リセノスタッフの休日
「杜のスタジアム」国立競技場に行ってきました。
こんにちは。
Re:CENO TOKYOの中野です。
東京店では、仕事のあいまに
スタッフ同士でいろいろな話をします。
最近購入した家具の使い心地や、
おもしろかった本や映画の感想、
休日に訪れたお店の写真...
素敵な仲間たちから日々刺激をもらい、
以前はインドア派だったわたしですが、
休日となれば、気になる場所へ
よく足を運ぶようになりました。
つい先日は、ずっと前から訪れたかった
国立競技場の内部を見学へ。
きっかけは、建築好きな叔父に言われた一言でした。
「すごくよかったから、行ってみるといい。」
普段から物静かな叔父に、
なにかを勧められることなんて
滅多になかったため、
さっそくその場で見学予約。
はじめて訪れる国立競技場は、以前から
ネットや雑誌で何度も見ていましたが、
やはり実物は圧巻の迫力でした。
この高揚感や満足感は、スマホ画面や
誌面の中では決して味わえないこと。
今回のマガジンでは、その感動を
ほんの少しでもお届けできればと思います。
6月初旬、晴れ。
「杜のスタジアム」国立競技場へ向かいます。
東京都東部、新宿区に位置する「国立競技場」
周辺には新宿御苑、神宮外苑もあり、
都心でありながらも自然を感じられるエリアです。
この自然と調和するようにと、
「杜のスタジアム」という
コンセプトが掲げられています。
いくつかある最寄り駅のうち、
今回は、JR千駄ヶ谷駅から向かいます。
初夏の風を感じながら歩くこと、約5分。
神宮外苑の緑にとけこみながらも、
存在感を放つ国立競技場が見えてきました。
待ちに待った目的地を前に、向かう足取りも軽やかに。
いよいよ敷地内に入ります。
言わずと知れた、
建築家・隈研吾さんが手掛けた国立競技場。
無料で一般開放しているエリアもありますが、
今回はせっかくなので、フィールドや
展望デッキ、ロッカールームなど、
内部も見学できるツアーに参加しました。
「どうやって作ったのかな」
「どんな構造になっているのかな」
「どんな目的があるのかな」
建築素人ではありますが、
いろいろ想像を巡らせては
調べることが楽しくて、
大きな建造物や建築物を眺めるのは、
昔からとても好きなことの一つです。
わたしが語り尽くせるものではないのですが、
今回は、個人的に感動した
5つのポイントをご紹介します。
その①
47都道府県の木材を使用した「軒庇(のきびさし)」
まずは、なんといっても、
スタジアム外周に設けられた
「軒庇(のきびさし)」と呼ばれる部位。
47都道府県の木材を使用し、
縦格子状に360度ぐるりとつながっています。
一際大きい最上部は「風の大庇(おおびさし)」
と呼ばれ、スタジアム内に四季折々の風を
効率良く取り込むよう、設計しているのだそうです。
日本全国から調達した木材は、
一番北側に北海道、南側には沖縄と、
方位に応じて地域順に並べられています。
作り手の粋で細やかなこだわりを知り、
一気に心を掴まれてしまいました。
「東北の木材は、このあたりに使われているのか~」
と、ふるさとの岩手に思いをはせながら、
ぐるりと外側を一周。
この巨大建造物の一部になっていると思うと、
勝手ながら岩手県民を代表して、
ちょっと誇らしくなった瞬間でした。
その②
2万トンの大屋根を支える「木材と鉄骨の梁(はり)」
ここが個人的に一番見たかった部分。
総重量2万トンの巨大な大屋根を支える、
木材と鉄骨の「梁(はり)」です。
4階の展望デッキからは、
大屋根の裏側を間近で見ることができます。
頭上に木材と鉄骨がずらりと整列する眺めは
まさに壮観で、国立競技場の広さを改めて実感。
ずっと眺めていると、ドーナツ型の
中央部分に吸い込まれそうな感覚です。
圧巻の迫力に、しばらくそこから
動けなくなってしまいました。
その③
木漏れ日の配色「すり鉢状のスタンド」
すり鉢状になった3層のスタンドには、
視界を遮断する柱が一切ないのが特徴です。
分断されることなく360度つながっているので、
まるでスタジアムと自分が一体化したよう。
観客席のシートは、木漏れ日をイメージした
「白・黄緑・グレー・深緑・濃茶」の5色の配色。
規則性のない、ゆらぎのある配色は、
まるで客席が人で埋まっているように見えます。
屋根を支えるたくさんの木材と、
常にスタジアム内に取り込まれる気持ちのいい風。
本当に杜の中にいるような、
不思議な感覚になりました。
その④
ちょっぴり選手の気持ち「トラック・フィールドエリア」
木陰のようなスタンド席とは違い、
さんさんと明るい日差しが差し込むフィールドエリア。
普段は、陸上競技のトラックが見えるのですが、
この日は、サッカーの試合を間近に控えていたため、
全面が芝になっていました。
これはこれで、レアな国立競技場を体験できたと、
ちょっと得した気分です。
選手の待機場所には、隈研吾さんデザインの、
行燈をイメージした照明が吊るされています。
選手のロッカールームにもおじゃまを。
ロッカールームと聞いて、寒々しく
緊張感のある空間をイメージしていましたが、
木材と暖色の照明が印象的な、
温かみを感じる空間が広がっていました。
その⑤
1周850メートルの散歩道「空の杜」
最上階部分には、
無料で一般開放されているエリア
「空の杜」があります。
1周、850メートルあるため、
お散歩するにはちょうど良い距離です。
見学の余韻に浸りながら、
自分で見て・触れて・体験することって
こんなに楽しいことなんだなと、
当たり前のことをしみじみと考えた
850メートルのお散歩でした。
最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました。
「ツアーの所要時間は、約60分です。」
見学前、係員さんがおっしゃっていた一言。
終始、興奮気味のわたしは
すっかり時間を忘れ、気が付けば3時間も滞在。
その分、満足感はひとしおで、
マスク下の顔をほころばせながら、
電車に揺られて家路につくのでした。
今回、わたしが知ることができたのは、
ほんの一部かもしれないけれど、
作り手のこだわりを垣間見ることができ、
大きく心を打たれた一日でした。
分野は違えど、
リセノにいらしてくださるお客様にも、
同じような気持ちになっていただけるよう、
作り手の思いも一緒に伝えられる
スタッフでありたいなと思います。
実店舗にご来店いただいた際には、
インテリアのことはもちろん、
みなさまの暮らしのこだわりや楽しみ方についても、
一緒にお話しできれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
基本情報
所在地 | 〒160-0013 東京都新宿区霞ヶ丘町10-1 |
電話番号 | 03-5843-1300 (国立競技場インフォメーション) |
WEBサイト | https://www.jpnsport.go.jp/kokuritu/ ※ツアー日程はサイトをご確認ください。 |
アクセス | JR総武線「千駄ヶ谷」駅・「信濃町」駅から徒歩5分 都営大江戸線「国立競技場」駅から徒歩1分 東京メトロ銀座線「外苑前」駅から徒歩9分 |