【にちにちこれ、好日】住まいからみる、自分たちのかたち
みなさんこんにちは。
6月も半ばに入り、
風が青葉の香りを運ぶ季節になりました。
私事ですがこの春、人生30年目にして
京都から新天地・福岡へと移住しました。
見慣れない街並みに高揚するのも、
そのまま方角を間違えて遠回りするのも、
あるとき関西弁が際立って恥じらうのも一興。
まだまだ新しい生活の
貴重な酸い甘い経験を堪能しています。
そして、新生活になじむか懸念していた子どもたちも
想像以上に新しい環境を楽しんでくれています。
親が思っているよりも子どもたちは前向きで、
希望に満ちた世界観の中で生きてるのかもしれません。
私はそんな「好き」を体現化している
子どもたちの姿をみながら、
羨ましくなることもあったり。
ともあれ、新しい土地に新しい住まい。
私たち大人もせっかくの新居、楽しもう!
ということで、2ヶ月前から夫婦揃って
新しい部屋との向き合い方を
細々と考え始めております。
今回はそんなおうちごとを綴ります。
我が家の部屋作りにおけるコンセプトは
「過去から現在の息づかいを感じる空間」です。
といっても、実際のところは
名実一体となるべくつけてみたものなので、
そう感じない方もいるかもしれません。
目的と嗜好をMIXして総括したものだから、
コンセプトって考えるのが難しい。
まずは家のアイテムを一つずつ、
紐解いていかないと......。
最近になって集めた物と向き合って
なぜ好きなのか、ということを
振り返るようにしています。
例えば...
モチーフは有機的なものが好き。
ヴィンテージ品が好き。
パターンの美しさも好きだけど、
歪で形容しがたい美しさの方が特に好き。
花や植物など変化を感じるものが好き。
寒色より暖色が好き、など......。
そうして自分の「好き」を輪郭づけていく。
ひいてはこれがアイデンティティを知る
ということなのかな、と思うようになりました。
最近流行のミニマルな生活も憧れですが、
思い出と物を連動させてしまうわたしには
なかなか厳しい道だと思っています。
とくに子供たちがいると、成長の過程で
たくさんの事事物物が生み出されます。
それをなるべく取りこぼしたくはないし、
自ら捨ててしまうのは惜しい。
そういった積み重ねの財産を
いつか子どもたちが気になったときに、
立ち返って掬い上げられるような、
優しい空間にしていきたい限りです。
そしてこの住まいとの向き合い方を通して、
自分たちのかたちを今一度、見つめなおす。
そういったことも考えながら、
これから新天地で楽しんでいこうと思います。