【今週のお花レター】
クールで淡い花束。秋の七草「桔梗」
お花屋さんの帰り道、
クールですこし寂しげな香りがします。
夏のおわりですね。
まだまだ汗だくの毎日だけれど、
ふと寂しさを感じる瞬間が増えてきたので
すこしは秋めいてきたのだと思います。
ついつい夏の楽しかった記憶に
思いを馳せたくなるのが、季節の変わり目。
この切ない感情さえも、お花に乗っけてみよう。
今月は、夏のおわりの寂しさに便乗して、
「クールで淡い哀愁を誘う花束」をテーマに
お花を選んできました。
とことん切ない感情を盛り上げようじゃないか。
桔梗(キキョウ)は「秋の七草」のひとつ
9月は、パープルな気分。
わたしの中での哀愁カラーは
切なくってきゅんとする紫色とピンク。
いつもの花屋のおじちゃんが
「これなんてどうですか?」と出してきてくれたのは、
和花の「桔梗(キキョウ)」です。
奥ゆかしさを感じる和花に、
切ない感情がつつかれます。
「和花は持ちが悪くてね、持って2〜3日ですよ。
だから、あまりお勧めはできないんですけどね。
できるだけ新しいのを選んでおきますから。」
そのお心遣いがありがたくて、
今日もおじちゃんを訪ねてよかったな、と
心が和らぎます。
2〜3日で枯れてしまう「儚さ」にさえ
夏のおわりとリンクして、切なくってきゅんとして。
季節の変わり目って、感情が動いて、いいですね。
メインに濃い紫色を選んだので、
淡いサブカラーを合わせて、花束にします。
ふわりとした形がかわいい「トルコキキョウ」。
ほんのりと色づいたピンクとパープルが、
柔らかくブーケ全体をまとめてくれて。
おかげで、ナチュラルなインテリアに
すんっと馴染んでくれます。
最後に、クールなブルーの「デルフィニウム」を
ちょこんと足して。
ちょっと切なくてきゅんとする
パープルに色めく花束が出来ました。
感情をテーマにお花を選んでみると、
季節の変わり目を、また一段と楽しめます。
ぜひ、季節の変わり目に感じることをお花に乗せて、
花のある暮らしを楽しんでみてください。