【やわらかく、ひびく。】春、決意も新たに。
まだまだ朝晩冷え込む今日この頃ですが、
今年は一足早く、桜が満開となりました。
京都で迎える春も8回目となりましたが、
毎年、推しの桜は増えていく一方です。
数多ある桜の名所ももちろん素敵なのだけれど、
日常に溶け込む桜にはグッとくるものが。
普段の何気ない景色に
優しい彩りで、でもはっきりと意思を持って
新たな幕開けを知らせてくれるよう。
蕾も期待も膨らみます。
新たな幕開けといえば、
今年の春は思いがけない嬉しいニュースが。
東京に住む友人が、京都へ引っ越してきたのです。
「生活も仕事もまだまだ慣れなくてさ・・
ゆっくり家のことしてる時間が落ち着くよ。」
東京で生まれ育った彼女が京都へ移住を決めたのは
半年程前のこと。
いろいろと京都にご縁を感じることがあったという。
ただご縁を感じたとはいえ、
それまでの生活に区切りを付けて変化することは
とても勇気のいる決断だったはず。
家、街、仕事。生活すべてが一新したのだから
慣れるのに時間がかかるのは当然のことと思う。
私もかつて、新卒で入った会社を辞めて
しばしのモラトリアムに入ったときのことや、
8年前に京都に来たときのことなんかを思い出して、
なんだか感慨深いものがありました。
小心者の私はいつも、決めたはいいけど
不安すぎて泣いてたよ・・
そんなこんなでアフタヌーンティーをつまみながら、
話はこれからのことに。
「私、若い女性のために何かしたいと思ってるんだ。」
長期戦だけどね、と笑う彼女。
控えめに、だけど力強く。内容ももちろんだけど、
夢を言葉にしているその姿がカッコいい。
想いをカタチにしていくとき、
最初の輪郭を作るのは言葉だと思うから。
その夢はきっともう、叶い始めていると信じてるよ。
こうやって京都に住むことも実現させたわけだし。
「でもさ、いろいろと考えすぎちゃうときもあってさ。
そんなときはね、パン、捏ねるのいいよー」
パンを無心で捏ねるのが、今の彼女の癒やしとのこと。
パンを捏ねながらモヤモヤと向き合いつつ、
でも一歩ずつ、着実に進んでいる。
そんな彼女にエールを送り続けたいと、改めて思う。
たまにはこうやって、ゆるりとお茶でもしながらね。
この後ちゃっかり、手捏ねのくるみパンをいただいたのでした。
そんな話を聞いて、私の心もムクムクと動き出す。
私だって目標はいくつかあるのだけれど、
そのうちの一つは、居心地よい暮らし作り。
目下取り組み中なのは、
すっきり余白のある生活にすること。
あれやこれやと憧れのイメージは心をよぎるけど、
揺れやすい自分の心と向き合って、
本当に居心地がよいと感じられる場所を作りたい。
さぁ、夏がくるまでに一区切り。と改めて決意。
まずは本たちを整理するところから。
あ、その前にダンボールも買いにいかなきゃな・・
千里の道も一歩から。
その一歩は思いの外、地味で泥臭い。
理想と現実のギャップに気が遠くなることもありますが、
とりあえず一歩ずつ。
桜と友人が運んできた爽やかな空気に乗って、
私も気持ち新たに、決め直しの春なのでした。