「動線への配慮」で快適に。
家具レイアウトの失敗を無くす2つのステップ
こんにちは、やまさきです。
今回のマガジンは、
家具のレイアウト(=配置)に関するお話です。
日々、インテリアのお悩みに触れる中で
快適なお部屋の肝は、レイアウトにあるなぁ...
と、改めて感じています。
私も経験がありますが、
「新しい家具が想像より大きい...部屋が狭くなった」
「何をするにも動きにくく、落ち着かない」
なんてことが起こると
悲しいかな、快適な暮らしからは
遠ざかってしまいますよね...!
そんな失敗を回避するために
レイアウトは、次の2つのステップで
決めていくことをお勧めします。
- 動線を除き、家具を置けるスペースを確認する
- スペースに収まるレイアウト・家具を選ぶ
今回は、リビングダイニングを例に
解説していきますが、ワンルームの方にも
応用いただける内容です。
快適な暮らしのヒントとして
お役立ていただけると嬉しいです^^
暮らしの「動線」って?
本題に入る前に、まずはレイアウトの軸になる
「動線」についてお話します。
動線とは、空間の中で
「人や物が移動する線」のことです。
インテリアにおいては、
「ドアからドア」
「ドアから掃出し窓(ベランダ)」などの
通り道が、主要な動線です。
動線の幅は、体格による個人差がありますが
最低でも60cm以上が必要と言われます。
人と人が頻繁にすれ違う動線には、幅110~120cm程度、確保できると安心です。
一見広いお部屋でも、動線が不十分だと
移動のたびにストレスが生じ、
窮屈に感じることも。。
逆に言えば、コンパクトなお部屋でも
動線が十分に確保できると、
窮屈さ・過ごしにくさを感じにくいです。
この点を考慮して、本題である
リビングダイニングのレイアウトを
一緒に考えてみましょう!
【 ステップ1 】
動線を除き、家具を置けるスペースを確認しましょう。
動線は、生活に必要な通り道のため
基本的には、その上に物を置くことができません。
ということで、まずは動線を除いて
どのくらいスペースがあるか?を
確認してみます。
例えば、上の間取りの
リビングダイニング(9畳)から
移動の動線(幅60cm)を除くと、
家具を置けるのは、黄色で示したスペースです。
黄色の部分 = 約6畳分のスペースに、
家具を置くことができます。
もうひとつ、別のリビングダイニング(12畳)で
同様に考えてみましょう。
こちらの場合、階段やドア、掃き出し窓への
動線を確保すると、家具を置けるのは
黄色の部分 = 約3.5畳 + 3畳のスペースです。
9畳、12畳と聞くと
大きなソファーやダイニングが置けるかも?と
思ってしまいそうですが...!
実際に家具が置けるスペースは、
案外コンパクトだな~と分かります。
間取り図を見るときは
畳数や、壁の長さに加えて、
「キッチンへの通路だし、ここは頻繁に通りそう」
「洗濯は、ここを通ってベランダに出るな」
など、実際の暮らしを想像し
動線を除いたスペースを知ることが、
成功への第一歩です!
【 ステップ2 】
スペースに収まるレイアウト・家具を選びましょう。
家具が置けるスペースが分かったら
そこに収まるレイアウト・家具を
検討していきます。
例として、先程のリビングダイニング(12畳)の
レイアウトを考えてみましょう。
家具のサイズは、ご家族3人暮らしを
想定して考えます。
ステップ1の通り、間取りから動線を差し引くと
家具が置けるのは、3.5畳 + 3畳のスペースです。
現状、ソファーとダイニングが
動線エリアにはみ出しているため
移動には、少し支障がありそうです。
そこで、ダイニングテーブルを
3人だとかなり余裕がある「幅160cm」から、
3人で丁度よい「幅135cm」に変更します。
さらに、通路に飛び出していた
ソファーの向きを変え、黄色の四角内に収めます。
こちらのレイアウトだと
無事、動線を確保できます。
お部屋の入り口から、階段
ソファー、ダイニング、ベランダと
どこへ移動するのもアクセスがよく
動線を遮るものがありません。
移動がストレスフリーなだけでなく
空間の見通しが良くなり、
変更前よりも、広く感じられます。
▲ Before
余談ですが、ソファーなどの大きな家具は
お部屋の中央にレイアウトすると、
やや圧迫感が出やすいです。
見通しの良さを優先する場合には、
壁付けのレイアウトをお勧めします。
もし、中央に設置する際は
背もたれが60~70cm以下の
低めのデザインがお勧めです。
背もたれが高いソファーと比べると
見通しを損ねにくく、圧迫感を軽減できます。
「動線」への配慮を忘れずに、快適に暮らせるレイアウトを。
動線をもとに、家具の配置を決める方法を
ご紹介いたしました。
最後に、2つのステップをおさらいです。
- 動線を除き、家具を置けるスペースを確認する
- スペースに収まるレイアウト・家具を選ぶ
この流れで家具を決めていただくと
少なくとも、サイズにまつわる大失敗は
回避できます。
ただ、ステップ2において
自分に合った家具がどれか?を選ぶのは
正直、悩むポイントですよね..!
人数・使い心地・デザインから
家具を選ぶ方法は、過去の特集やマガジンにて
たっぷりご紹介しています。
暮らしにあったインテリアの選び方
リビングの基本
ダイニングの基本
また、実店舗やプロサポートにて承る
3Dコーディネートサービスでは、
お客様の間取りや、お部屋での過ごし方をもとに
最適なレイアウトをご提案しています。
今回のステップで解決できないお悩みは
ぜひお気軽に、ご相談くださいませ。
最高のレイアウトが見つかるよう
我々、インテリア好きのスタッフが
喜んでお手伝いいたします^^