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8畳リビングのレイアウト術! 
「ドアや窓で壁が埋まっているお部屋」の配置のコツとは?

こんにちは。リセノ編集部の増田です。

今回は、リセノのプロサポート
お客様からよくご相談いただく
8畳リビングのレイアウトについてです。

1人暮らし~2人暮らしにおすすめの
コンパクトな8畳リビング。

特に都市部の賃貸住宅で、よく見られる間取りです。

8jo_living_layout (32).jpg

こういった小さな間取りでよく出てくるお悩みが、
ドアや窓など備え付けのもので
壁が埋まってしまっている
こと。

隣のお部屋とつながるドアや、採光のための窓、
備え付けのクローゼット...。

いろんなもので壁が埋まっていて、
家具を置くための場所が取れないこともあります。

こういった間取りでは、
家具のレイアウトが難しいですよね...。

ドアや窓に重ならないように家具を置こうとしても、
なんだかしっくりこない、
暮らしにくいということが起こります。

8jo_living_layout (33).jpg

そこで今回は、
ドアや窓が多くて壁のスペースが少ない
リビングのレイアウトのコツを解説いたします。

マガジンをお読みいただければ、
どのような点に注意して家具を配置すればよいか、
そのポイントを学んでいただけます。

ぜひ最後までお読みいただけるとうれしいです。

ドアや窓が多いリビングレイアウトはなぜ難しい?

8jo_living_layout.jpg

お部屋選びの際に、
日当たりの良さを重視する方は多いですよね。

窓がたくさんあって、明るく開放的なお部屋。

自然光を取り込めてうれしい反面、
実は家具のレイアウトが難しい...
ということも少なくありません。

8jo_living_layout (14).jpg

特に都市部では、限られた敷地で、
多くの住戸を確保する必要があります。

限られた床面積を有効に使うために、
リビングには各部屋へのドアや採光用の窓が集まり、
四方の壁が埋まってしまうケースが多いのです。

さらに、「収納不足」が課題の日本のお家では、
そこにクローゼットなどの収納スペースも加わります。

LDKでは、追い打ちでキッチンが加わることも。
空いている壁の方が少ない...ということになります。

8jo_living_layout (37).jpg リセノスタッフ・木下宅

先日YouTubeで公開した、
動画クリエイター・木下宅のPro-Afterの動画でも、
まさに同じ悩みが上がっていました。

皆さまの中にも、そういった間取りのリビングに
お住まいの方がいらっしゃるかもしれません。

このような「壁が少ない」リビングは、
家具のレイアウトが通常より難しいのです。

ここからはその理由を3つ、詳しく解説していきます。
理由を理解することで、対策を立てやすくなります。

  • 置ける家具のサイズが限られる
  • 移動の妨げになりやすい
  • 空間のバランスが崩れやすい

① 置ける家具のサイズが限られる

8jo_living_layout (41).jpg

まず、壁が空いているお部屋に比べて、
置ける家具のサイズが限られる場合があります。

ソファーや収納棚などの大きな家具は、
壁に寄せて配置すると安定します。

また、壁に寄せて配置することで、
お部屋の中央のスペースも広く取れます。

ですが、ドアや窓などで壁が埋まっていると、
壁に寄せて置ける家具のサイズが限られてしまいます。

残された壁にフィットする家具を選ぼうとすると、
かなり小さくなって、不便に感じてしまうことも...。

② 移動の妨げになりやすい

8jo_living_layout (42).jpg

ドアや窓から離して家具を置こうとすると、
人の移動を妨げてしまう可能性があります。

「お家の中心」であるリビングは、
ドアや窓が複数あることが多く、
人の出入りも頻繁に発生します。

何も考えずに家具を置いていくと、
通り道を塞ぐことになりかねません。

ドアや窓の前に家具を置くのはもちろんNGですが、
そこから離して置いていたとしても、
実は移動の妨げになってしまう...というケースも。

各部屋やベランダへの移動ルートを考慮して、
それを遮らないように家具を置くことが大切です。

③ 空間のバランスが崩れやすい

8jo_living_layout (49).jpg お部屋の片側にレイアウトの偏りが発生

ドアや窓を避けて家具を置いていくと、
空間のバランスが崩れてしまうこともあります。

ドアや窓があると、その方角には家具を置けず、
しかたなく反対側に家具を集めることになります。

すると、お部屋の中で、
レイアウトの偏りが発生してしまいます。

お部屋の一方はごちゃごちゃで、
もう一方はスカスカ...なんて状態に。

過ごしやすさだけでなく、
見た目のバランスの美しさも考えるとなると、
さらにレイアウトが難しくなっていきます...。

ドアや窓が多いリビングレイアウトのポイント

8jo_living_layout (30).jpg

ここまで、ドアや窓が多いリビングの
レイアウトの難しさをご説明しました。

それでは、そういった「壁の少ないリビング」では、
どのような点に注意して
レイアウトをしていけばよいのでしょうか。

ここからは、ドアや窓が多いリビングの
レイアウトのポイントをご説明していきます。

  • 「フォーカルポイント」を見つける
  • 「生活動線」を計画する

① 「フォーカルポイント」を見つける

8jo_living_layout (35).jpg

まずは、お部屋の
フォーカルポイントを見つけることです。

フォーカルポイントとは、お部屋の中で
もっとも視線が集まる場所のこと。

この場所を美しく整えることで、
リビング全体の印象が大きくアップします。

先ほどご説明した通り、「壁の少ないリビング」は
空間のバランスが崩れやすいです。

だからこそ、最初にお部屋の軸となる
「フォーカルポイント」を整えて、
そこを中心に組み立てていくのがおすすめです。

8jo_living_layout (43).jpg

フォーカルポイントの代表例は、
お部屋の入口から最初に見える場所です。

多くの場合、
出入り口の対角線の角がそれにあたります。

たとえば、この場所に「テレビ」があると、
一番目立つ場所に「黒くて四角いもの」が陣取り、
リビング全体がちょっと味気ない印象に。

8jo_living_layout (38).jpg △ フォーカルポイントに無機質なテレビ

それでは、リビングのフォーカルポイントを
彩るのにおすすめのアイテムをご紹介します。

・ソファー

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まずは、リビングの主役であるソファーです。

ソファーはそれ単体で美しいデザインのものも多く、
フォーカルポイントに置くことで、
その美しさを最大限に活かすことができます。

フォーカルポイントに置く際は、
ソファーの顔である正面を入り口側に
向けていただくと、さらに効果が高まります。

・キャビネット+ディスプレイ

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続いて、キャビネットなどの収納家具
フォーカルポイントにおすすめです。

キャビネットを置く際は、その上に
アートや雑貨などをディスプレイして、
美しく彩ってみましょう。

キャビネットのみだとやや単調な印象ですので、
その上にしっかり見どころをつくることによって、
リビング全体の雰囲気が良くなります。

② 「生活動線」を計画する

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「フォーカルポイント」をばっちり決めたら、
次に人の通り道、
すなわち生活動線を計画します。

よく使う通り道はどこかを理解して、
それを避けるように家具を置くことで、
暮らしやすいレイアウトになります。

生活動線の計画は、メインとなる主動線と、
より細かい副動線にわけて考えることで、
整理しやすくなります。

・主動線

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「主動線」は、
お部屋からお部屋への移動です。

たとえば、廊下からリビングに入り、
その先の寝室へ向かう、など。
ベランダへの出入りも含みます。

リビングにあるドア(窓)とドア(窓)の
移動ルートを線で結んでいただくと、
主動線を導き出せます。

・副動線

8jo_living_layout (47).jpg

「副動線」は、
お部屋の中での移動です。

特に考えておきたいのは、以下の3つです。

  • ソファーやテーブルなど、「メイン家具」の使用
  • クローゼットなどの「収納スペース」の使用
  • お部屋の「電気スイッチ」の使用

このように、備え付けの設備の位置をチェックし、
それを使用するための通り道を考慮しておきます。

先ほどの主動線に副動線を付け加えることで、
大まかな生活動線を割り出せます。

8jo_living_layout (34).jpg

 「フォーカルポイント」を優先して整え、
その後に「生活動線」を計画することで、
置くべき家具の種類や位置が絞れてきます。

あとはドアや窓を必要以上に塞がないよう注意しつつ、
全体のバランスを見て家具を配置していきましょう。

実例:8畳リビングのレイアウトの作り方

8jo_living_layout (4).jpg

最後に、ここまでご説明してきたポイントに沿って、
実際に8畳リビングのレイアウトをつくっていきます。

こちらの空っぽのLDKを例に、
「夫婦2人暮らし」を想定して
家具のレイアウトを計画します。

ご覧のとおり、ドアや窓、収納、キッチンで、
四方の壁が埋まっているお部屋です。

「リビングダイニング」の例にはなりますが、
ダイニングスペースはコンパクトにまとめて、
「リビング中心」のレイアウトを考えます。

① 「フォーカルポイント」を彩る

8jo_living_layout (12).jpg

それでは、
まず「フォーカルポイント」を見つけましょう。

代表的なのは、
お部屋の入口から最初に見える場所でしたね。

8jo_living_layout (13).jpg

お部屋の出入り口の対角線の角に、
キャビネット+ディスプレイを配置します。

8jo_living_layout (5).jpg

フォーカルポイントを彩ったことで、
お部屋に見どころが生まれました。

リビングの軸となる場所が整いましたので、
続いて「生活動線」を確認してきます。

② 「生活動線」を計画する

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生活動線は、
まずメインとなる主動線を確認しましょう。

こちらのリビングを見てみると、
四方向にドアや窓などの出入り口があります。

8jo_living_layout (17).jpg

今回は、
お部屋の中心から各出入り口への移動しやすさ
を考慮します。

リビングの中心を通ることで、
どの出入り口にもスムーズに
アクセスできるレイアウトを考えます。

つまり、
リビングの中心には移動を妨げるものを置かない
ということになります。

8jo_living_layout (16).jpg

続いて、副動線も確認していきます。
今回は、お部屋にクローゼットがありますね。

このクローゼットの前は、モノの出し入れなど
何らかの作業をすることが想定されますので、
しっかり空けておくようにします。

8jo_living_layout (15).jpg

主動線と副動線を計画することで、
家具を配置してはいけない場所が明確になりました。

生活動線を避けつつ、
大まかにこのようなレイアウトを計画します。

8jo_living_layout (14).jpg

それでは最後に、実際に家具を配置していきます。

③ 家具を配置する

リビング、ダイニング、収納(テレビ)の
順番で配置していきましょう。

・リビング

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リビングには、ゆったりとくつろげる
ソファーを配置します。

床にラグマットを敷くことで、
リビングとダイニングを視覚的に区切り、
さらにリラックス感のある空間に。

8jo_living_layout (8).jpg

ポイントは、
ソファーの前に置くテーブルの選び方

今回は、生活動線を十分に確保するため、
コンパクトなサイドテーブルを選びました。

8jo_living_layout (19).jpg センターテーブルの場合、生活動線を狭めてしまう

大きめのセンターテーブルを置いた場合、
生活動線が狭くなり、移動しづらくなってしまいます。

また、ソファーの足元にはプフを置いて、
足を伸ばしてくつろげるようにしました。

「オットマン」も同じ役割を果たしますが、
センターテーブルと同様に場所を取ってしまいやすく、
省スペースのプフを選んでいます。

・ダイニング

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ダイニングは、2人用の直径100cmのテーブルと、
チェアを2脚置きました。

ポイントは、
生活動線を確保しながら配置すること。

寝室への移動や、ベランダへの出入りを妨げない
ちょうどよい位置にレイアウトします。

8jo_living_layout (9).jpg

もうひとつのポイントは、
円形のダイニングテーブルを選んだこと。

円形は、四角形とは異なり「角」がなく、
周囲を移動しやすいというメリットがあります。

今回は、見た目のやわらかさと
生活動線の確保しやすさを意識して、
円形のダイニングテーブルを取り入れています。

・収納(テレビ)

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最後に、収納家具とテレビを配置します。

ダイニング横のスペースに高さ90cmほどの
キャビネットを並べて、その上にテレビを置きました。

収納家具とテレビボードを兼用することで、
壁の少ないリビングでも、
収納量とテレビを両立させることができました。

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少し背の高いキャビネットにテレビを乗せて、
リビングのソファーに座った状態でも
画面を見ることができるようにしています。

最終的なレイアウトは、このようになりました。

8jo_living_layout (11).jpg

壁がドアや窓などで埋まっており、
空間の使い方が難しかった8畳のリビング。

「フォーカルポイント」と「生活動線」の
2つを意識してレイアウトすることで、
見た目のバランスと暮らしやすさが整った空間に。

8jo_living_layout (1).jpg

くつろぎや収納力もうまく取り入れながら、
快適なお部屋に仕上げていきました。

インテリア選びに迷ったら。
リセノのプロサポートにご相談ください。

10jo_ldk_layout_tips (29).jpg

リセノでは、独自に研究を重ねた
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今回のマガジンで作成したレイアウトは、
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興味がございましたら、ぜひあわせてご覧ください。

レイアウトのコツを押さえて、
リビングを美しく整えましょう。

8jo_living_layout (25).jpg

いかがだったでしょうか。
それでは、今回のおさらいです。

▼「壁が少ないリビング」のレイアウトが難しい理由

  • 置ける家具のサイズが限られる
  • 移動の妨げになりやすい
  • 空間のバランスが崩れやすい

▼ドアや窓が多いリビングレイアウトのポイント

  • 「フォーカルポイント」を見つける
  • 「生活動線」を計画する

今回のマガジンが、
皆さまのお部屋づくりのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

▼リビングのレイアウトのコツはこちらのマガジンもチェック。

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