ホルムアルデヒドとは?
気になるリスクから対策までを解説
こんにちは。プロサポートの笠嶋です。
みなさんは、家具を選ぶ際、
どんなところに注目されますか?
デザイン、使い心地、サイズ、価格など、
人によってさまざまかと思いますが、
長く愛用する家具だからこそ、
「安全性」も大切にしたいですよね。
家具の「安全性」に関して
よくお問い合わせをいただくのが、
「ホルムアルデヒド」について。
この記事では、家具を選ぶ際に知っておきたい、
ホルムアルデヒドと家具の関係や、
気になるリスクと対策をご紹介します。
ホルムアルデヒドとは?
ホルムアルデヒドとは、
一定濃度を超えると人体に悪影響を及ぼす、
「ツンッ」とした刺激臭のある気体のことです。
接着剤・塗料・防腐剤に使用され、
家具や建材、衣類や日用品など、
あらゆるものに含まれています。
「ホルムアルデヒド=危険!」というイメージを
持たれている方が多いですが、実は、
食品にも含まれているという身近な存在。
微量であれば、体への害はありません。
接着剤や塗料の使用が必要不可欠な家具にも
当然含まれているのですが、
放散量が多い場合は、注意が必要です。
ホルムアルデヒドによるリスクとは?
ホルムアルデヒドの放散量が多いと、
目や鼻などの粘膜や気管が刺激され、
「シックハウス症候群」のリスクが高まります。
「シックハウス症候群」の主な症状は、
目の痛み・鼻水・のどの痛み・咳・頭痛など。
とくに、お子様や敏感肌の方は、
皮膚炎やアレルギーを
引き起こしてしまう可能性があります。
風邪などの感染症と症状が似ていますが、
家に居るときだけに症状がみられ、
外出すると治まるような場合は、
「シックハウス症候群」を疑ってみましょう。
ホルムアルデヒドへの対策とは?
微量であれば体に害が無いとはいえ、
万が一のリスクを考えると、
しっかり対策しておきたいですよね。
では、ホルムアルデヒドには、
どんな対策ができるのでしょうか?
- 家具を選ぶ時にできること
- 家具を置いた後にできること
それぞれ、見ていきましょう。
「家具を選ぶ時」にできる対策
家具を選ぶ時にできる一番の対策は、
ホルムアルデヒドの放散量が少ない家具を選ぶ
ことです。
放散量は、JIS(日本産業規格)やJAS(日本農林規格)
が設けた基準値によって等級分けされていて、
☆の数が多いほど、放散量が少なくなります。
より安心できる家具を選ぶなら、
等級表記がされていたり、
「低ホルムアルデヒド」と
書かれているものを選びましょう。
中でも、大きな家具や、顔が接近したり
肌に直接触れるものを優先的に気にしておくと、
体への影響を少なくできます。
ちなみに、最高等級のF☆☆☆☆や、
低ホルムアルデヒドの表記がある家具も
全く含まれていないわけではありません。
「より安全に使える」ということの指標として、
お知りおきいただけたらと思います。
当店では、ホルムアルデヒドについて、
家具製造の一定の基準を満たしている
アイテムを販売しております。気になることがございましたら、
お問い合わせフォームより、
お気軽にお尋ねくださいませ。
「家具を置いた後」にできる対策 ①換気
何よりも効果がある対策が「換気」です。
ただし、ただ窓を開けたり、
トイレやキッチンの換気扇をまわすだけでは
換気不足で効果が得られません。
十分な換気を行うには、ポイントがあります。
- 給気口(空気の入口)と
排気口(空気の出口)、
どちらも確保しましょう。 - 対角線を意識して、部屋全体に
空気の通り道を作りましょう。
(できれば「X(エックス状)」に。) - 給気口は少しだけ開けて、
排気口を大きく開けるようにしましょう。
2003年に建築基準法が改正されてから、
住宅への「24時間換気システム」の導入が
義務付けられました。一番普及しているのが、
給気口を壁に設けて、排気口にファンを付ける、
「第三種換気」です。この方法の場合、給気口を開けておくと、
約3~5時間でお部屋全体の換気ができると
言われています。
また、高温多湿の環境では、
ホルムアルデヒドが放散されやすくなります。
温度と湿度を快適なレベルに調整することも
合わせて意識しましょう。
「家具を置いた後」にできる対策 ②水拭き
ホルムアルデヒドは、水に溶ける性質があります。
そのため、濡れ雑巾で水拭きすると、
雑巾がホルムアルデヒドを吸着して、
家具からの放散を抑えられます。
(家具を傷めないために、水拭き後は乾拭きをして、
水分を拭うこともセットで行いましょう。)
また、食器棚などの収納家具の場合は、
水を入れたコップを置いておくと、
ホルムアルデヒドが溶け込み、放散を緩和できます。
新しく家具を迎えた際に、
「ツンっ」とした臭いが気になる場合は、
お試しください。
「家具を置いた後」にできる対策 ③植物「エコプラント」を置く
「エコプラント」とは、NASAが研究し認めた、
空気清浄効果が高い植物のこと。
ホルムアルデヒドをはじめ、
タバコの煙に含まれるベンゼンなど、
化学物質を除去する能力を持っています。
50種類ある中でも、
比較的育てやすいエコプラントがこちら。
- サンスベリア
- ポトス
- パキラ
- ドラセナ
- ゴムの木
ちなみに、空気清浄効果を得るためには、
目安として、部屋面積の10%以上の植物が
必要と言われています。
また、エコプラントに限らず、植物には、
人に優しい様々な効果があります。
- カビやバクテリアの抑制
- 加湿効果
- 眼精疲労の軽減
もちろん、お部屋を豊かに見せてくれる
コーディネートアイテムとしても活躍しますので、
ぜひ、お部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。
Re:CENO Mag 植物と暮らそう
ホルムアルデヒドのことを知って、心も体も安心できるお部屋づくりを。
今回は、家具選びの際に気になる、
ホルムアルデヒドについてお話しました。
それでは、最後におさらいです。
- ホルムアルデヒドは、
あらゆるものに含まれるが、
微量であれば害は無い。 - 放散量が多いと、
「シックハウス症候群」のリスクが高まる。 - 家具を選ぶ時にできる対策は、
「放散量の少ない家具を選ぶ」こと。 - 家具を置いた後に出来る対策は
「換気」「水拭き」「エコプラント」
私自身、「ホルムアルデヒドって危なそう!」
という先入観を持っていたひとり。
ですが、どんなものにでも
含まれているということを知り、
「敏感になりすぎなくても良いんだ!」
と、気が楽になりました。
このマガジンが、安心できるお部屋づくりを
目指されている方にとって、
お役立ていただけましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。