【さて、どう暮らそう。】空間作りはジグソーパズル
こんにちは。空間コーディネーターの平野です。
空間作りをご依頼いただく際、
まず私が大切にしていること。
それは、お客様の暮らしを
ジクゾーパズルと捉えることです。
インテリアを整えることが、
最終の着地点でありパズルの完成図。
ピースは、家具やカーテンといった
インテリアのアイテムだけではありません。
- 住む人
- 暮らし方
- 思考
- 日々のお料理
- 日用品
- 衣類
上記のような
暮らしにまつわるモノ・人・気持ちの
全てを含みます。
以前、インテリア相談をご依頼頂いたお客様で
今でも心に残っているお話をここで少し。
築30年の社宅にお住まいのお客様から
インテリアのご相談がありました。
初回はご自宅にお伺いし、お部屋を拝見しながら
お客様の想いや理想を伺って、
2度目に「さて、どうしていこうか」の打ち合わせ。
お部屋をどうするか、何を置くかというよりも、
「今はどんな暮らしをしているのかな」
「ご家族の毎日はどんな日々なのかな」
「今日のご飯は何なのかな」
そんなことを思い巡らせていました。
子育ての日々。家族を守る日々。
そんな毎日を心豊かに楽しく過ごすためには、
今何が必要なのか。
インテリア相談だからといって
何かを買うための相談にはしたくないのが本音です。
ご相談してくださるお客様が今まで生きてきた過程で
大切にしてきたモノや想い。
ご結婚されて、ご主人様との二人三脚の中で
迎え入れたモノや共有してきた想い。
お子さんが産まれて、家族がチームになって
選んできたモノ。
それらを全て大切にし、その時々の暮らしに
うまく溶け込むように変容させながら、
これからの暮らしに必要なモノをお迎えする。
これを紐解く作業がインテリア相談の醍醐味です。
今の世の中、モノや情報が溢れています。
多種多様なことを容易に知ることができる中で、
自分に必要なものを取捨選択していくこと。
これが今の時代のモノ選びにはとても大切なことです。
人がどうしているかを知った上で
「私もこうしよう」ではなく
「私はこうしたい」と自分を知ること。
そうすると、
家具もカーテンも照明も、器もお洋服も、何もかもが
自然の流れで何がいいかの答え合わせができるのです。
一つ一つのピースが気持ちいいくらいに
スルスルと合わさっていくのです。
話はご相談くださったお客様に戻ります。
とってもお料理上手なお客様。
ご自宅には、魅力的なお料理の本がたくさんあり、
最後にはお料理やお弁当作りの話で盛り上がる。
そんな打ち合わせ時間でした。
リフレッシュの仕方は人それぞれだけど、
きっとこのお客様の気分転換は
キッチンに立つ時間なのかな。
そう思うと、インテリアの方向性が見えてきました。
それからは、策を練りながら
一つ一つともに考えていきます。
着地点は、お客様のご家族が心地よく暮らせる日々。
それがジグゾーパズルの完成図。
私は、どのピースを選ぶかをそっと後押しする役目。
最後にピースを手に取って、
パズルを仕上げていくのはお客様です。
ちなみに我が家のジグゾーパズルも
まだまだ完成には至っていません。
家族の気持ちも変わります。
子ども達の生活スタイルも変わります。
その時々、ピースを足したり引いたりしながら
パズルを埋めることを家族で楽しむ。
そんな毎日です。