【ぼくとコペン】好きな道、好きな時間
平日が終わったらやってくる、何でもないただの休日。
前日に張り切って計画して、
お店を何件も巡るわけでもなく、どこか特別な
イベントに参加するわけでもない。
仕事の朝とは違って、アラームに無理やり
起こされることもなくゆったり起きる。
ちょっとだらしなくて無計画な、
だけどそれがすごく贅沢な1日です。
こんな何もない日には、お昼を過ぎた
遅めの時間に出かけることも。
「そういえば、あのお店まだ行ってなかったなぁ」
なんて、思い付きで行先が決まることだってしばしば。
でも、そんな時にこそ、僕にはちょっとした
こだわりがあるんです。
それは、好きな道を走ること。
目的地へ行くのに、大きい国道や高速道路で
さっと向かうのもいいけれど、
わざわざ遠回りしてまでも走りたい道。
ただ、好きな道といっても、そこには目を惹くような
季節の花が咲いていたり、ましてや、
芸術的な建物が立ち並んでいるわけでもない。
昔ながらの民家が点々とした、
緑色の田んぼが広がる田舎道です。
たまに、せっかちな友人と遊びに行くときになんかは
「なんで遠回りするの!?」なんてよく怒られます...
平日の通勤に使う道は、高い建物が立ち並んでいて、
歩いていると街の喧噪にせかされているような、
どこか落ちつかない雰囲気。
でも、週末に通る田舎道は、その忙しなさを
ゆっくり解きほぐしてくれるというか、
狭くなった視界をパッと広げてくれるというか...
何もない休日は、そんな道をのんびり走っています。
そうするとやっぱり、小さい頃の記憶がふと蘇って、
たまらず、両親が当時かけていた
懐かしの曲なんかを流すんです。
よく思い出すのが、学校が終わった夕暮れ時に通る
家までの帰り道。
決められた通学路とは少し外れた探検道で、
そこには自分たちしか知らない秘密基地がありました。
親友と暗くなるまで夢中になって遊んで、
帰りが遅いと怒られたのも、また良い思い出。
僕が田舎道を好むのは、同じように故郷も
自然の豊かな場所だったからなんだと思います。
思春期の頃には「都会」という言葉に憧れもしたけど、
大人になるにつれて、あの何もない程よい場所が
やっぱり自分に合っているんだなとしみじみ感じます。
そんな思い出をぼーっと考えながら今日も走っていて、
気づけばあの時の学校帰りみたいな夕暮れ時。
さて、今日は先輩に教えてもらった
おすすめのお店に立ち寄って、家に帰ろうと思います。
少しのんびりしすぎたかなと思いながらも、
何かめぼしいものがあるか
ワクワクしながらいざお店へ...
みなさんは、学校帰りに立ち寄っていた好きな道や、
思い出の時間はありますか?
もし懐かしくなったら、
その時に聞いていた曲をかけて、
一緒に思い出すのがおすすめです。
ただ、好きな道や好きな時間があれど、
お店に行くなら時間をしっかり調べて、
ある程度計画的に過ごすのが大切ですね...
みなさんくれぐれもお気をつけください。
この日は、閉店後の趣あるお店の雰囲気を味わって、
再びコペンに乗り込みました。