木製テーブルがベタベタする原因は? 正しい拭き方を解説します。
こんにちは。
品質管理チームのわたなべです。
Re:CENO product|ダイニングテーブル culum/NA
みなさまは、木製家具の正しい拭き掃除の方法を、
ご存じでしょうか。
除菌のために、アルコールスプレーを吹きかけたら、
「天板がベタベタする」
「白くなってしまった」
という話をよく耳にします。
木でできた家具は、表面が塗装されています。
その塗装のコーティング(塗膜)を傷めないように、
適切な方法で、掃除する必要があります。
今回のマガジンでは、ウレタン塗装やラッカー塗装の
木製テーブルの拭き掃除の方法を、詳しくご説明していきます。
木製テーブルを拭くときに「やってはいけないこと」
取扱説明書に記載されている禁止事項
木製テーブルの拭き方について、取扱説明書に
記載されている「お手入れ方法」と、してはいけない
「禁止事項」をもとに、説明をすすめていきます。
正しいお手入れ方法の説明の前に、まずは、しては
いけないお手入れ方法を解説していきます。
禁止事項として、
- アルコールなどの薬剤の使用
- 化学ぞうきんの使用
どこの家具の説明書にも、この2つはよく書かれています。
アルコールスプレー
アルコールは、塗料を薄めるための溶剤に似た成分
なので、テーブルに付くと、固まっていた塗膜が
溶けてしまいます。
子供の頃に、水彩絵の具で、紙に絵を描いたあとに、
上から水をたらすと、絵の具が溶けて滲んでしまった
という記憶はないでしょうか。
水彩絵の具は水が溶剤なので、乾いた後でも、
水をかけると絵の具が溶けてしまいます。
アルコールをテーブルにかけると、それと同じことが
起こりますので、アルコールの使用は、避けましょう。
化学ぞうきん
化学ぞうきんは、吸着材やツヤ出し材などの薬品が
含まれています。
その薬品がテーブルにつくと、不自然なツヤが出たり、
塗膜と化学反応を起こし、悪化する恐れがあります。
化学ぞうきんの使用も、控えましょう。
スプレータイプのクリーナーの成分表示
また、後ほど詳しく書きますが、木製家具の汚れを
落とすには「中性洗剤」を使う必要があります。
つまりは、中性ではない酸性やアルカリ性の洗剤を
使うことは、推奨されていません。
繰り返し使用すると、少しずつ塗膜を傷めてしまう恐
れがあるので、中性以外の洗剤の使用は控えましょう。
市販のスプレータイプのクリーナーの多くは、
酸性やアルカリ性のものが多いので、購入する際はよく確認しましょう。
間違った方法で、家具の掃除を繰り返し行うと
塗膜が溶け始めてベタベタになったり、剥がれたり、
白化したり、徐々に塗膜が悪化してしまいます。
間違ったお手入れを避けて、正しい方法で、拭き掃除を
しましょう。
木製テーブルの正しい拭き方
取扱説明書に記載されているお手入れ方法
「お手入れ方法」を取扱説明書で確認すると、どこの
メーカーの家具でも、似たようなことが書いてあります。
多くの説明書の内容を要約しますと、3つのことが
書かれています。
- 柔らかい布を使って、乾拭き
- 固く絞った柔らかい布で、水拭き
- 汚れがひどい時は、薄めた中性洗剤を浸した布で、水拭き
テーブルを掃除するのに、乾拭きだけだと、汚れが
落ちない気がするので、水拭きはみなさんされている
でしょう。
また、水拭きでぬぐい切れない油汚れなどには、
何か洗剤を使われるかと思います。
先ほど書いた通り、木製テーブルを拭く洗剤は、
「中性」の洗剤を使ってください。
これから、この中性洗剤を使った正しい拭き方を、
ご説明していきます。
拭き方の手順を確認しましょう。
しっかりと汚れを取るための、拭き掃除の手順は、
以下の通りです。
- 中性洗剤を使って、洗剤薄め液をつくる。
- 洗剤薄め液を使って、テーブルを拭き取る。
- 洗剤成分を、水拭きで拭き取る。
- 仕上げに、乾拭きする。
大きな汚れがある場合は、そのまま水拭きすると
汚れを広げてしまいますので、ティッシュなどを使い、
事前に取り除いておきましょう。
1. 中性洗剤を使って、洗剤薄め液をつくる。
まずは、拭き掃除用の洗浄液を、用意します。
繰り返しますが、塗装のされている木製家具には、
「中性洗剤」を使用します。
中性洗剤は、台所用洗剤を使います。
スポンジに染み込ませて、食器を洗うのに使う洗剤です。
容器に水をため、洗剤を少量入れて、混ぜ合わせれば、
洗浄液の完成です。
水100mlに対して、洗剤1gが目安です。
説明書によっては、3~5%程度に薄めると記載されて
います。
それぐらい、洗剤を多めに入れても、差し支えはありません。
2. 洗剤薄め液を使って、テーブルを拭き取る。
布巾に、洗剤薄め液を含ませてから、
拭くときに液が垂れないようによく絞ります。
拭き方ですが、汚れを広げないように、同じ箇所を
何度も往復せずに、一方向に拭きましょう。
布巾を上からおさえながら、しっかりと拭き取ることが
大事です。
3. 洗剤成分を、水拭きで拭き取る。
洗剤薄め液で拭き終わったら、次は洗剤成分を
テーブルに残さないように、水拭きで拭き取ります。
水拭きする布巾は、拭いたときに水分を残さないよう
に固く絞ってください。
こちらも布巾を上からおさえながら、しっかりと
拭き取ることを意識しましょう。
4. 仕上げに、乾拭きする。
仕上げに、乾拭きをかけます。
水拭きで表面に残った水分を残さないため、
特に木の導管などに水分が残ることがあるので、
乾拭きをかけましょう。
柔らかい清潔な布を使用して、水分を拭き取れば、
拭き掃除は完了です。
木製テーブルの汚れやウィルスは、中性洗剤で落とせます。
クリーナーを使わず、中性洗剤だけで、家具の汚れを
拭きとれるか心配に感じる方も、おられるかもしれません。
食器を洗う台所洗剤や、服を洗う洗濯洗剤が中性洗剤
であるように、中性洗剤は、油汚れや皮脂汚れを落と
すことに長けた洗剤です。
ですので、家具の掃除のために使用しても、十分に
汚れを落とすことができます。
また、昨今の状況から、除菌と書かれたものでないと、
不安に感じることもあるかと思いますが、台所洗剤の
主成分である界面活性剤は、ウィルスの消毒に有効で
あるとされているので、安心してご使用ください。
水拭き布巾の上手な使い方を、お伝えします。
布巾は綿素材がおすすめです。
補足のような説明が続きますが、水拭きのときの
ポイントもお伝えします。
洗剤を使わないで拭き掃除をすると、雑菌が広がって
しまうようなイメージの宣伝を、たまに見かけます。
たしかに、雑菌の繁殖した布巾で水拭きすると、
あのイメージのように、雑菌が拡がっていきます。
ですので、布巾に雑菌をためないようにすることが、
何より大事です。
汚れを含んだ布巾を、濡れたまま放置すると、菌が
増殖してしまいます。
水拭き後の布巾はきれいに洗い、濡れたままの時間を
短くするために、固く絞り切ってから、干して乾かしましょう。
何度か使ったら、定期的に、煮沸消毒や、塩素系漂白剤
で殺菌して、布巾をきれいに保ちましょう。
また、水拭きをかけるときに、布巾をかたく絞ることは重要です。
水がほとんど染み出ないほど固く絞った布巾で、
テーブルを拭けば、汚れを広げずに吸い上げることが
できます。
更に拭き跡も残らず、きれいに仕上がります。
わずかにテーブルについた水分も、すぐに乾くので、
乾拭きする必要もないほどです。
布巾の素材としては、絞りやすく、吸水性も高く、
乾きやすい、綿素材がおすすめです。
水拭き布巾の使い方のポイントをおさえて、
テーブルを清潔な状態に保ちましょう。
正しい拭き方で、テーブルをきれいに長く使おう。
テーブルの拭き方はいかがでしたでしょうか。
拭く機会の多いテーブルをテーマにしましたが、
収納などの木製家具も、拭くときは同じ方法です。
正しい方法でお手入れして、より長く家具をご愛用
いただければ幸いです。
Re:CENO product|伸長式ダイニングテーブル folk/BR
次回のマガジンでは、落とせない汚れがついたときの
対処方法などをご紹介します。
また、以前のマガジンで、天板が白くなったときの
対処法なども、ご紹介しています。
ご興味がありましたら、あわせてご覧ください。
テーブルにできた白い輪じみのとり方をご紹介します。
最後までお読みいただきありがとうございました。