【 悠々、閑々。】冬の訪れ、新しい年に向けて。
鼻が、つんとする。
触ると、ひんやり冷たい鼻先に
あぁ冬が来たんだな〜としみじみ。
冬生まれということもあって
毎年、この季節になると感じるこの感覚は
わたしにとっては、案外嬉しいもの。
実家の庭では、寒い冬を待ちわびていたかのように
鮮やかな山茶花(さざんか)が花を咲かせました。
愛猫はスリムな夏とうってかわって、ふっくらふくよか。
すっかり冬支度が整った様子。
ふかふかのお腹に、わしゃわしゃ〜と顔をうずめるのは
このうえない、至福のひとときです。
(猫好きの方はわかるはず...!笑)
わたしの一人暮らしの家は、というと。
風の抜ける実家の平屋と比べると、まだ少し暖かい。
それでも、日が昂るのが遅くなって
いつもの時間に起きてもほんのり薄暗い部屋。
一人暮らしだと、起こしてくれる人がいるわけでもなく
ふかふかの猫がお腹にのってご飯をねだるわけでもなく
おはようのスイッチは良くも悪くも自分次第です。
最近は、夜の間に滞った空気の入れ替えもかねて
布団恋しい体と心を奮い立たすかのごとく
「えいっ!」と、ベランダに出るのが毎朝のスイッチ。
(荒行ではありますが...笑)
早朝は、ひんやりと澄んだ空気が気持ちよい。
日が昂る東向きのベランダから見える空は
静かにゆっくりと、明るく
朱色(あかいろ)に染まっていきます。
早起きは三文の徳...ほどではないかもしれないけれど
ちゃんと起きた甲斐があったな〜と、なんだか嬉しくなる。
日の短い冬だからこそ、しっかり太陽を浴びておくのは
大事なことなのかもしれませんね。
寒さでしゃんとした体には、あつあつのほうじ茶を。
こおばしい香りが、なんとも幸せ。
冬の朝の小さな楽しみです。
そうそう、昨日買ってきた「菓子屋のな」さんの
季節の和菓子も一緒に。
12月と言えば、クリスマスのケーキや
チョコレートも大好きですが
四季ごとの小さな和菓子の可愛らしさったら...
(これは、山茶花をモチーフにした生菓子とのこと)
冬になると、あんこが恋しくなるのはわたしだけではないはず。
善哉に鯛焼き、あんころ餅...
と、あんこに思いを馳せるときりがないのですが。
あんこの中に、ほんのり香る、
ゆずと木苺の甘酸っぱさがたまらない。
12月に入ると、新年までにしておきたいことが
ちらほら頭に浮かびます。
この日は、すこし気が早いけれど、近くの東寺へ年末詣に。
年末詣は、1年の感謝を伝えにいくもの。
季節の節目を大切にする我が家では、年末の恒例行事。
お線香の香りが、すぅっと心を落ち着かせてくれる。
なんだか、たくさんの人の顔が浮かんできます。
慌ただしい情勢で会えない人も多かったけれど
会えない分、連絡をよく取った人もいたりして。
そろそろ久しぶりに予定を合わせて会いたいな。
なにか季節の和菓子でも持って行こう...
なんて、いろんな想いが巡るのも、12月ならではですね。
それから、たまたまやっていた東寺の「ガラクタ市」で
新年までに揃えておきたかった和食器を見つけました。
ちなみにですが、2つ欲しかったおちょこは1つだけ。
もうひとつは、新年を迎えるまでに
素敵なものと巡り合えるといいなと思います。
こんな風に、来たる新年に向けて
冬の小さな幸せを集めながら、毎日をたのしもう。
道端の山茶花も、これから咲こうとする
可愛らしいつぼみがたくさん。
今年の12月は、まだまだ始まったばかりです。