【ぼくとコペン】モノの見え方、感じ方
平日が終わり、やってきた週末の1日。
たっぷり溜め込んだ疲れは、土曜日を使って
一気に回復させるのが1週間のリセットの仕方。
あと、一緒に溜め込んだ洗濯ものや掃除も忘れずに。
お部屋をリフレッシュすれば、気持ちまで
すっきりして、週末をより気兼ねなく過ごすせますよね。
そんな土曜日の家事がだいたいひと段落するのは、
お昼過ぎの時間帯。その後は買い出しがてら、
気晴らしにちょっとしたドライブをするのが
日課になっています。
ただ「気晴らしに」とはいうものの、
運転しているうちに自分にもエンジンが
かかってしまう僕。運転の目的が急遽変わる
優柔不断さがあって、結局、ちょっとした
遠出になることもしょっちゅうあります。
好きな曲を聴きながら街並みを眺めているこの時間て、
なかなかやめられないんですよね...
そんな目的地のない運転を止めてくれるのは、
ふと見つけたお店や気になる建物。
こんな風に、巡り合わせがあったり、予想外の場所に
辿り着くことも、気晴らしにコペンで出かけることの
醍醐味ではあります。
この日辿り着いたのは、焼き物の名産地にある
歴史深い窯元さんで、最初に目に入った登り窯は
特に圧巻でした。こんな貴重な出会いには、
自分の優柔不断さも少しは役に立つものだなと。
併設しているお店にはさまざまな器があって、
その一つずつに手づくりの暖かさを感じます。
これがお店に並ぶまでに、色んな形が生まれて
変化して...そんなことを考えながら、
気の済むまで堪能させていただきました。
以前までの僕は、モノができるまでの背景なんて
少しも気にしたことがなくて、ただただ
「かっこいい」と思うものだけを集めていました。
ただ、インテリアに深く携わるようになって、
作り手を知る魅力を仲間に教わって。
今になってやっと、そのモノにある奥行きを
感じられるようになった気がします。
もちろん今でも、一目惚れで購入するものもあります。
ただそこにも、そのデザインになるまでの
過程があって、また、いくつもの人の思いがある。
もしかしたら、この先も誰かの手に渡って
使い続けられるのかもしれないと考えてみると、
同じように魅力を感じてしまいます。
作り手の思いやモノの背景を知ることで、
より愛着が湧いたり、モノ自体の見え方が変わるのって
なんだか素敵なことだな。
そんなことを考えながら、ふと残された買い出しを
思いだして、この日はお店を後にしました。
さて、買い出しも済んだし、明日も休みなので、
今夜は手に入れた器で晩酌を楽しみたいと思います。
そういえば、よく食べるおつまみも好きなお酒も、
昔こっそり父におすそ分けしてもらったものだったな。
そしてそれも、もしかすると祖父から教わったもの
なんだろうか。
まあ、また実家に帰る時にでも、美味しいお酒と器を
土産に聞いてみるとします。
とにかく、父親から受け継いだこの晩酌の歴史は、
この先も毎週欠かさず引き継いでいこう。
それでは、いただきます。