から塗装し直せば、
きれいなに見た目に戻することができます。
塗装は、筆で塗るニスではなく、ムラのでにくい
「ラッカースプレー」のクリアカラー(透明色)
を使います。
ラッカースプレーには、光沢の違いで「つやあり」と「つや消し」があります。補修する木製家具に合わせてお選び下さい。リセノの家具の多くは、光沢を抑えた「つや消し」仕様です。
ナチュラルカラー(無着色)以外の場合は、
先に補修ペンなどで、周りと色を合わせてから、
ラッカースプレーをかけましょう。
除光液でテーブルが白くなってしまったら?自宅で修理する方法をご紹介します。
輪じみができたら、温める。
木製家具の上に、熱いものや濡れたものを置くと、
白くなってしまうことがあります。
コップや鍋などを置いた場所で、輪っか状にできる
ことが多いので、「輪じみ」と呼ばれています。
この「輪じみ」ができる原因は、塗膜の中に水分が
入り込んだ箇所が、白く見えてしまうことにあります。
ドライヤーを使って、白化した箇所を温めて、水分を
蒸発させて除去できれば、解消することができます。
それでも、解消できないときにはオイルや、アイロン
を使う方法もあるので、ぜひお試しください。
テーブルにできた白い輪じみのとり方をご紹介します。
カビがついたら、拭き取る。
木製家具を空気の流れが悪いところに置いていたり、
ほこりがたまっていたり、お部屋の湿度が高かったり、
といったことが重なると、カビが発生してしまいます。
家具に発生するカビは、表面についたほこりに湿気が
たまった状態で放置され、そこから白カビが発生し、
増加するというパターンが多いです。
ほこりからできたカビは、家具の中までは浸透して
いないので、表面をしっかり拭きとり、乾かせば
除去することができます。
心配な場合は、少量のアルコールや、重曹などで、
除菌するとよいのですが、木製家具を保護している
塗膜を傷めてしまう恐れがあり、推奨はできません。
アルコール等を使用しないですむように、清掃を
こまめに行い、カビを予防しましょう。
木製家具にカビが発生!防止策と掃除方法をご紹介します。
木製家具の動きが悪くなったときの修理方法
木製家具を使っていて、チェアの足元がカタカタする、
ベッドから音鳴りがする、扉が擦ってしまうなど、
不便に感じていることはございませんか。
そんな困ったことも、自分の手で修理する方法を、
これからご紹介します。
椅子やテーブルがガタついたら、フェルトを挟んで調整する。
テーブルや椅子、収納などの木製家具で、足元に
ガタツキが起きる原因は、家具自体の反りや歪みの
場合もありますが、多くは床の歪みが原因です。
家具の置く場所をズラすと、ガタツキの度合いが、
大きくなったり、小さくなったりすることがあります。
この場合は、床に原因があるので、家具の脚を
切り揃えても、根本的な解決にはなりません。
床の歪みに合わせて、家具の下にフェルトを
何枚か挟み、設置場所でガタツキが小さくなるように
調整しましょう。
長期間使っていてガタツキ方が変わったり、置く場所
を変えたりしたときにも、簡単に調整しなおせるので、
下に挟むお手軽な方法をおすすめします。
テーブルや椅子がガタつく原因と解消方法をご紹介します。
ベッドからきしみ音がしたら、置く位置を動かす。
寝返りを打ったときに、ベッドから「きしみ音」が
するといやですよね。
きしみ音の原因は、ベッドが歪み、部材同士が
こすれることにあります。
ベッドの歪みは、床の歪みから起きることがあるので、
まずは設置位置を少しずらしてみましょう。
設置位置を変えたくない場合は、脚の下に硬いフェル
トなどを挟んで、音が鳴らないかを確認しながら、
高さを調整しましょう。
ベッドの「きしみ音」を改善する3つの方法をご紹介します。
扉が擦ったら、丁番で調整する。
収納家具の扉の動きが悪くなる原因として、丁番の
ネジが緩んでいることが多いです。
ドライバーを使い、ゆるんだネジを締め直せば、
簡単に直りますが、いくら締めても力がかからず、
ネジが空回りしてしまう場合があります。
そんなときは、つまようじと接着剤を使って、ネジ穴
を埋めてから、ネジの締め直しを行いましょう。
ネジを締め直せなくなったときの、簡単な補修方法をお伝えします。
ネジを締め直してもよくならない場合は、丁番の調整
ねじを使って、扉の位置を移動させることで改善でき
ます。
横開きの扉に使われているスライド丁番には、
上下・左右・前後の位置を、ドライバーで
調整できる機構がついています。
家具の扉に使われているスライド丁番の調整方法をご紹介します。
テレビボードなど下開きの扉に使われている
ドロップ丁番でも、スライド丁番と同じように、
扉の位置を調整することができるので、こちらの
マガジンをご参照ください。
テレビボードの扉の調子が悪い?金具を調整してメンテナンスしよう。
木製家具の修理方法をしって、家具を快適に使いましょう。
木製家具の修理方法はいかがでしたでしょうか。
さまざまな不具合に対して、ご自身でもできそうな
修理方法が、たくさんあることを、知っておいて
いただければ幸いです。
今お困りの方は、ご紹介した内容を実践して、
愛着のある家具をより永く使い続けていただければ、
何よりうれしく思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。