【おかえりカラー】このままでは、引越しができない。
絶賛、引越し準備中の我が家は、
荒れに荒れております。
インテリア会社のスタッフとして、
この状況は、いかがなものかとも思いますが、
リアルさ全開でお届けするのが、
「おかえりカラー」です。
本日も最後までお付き合い
いただけますと幸いです。
ご覧のとおり、引越し3日前にして、
荷造りが完了していない我が家。
クローゼットに詰まった荷物、花瓶、照明。
梱包しなきゃいけないものが、山積みです。
「このままでは、引越しができない」
と、さすがに焦り出します。
一方で、計画的に作業をこなす妻は、
すでにゴールが見えている様子。
そして、辺りを見渡して、
こんなことを言いました。
「キッチリし過ぎても窮屈だよね」
「でも、汚いのも嫌だよね」
急に、自分の部屋理論を展開し出す妻。
それなー、と思わず若者言葉が
出てしまうほど、共感した一言でした。
引越し準備前の暮らしの様子
僕たちの性格上、ホテルのように
キチッと整っている状態よりも、
生活感が所々にある暮らしに
心地良さを感じます。
別々の方向を向いて置かれたスリッパ。
椅子にかかっている上着。
積まれたままの本。
どれもピリオドまで行かず、
カンマで放置された物たちですが、
これが良いんですよね。
スリッパを見ては、赤ちゃんが泣いて、
急いであやしに行ったよな、とか。
上着を見ては、運転に疲れて、
すぐに腰掛けたんだっけ、とか。
この本は、難しくて、
いつも寝落ちするな、とか。
ラフさの残る物を見る度に、
ちょっと前の行動を思い出します。
ピリオドばかりの部屋では、
感じることができない「暮らしの振り返り」。
忙しない日常だからこそ、このような
「スローダウン」のきっかけになるものを
求めているのかもしれません。
荷造りをしていると、思い出の品が出てきて、
思わず手が止まってしまうこと、ありますよね?
この部屋に来てから、2年半と短い期間ですが、
妻とたくさんの思い出ができました。
一緒にDIYしたTVボードを見ると、
茹だるような暑さの中で、
ヤスリをかけた記憶が蘇って、
なんだか喉が乾いてきます。
赤ちゃんが誕生してからすぐの引越しで、
この部屋で、3人の思い出を更新しても
良かったのかもしれませんが、
一度ピリオドを打ちます。
名残惜しい気持ちは、さようなら。
家族の思い出は、新居で
めいっぱい作る予定ですので。
新居ダイニングの3Dコーディネート
僕は、マンションリノベ派。
妻は、新築戸建て派。
家探しを始めて約2年の間、
何度も何度も話し合いました。
何度もケンカしました。
どんなにマンションリノベのメリットを話しても、
妻の首は、縦に動きませんでした。
「私は、戸建てで育った」
「だから戸建てでの暮らし方しか知らない」
正直、意味が分からない、
どういうことなんだろうかと、
3日ぐらい考えたこともあります。
でも、徐々に分かって来たことは、
今後一生を過ごすかもしれない自宅に、
妻は、「安心感」を求めている。
最初から作り込んだリノベ空間ではなく、
幼少期から住み慣れた「戸建て」というハコが、
妻にとっての「最良」なんだとわかりました。
そこからは、新築戸建てにシフトして、
何度も不動産の方と相談しながら、
ようやく、お互いが納得する物件に
巡り合うことができました。
新居リビングの3Dコーディネート
次号で詳しくご紹介できればと思いますが、
新居は、白壁で、ナチュラルカラーの床です。
ナチュラルヴィンテージに、
もってこいの環境が整いました。
リビングには、AGRAソファーを置いて、
娘と一緒に、昼寝できたら良いよな。
なんてことを考えています。
さてさて、新たなスタートに向けて、
目の前の引越し準備を着々と進めます。
新居のことを考えると、心持ちも軽やかで、
一気に気力が湧いてきました。
よし、やるぞ。
と、意気込んだ僕の前に、すっと現れた妻。
「あれ、そういえば、ガスの閉栓の
申し出は終わってるよね?」
「あ、ガスね。ま、まだです」
「やっといてって言ったじゃん。
頼んどいた冷蔵庫は?」
「あ、それは、見積もり手配済みです」
「カーテンは?」
「ま、まだです」
「引越しする気、ある?」
次回【おかえりカラー】
夫一人、賃貸に取り残される
こんなタイトルにならないよう、
引越し、精一杯頑張ります。