【シンプルを極めるレシピ】春の豚汁を作りながら、汁物の組み立て方を考える
こんにちは。料理家の松山たけしです。
美味しい料理に「うま味」は不可欠です。
ただ、過剰にうま味があっても、
必ずしも美味しくなるわけではありません。
バランスが大切です。
今回は、新玉ねぎと菜花を使って、
一味違った春の豚汁を作りながら、
理想的なうま味のバランスについて考えてみましょう。
▼使用した器
めいぼく椀(けやき/大サイズ)
美味しい豚汁を作る合言葉は「引き算」
豚汁はどうやったって、大概はおいしく作れます。
肉も、野菜も、味噌も、かつお出汁も
とにかくうま味の要素が多いので、
一口目からわかりやすく美味しいです。
野菜が少しとろけてて、味噌も少し煮詰まった感じ。
汁物っていうより、おかずですよね。ご飯が進む。
こういう豚汁も好きなんですが、うま味が強すぎると
素材の持つ繊細な美味しさや、風合いが
わからなくなってしまうんですよね。
これは勿体無いです。
今回は少し引き算をして、
素材の美味しさを感じる
お上品な豚汁を作ってみましょう。
まず、出汁は昆布だけで十分。肉、野菜、味噌。
これだけあれば、うま味の量は保証できます。
野菜の中でも、きのこはうま味が多いです。
特にエノキは香りの主張が少ないので、
うま味を補うのにぴったりです。
あと、お肉は霜降りにします。
霜降りというのは、高級なお肉のことではなくて
さっと茹でることです。
茹でるというか、お湯で洗うという感じ。
魚や肉などは一度霜降りをしてあげると、
臭みや余分な脂などが落ちて味が綺麗になります。
一度綺麗にしてから、やさしく味を入れる。
これが、和食をワンランクアップさせる一手間です。
新玉ねぎと菜花を使った、お上品な春の豚汁。
うま味のバランスを考えながら作ってみてください。
材料
- 水 400cc
- 昆布 1かけ
- 豚バラスライス 60g
- エノキ 30g
- 新玉ねぎ 1/2個
- 菜花 60g
- 味噌 大さじ1と1/2
- 酒 大さじ1
- 薄口醤油 小さじ1
- みりん 小さじ1
- すりごま 適量
作り方
1. 菜花、エノキ、豚バラ肉は3cm幅にカット。
新玉ねぎはくし切りにします。
2. 沸かしたお湯に、豚バラを入れます。
10秒ほど泳がせたら、ザルにあげ、
流水で軽く洗います。
3. 別の鍋に、水、酒、昆布、新玉ねぎ、
エノキをいれます。
中火にかけ、ふつふつとしてきたら、
弱火にして、新玉ねぎに火を通します。
昆布は取り出しましょう。
4. ②の豚バラと菜花をいれ、一度沸かしたら、
味噌、醤油、みりんを入れます。
5. 盛り付けたら、すりごまをトッピングして、完成。
今回は、新玉ねぎと菜花を使った、
上品な「春の豚汁」を作りました。
だんだんと暖かくなってくる春の季節に、
ぜひ試していただきたいレシピです。
なお、今回のレシピで使用した器は、
以下よりご覧いただけます。
めいぼく椀(けやき/大サイズ)