テーブルや椅子がガタつく原因と解消方法をご紹介します。
こんにちは。
品質管理チームのわたなべです。
今回は、テーブルやチェアなど脚のついている家具で、
ガタツキが起きる原因と解消方法をお伝えします。
ガタつく原因が、はっきりとわからないまま修理をす
ると、ガタツキを解消できないことがあります。
この記事の内容を知っておけば、ガタツキの原因を調
べることができ、適切な解消方法を判断できるように
なります。
家具のガタツキでお困りの方は、ぜひご参照ください。
家具のガタつく原因は脚の長さ?
テーブルやチェアでガタつく場合、「脚の長さが違う
のでは?」と、お客様から問い合わせをいただくこと
がございます。
たしかに脚の長さが数ミリ違うことはありますが、そ
れが原因なことは少なく、その数ミリの違いによって、
ガタツキが起きないようになっています。
まっすぐな平面の板(厚いガラスなど)に家具を置き、
チェックし、ガタつく場合は、原因となっている脚の
先端を削って、調整を行います。
この工程により、脚の長さに数ミリ違いが出てくるこ
とがありますが、脚物の家具の完成には、必須の作業
です。
脚の長さでないなら、何が原因でガタツキは起きるの
でしょう。
ガタツキの原因は、下記の3つの場合がほとんどです。
- 床の歪み
- 組立かたの問題
- 家具の反り、歪み
それぞれの原因に対して、詳しい解説と解消方法をこ
れからお伝えします。
ガタつく原因1. 床の歪み
脚が浮いていてガタつく状態
まずは、ガタつく原因が床の歪みではないか、を確認
しましょう。
床が原因だった場合に、家具本体の修理や交換をして
も、問題は解決しないので、はじめに必ず確認してお
きたいところです。
建物の構造や床の仕上げに関係なく、床が1㎜の歪みもなく、水平でまっすぐな床はほとんどないようです。
家具製造時のガタツキのチェックは、床ではなく、機械の定盤や厚いガラスなど、歪みのない平面の上で行っています。
床が原因かどうかの確認方法
まっすぐな平面があれば、そこに置いて確認したいで
すが、お部屋にはないので、今家具を置いてある床を
使って、確認する方法をご紹介します。
家具の置く場所変えて、脚の浮き具合や、浮いている
脚が変わらないかを見れば、床が原因かどうか判別す
ることができます。
正方形や円形のテーブルであれば、90°回転させて、
まったく同じ位置に置き、状態が変わらないかを確か
めましょう。
何脚か同じ椅子を購入された場合は、ガタツキが発生
している椅子と、発生していない椅子の位置を入れ替
えてみましょう。
置く位置を変えても、ガタツキ度合いに変化がなかっ
たり、同じ脚の浮きが更に大きくなったりした場合は、
床ではなく、家具が原因の可能性が高いです。
床が原因だった場合の解消方法
脚先についているアジャスター
アジャスターがついている家具であれば、浮いている
箇所のアジャスターのネジを緩めて、出っぱらせてい
きましょう。
アジャスターによって、床と脚のすき間が埋まるので、
ガタツキが起こらなくなります。
アジャスターのないテーブルは、浮いているすきまに
硬いフェルトなどを挟んでおくと、よいです。
チェアのように動かすたびに、ガタつく箇所が変わる
ものは、やわらかいフェルトを貼っておけば、ガタツ
キが気になりにくくなります。
まれに椅子を置いたときにはガタついていても、座っ
たときには、ガタつかないという場合があります。
そういう場合は何も対策をしないで、そのままご使用
いただくのが、一番よさそうです。
ガタツキの原因2. 家具の組立て方
完成品ではない組立家具では、組立て方法がガタつく
原因となってしまう場合があります。
テーブルの場合は、締めるときに脚の位置が少しずれ
ていたということが原因となります。
床が原因でなかった場合は、組み立てた部分に問題が
なかったか確認しましょう。
組立が原因かどうかの確認方法
天板下と脚の間にすき間がある状態
脚を組み立てるテーブルで、ガタツキがでた場合は、
天板と脚のすき間が空いていないか、もしくはすき間
に差がないかを確認しましょう。
一か所でも、すき間が大きかった場合は、ガタつく原
因となっているかと推測されます。
組立が原因だった場合の解消方法
天板下と脚の間にすき間がない状態
すき間があいている箇所を組み立て直すことで、ガタ
つきを解消できます。
組立時に締めたネジを緩めて、脚を天板にくっつけて
から、締め直しましょう。
それでもガタつきが解消しない場合は、他の原因が、
考えられます。
ガタツキの原因3. 家具の反り、歪み
手前の脚が床から浮いているチェア
床の歪みも、組立のズレもない場合は、家具自体が原
因であると考えられます。
チェアの脚が反っていたり、組み方が歪んでいたり、
テーブルの天板や幕板が反って、歪んでいることが原
因で、ガタツキが起きることがあります。
家具の反り、歪みが原因かどうか確認方法
テーブルの天板や幕板が反っているかどうかは、天板
の上にまっすぐな板を置くことで確認することができ
ます。
一か所だけでなく、位置や方向をずらして確認してみ
ましょう。
チェアの反りや歪みを確認するには、左右の脚を見比
べたり、2脚同じチェアをもっている場合は並べて、
脚の反り具合など細かいところが同じかどうかを確認
しましょう。
反り、歪みが原因だった場合の解消方法
フェルトを2重貼り
反りや歪みが起きた場合は、家具を修理するのは困難
なので、できる対策方法は少なくなります。
床が原因の場合の対策と同じように、アジャスターの
調整や、フェルトを貼ることでとガタツキを気になら
なくすることはできます。
わずかな反りや歪みの場合は、季節によって変化があ
り、元の形に戻ることもあるので、ガタつくときだけ、
フェルトを多めに貼ったりして調整しましょう。
目に見える大きな反りや歪みが出てしまった場合は、
心配であれば販売店に問い合わせてみましょう。
ガタつく原因を知って、ガタツキを解消しましょう。
ガタツキの原因と解消法は、ご理解できましたでしょ
うか。
最後に、おさらいしましょう。
- 床の歪みが原因の場合は、アジャスターやフェルトで調整
- 組立方法が原因の場合は、組立直し
- 家具の歪みが原因の場合は、フェルトを貼って様子見
家具のガタツキの原因は、床の歪みの場合が多いです
し、家具も床も年月が経つと少しずつ反ったり、歪ん
だりしてくるものです。
歪んでしまうと、脚が浮いてしまってたりはしますが、
そのたびに手直しをすると、なかなか大変です。
1年の間でも、温度や湿度に伴い、木は変化するので、
フェルトなどで音鳴りだけでも小さくしながら、あま
り気にせず、使い続けていただくと良さそうです
最後まで、お読みいただきありがとうございました。