【やわらかく、ひびく。】シェアする想い。広がる世界
9月。2回目の3連休目前に、
突如台風が発生したらしい。
「急に台風とか聞いてない~~!」
LINEグループがざわつく。
そう、久しぶりの旅行にいくことになっているのに。。
行き先は香川県。
ふとしたきっかけから、
仲間内で沸き起こったうどんムーブメント。
その発端となる友人が住む高松に、
関西各地から集まることになっていました。
「なんか大丈夫そうだから、行きましょうか!」
とりあえず様子見しながら検討を重ねたけれど、
最後は結局、えいや!のひと押しで決まった。
集合場所の高松駅。駅舎がニッコリお出迎え^^
当日は高松駅、現地集合。
悩んだ時間を返してほしいほど、台風一過の青空。
でもお陰で、空気が澄んで美しい旅行日和。
駅について一人、なんだかそわそわしていると
遠くから揺れながら向かってくる影が。
「やっと会えたね~~!」
なんてテンションが上がりつつ、
このご時世だからか、照れる気持ちもあってか、
控えめにハグ。
紆余曲折ながら4人無事集合。
待ちわびたこの日を迎えられて安堵です。
地元の名店。立派な海老天2本に、コシのあるうどん。
「ここのがダメなら讃岐うどんがダメってことです!」
力強く語る地元の友人に車を出してもらい、
早速メインのうどんへ。
お店まで1時間の道中や、
有名店らしい、アトラクションばりの行列の時間も
あっという間に過ぎていく。
うどんが目的といいつつ、
やっぱりメインはしゃべることなんだよね。
共通の趣味の話題や、感じていることから
ざっくばらんにしゃべって、
どんどん話題は広がっていく。
「ダメダメな自分だーって思ってても、
そんな自分が誰かに響いてることってあるんだよね。」
交わしたやりとりに、また少し感覚が広がる。
高松港から沈む夕日。一日の締めくくり。
楽しい時間はあっという間に溶けていく。
「じゃあ次は、広島でお好み焼きだね!」
「友人×ご当地グルメ」をテーマに、
次の約束はつながっていく。
今度会うときは、きっとまたいろいろ変わってる。
次はどんな話ができるだろう。
どうしても乗りたかった、ローカル電車・ことでん。
翌日はせっかくなのでひとり金刀比羅山へ。
道中のローカル電車で、女性4人組が前に座りました。
私より少し年齢が上かな、という4人組。
雰囲気はそれぞれ違うのだけど、
どうやら古くからの友人の様子。
家族のこと、仕事のこと、昔の思い出話。
4人横並びだから、
興奮するとたまに大きな声になるのだけど、
ローカル電車の寛容さが包み込んでくれる光景は
なんだか微笑ましい。
昨日の私達も、こんな感じだったのかなー。
1368段を制覇した先にあった美しい奥ノ社、厳魂神社。
ひとり金刀比羅山の自然を満喫して
登山口に戻った頃。
また、あの4人組を見かけた。
今から登ろうとしている様子だけれど、
時計を見るとあれから3時間ほどが経っている。
私が山を登って降りる間、
彼女たちはどんな話に花を咲かせていたのだろう。
みんな置かれている状況も経験も様々で、
見えている心の景色は違ったりもする。
近くの人でもそうなのだから、
離れているとなおさら。
だからせめて、たまには一緒に
ご飯をたべたりきれいな景色をみたりして、
同じ時間を共有できたらと思う。
限られた時間の中。
全部を共有するなんてできないけれど、
根っこに戻ってくるひとときがあればいいな。
そうだ、行きに見た酒蔵。
あそこでシェアメイトと飲む日本酒を買って帰ろう。
またいろいろ、共有したい思い出ができたから。
お土産とお土産話をシェアしたら、
きっとまた、そこからなにか広がるはず。
ちょっとワクワクしながら4人組の横を通り、
少し駆けるように勢いよく下山。
「運動不足のわりに、意外とまだまだイケるな。」
私はまだこのとき、翌日から数日間
筋肉痛に苦しむことを知らなかったのだけど・・
知らぬが仏。人生万事、塞翁が馬。