北欧フィンランド
アルヴァ・アアルトのアトリエに行ってきました
こんにちは。バイヤーのなかむらです。
先日、フィンランドとクロアチアに
8泊10日の旅行に行ってきました。
素敵な建築、憧れの北欧家具、かわいい雑貨、
眩しいほどの大自然をたくさん味わってきました!
その様子をたっぷりの写真とともに、
数回に分けてレポートしていきます。
「marimekko for Finnair」で
フィンランドに向けて出発!
関西国際空港からヘルシンキ・ヴァンター空港まで約10時間。
日本とヨーロッパを最短で結ぶフィンエアー(FINNAIR)で向かいます。
北欧はとても遠く感じますが、シベリア上空を
まっすぐ飛行するこのルートは、ヨーロッパまでの
最短ルートなんです。
不思議な感じがしますね。
さて、搭乗口には、マリメッコとデザインを
コラボーレーションした「Marimekko for Finnair」がお出迎え♪
機体には、マリメッコを象徴する「ウニッコ」が施されています。
機内のテーブルウエアやテキスタイルも、全てマリメッコ!
デザイナー マイヤ・イソラや、クリスティーナ・イソラのパターンが描かれています。
「いよいよ、フィンランドに行くんだ!」と気持ちが高ぶります^^
マリメッコに囲まれながら、食事したり、旅の行き先をチェックしたり・・・。
そうこうしているうちに着いていました。
時差は、日本の-6時間。
日本を朝出発して、フィンランドに同日の午後到着です。
空港から外にでたとたん。さ、さむいっ!
この日は10/5。
秋晴れの、ぽかぽか陽気の中から来た私にはこたえます。
さて、空港からヘルシンキ市街までの移動します。
フィンエアーシティバスを利用することにしました(6.3€)。
ヘルシンキ中央駅(Helsingin rautatieasema)まで30分。
日中は約20分間隔で運行、バスの中でFreeWi-Fiが使え、とても便利でした。
その後はといいますと、すぐにホテルに入り、
夕食も食べずに、ぐっすり寝てしまいました。
フィンランドの巨匠「アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)」
次の日、朝5時半頃に目が覚めました。
外は-3度。
窓から外を眺めると、まだ暗く、寒そうに出勤している様子が伺えます。
フィンランドの朝は、やっぱり冷えます。
さて、たくさん行きたいところがあるので、今日は早めに出陣!
セーター、コート、マフラーと冬の装いで望みます。
今日の目的地は、フィンランドの巨匠
「アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)」の
アトリエ(Studio Aalto)と自邸(The Aalto House)。
アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)とは・・・
フィンランドが生んだ、20世紀を代表する世界的な建築家、デザイナー。
その活動は建築から家具、ガラス食器などの日用品のデザイン、絵画までと多岐に渡る。
スウェーデンのグンナール・アスプルンドと並び、
北欧の近代建築家としてもっとも影響力があった
一人であり、モダニズムに対する人間的な
アプローチで知られる。
湖と森の国 フィンランドを実感!
アアルトのアトリエと自邸は、ヘルシンキ中央駅
(Helsingin rautatieasema)から4か4Tトラムに
揺られて20分程、Laajalahden aukio 駅で下車します。
とその前に、アトリエのガイドツアーに参加する
まで時間があったので、少し脚を伸ばすことにしました。
向かった先は、2駅先の終点 Saunalahdentie 駅。
以前に読んだ本「北欧デザインの巨人たち あしあと
をたどって。」で紹介されているムンキニエミ
(Munkkiniemi)の入り江の景色を見たかったからです。
トラムを降りて目に飛び込んできた光景は、
真っ青な空、キラキラ輝く海、大きな白樺、
氷河で削られた岩の跡。
「これぞ、フィンランド!」
「湖と森の国 フィンランド!」
湖でなく海ですが(笑)、穏やかな景色が辺り一面
に広がり、フィンランドに来たと感じられた瞬間でした^^
海沿いには、とっても素敵なカフェもありましたよ。
大自然の中にぽつんと一つ。贅沢すぎます。
太陽が登ると寒さが和らいできたので、この
オープンカフェでゆっくりしていたかったのですが、
アトリエのガイドツアーは、1日1回のみ。
(冬季1回 11:30、夏季2回 11:30、12:30)
次に向かうことにしました。
アアルトのアトリエ(Studio Aalto)
降りた駅からトラムで2駅戻り、Laajalahden aukio 駅で下車。
ムンキニエミの閑静な住宅街と、赤や黄に紅葉した
美しい木々を見ながら歩いて約10分。
斜面に佇む真っ白なレンガ作りの建物がそれです。
看板もなく見落としてしまいそうなくらい、ひっそりと佇んでいました。
辺りは、人影もなく、とっても静か。
ドアが閉まっており、「あれっ、お休み?」と不安
になりながらブザーを押すと、しばらくして
アアルト財団のスタッフの方が出てきてくれました。
「まだ早いけど、寒そうだから中へどうぞ」
と、中に通してくださり、受付でチケットを購入。
アトリエと自邸のガイドツアーは、各17€。
自邸とセット購入すると少しお得になり、30€でした 。
11:30になり、ツアーが開始。
参加者は、建築家のご主人とデザインに詳しい奥様、
そして私と友人の4人だけ。
ガイドは、受付してくれた方。デザイナーさんでした。
まずは、1階にある「タベルナ」と呼ばれる
スタッフの食堂へ案内したいただき、アアルト夫妻についてのお話。
その後、2階へ進みます。
製図室
天井から差し込む光を感じながら階段を上がったその左に、製図室がありました。
うわー、かっこいい!
一斉に声をあがりました。
両サイドの大きな窓から光が差し込み、明るくて広々とした空間。
傾斜した真っ白な天井が、その光を反射させ、室内を明るくしているそう。
窓の外には、緑がいっぱい。
開放的でありながら、ひと目につかないようになっています。
光と緑の演出に魅了されます。
この製図室は、今でもアアルト事業団の方が使われているそう。
広々としたパーソナルスペースがあり、
落ち着いて仕事ができること間違いなしです。
アトリエ
続いてアトリエへ。
こちらも、自然光を取り入れるための高い窓があり、優しい光が差し込んでいます。
壁面にツタを這わせ、大きな曲げ木のサンプルを掛けているのが印象的。
北欧インテリアでよくみる室内のツタについて
伺ってみたところ、伝統文化ではなく1950年代頃
に流行した手法なのだとか。
アアルトもこれを好んでいたそうです。
またアアルトはとても仕事熱心で、他のスタッフが
帰ってからも夜遅くまで残っていたとか。
その際は、左奥にある裏口から帰っていたそうですよ。
アアルトは、自然光と人口照明とのバランスに生涯
こだわり続けたそうですが、この空間でも試行錯誤されていたそうです。
たくさん吊り下げられた照明は、明かりのテストを行うためのもの。
天井に丸い窓も設けられ、違った角度から自然光が入るようになっています。
また、明かりだけでなく、この空間でたくさんの
プロジェクトの実験もされていたそうです。
他にも、アアルトがデザインしたスツール60、
パイミオチェア、照明、建築模型が、ずらりと並んでいました。
まるで、ショールームのように見応えがありました。
次は、曲線の壁の外。
古代円形劇場を思わせる中庭が広がっています。
奥の白壁はスクリーンとなり、この空間が
オーディトリウムとして利用されていました。
今でもアアルト大学の生徒さんが、この石段に座り講義を受けることもあるそうです。
素敵すぎて、集中出来ないですね^^
会議室
それ程大きなスペースではありませんが、こちらも
天井窓から光を取り入れ掲示板を照らしていました。
たくさんのプロジェクト資料が保存されています。
アルヴァ・アアルトのアトリエ(Studio Aalto)基本情報
開館時間:
●5月~9月(火〜土曜)
1日2回 11:30〜 12:30〜
●10月〜4月(火〜土曜)
1日1回 11:30〜
入館料: 17 €
※アアルト自邸ガイドツアーのセット30€
所要時間:約40分
言語:英語 もしくは フィンランド語
ガイドツアーでのみ見学可能
ガイドツアー後、写真撮影・自由見学可能
個人で見学する場合は予約不要
アクセス
Tiilimäki 20, 00330 Helsinki
riihitie (at) alvaraalto.fi
トラム4・4T Laajalahden aukio 駅
Map
URL
http://www.alvaraalto.fi/studioaalto.htm
次回、「アアルトの自邸」をご紹介
楽しみにお待ちくださいね!
アアルトのアトリエは想像以上に素敵でした^^
次回、アアルトの自邸についてご紹介いたします。
こちらも見応えがありましたよ。
お楽しみにお待ち下さい!