Web Magazine

【ほんとうの、美味しいって?】
夏の正解。鮎の炊き込みご飯

夏の定番料理って何が思いつきますか?

冷やし中華、うなぎ、とうもろこしご飯、
カレー、そうめん。

いろいろあると思いますが、僕が思う
夏らしさを最大限に詰め込んだ料理は、
今回ご紹介する「鮎のご飯」です。

鮎の匂いは、夏の匂い。

まず、夏らしいとは何か?ってことなんですが、
「夏らしさ」を表現する上で
「匂い」はかなり重要な要素です。

じゃあ夏の匂いって何かというと、
人それぞれです...

とりあえず、僕は山育ちなので
山バージョンで話を進めさせてもらうと、

清流のフレッシュな水の匂いとか、
山の青い匂いだとか、
炭火の香ばしい匂いだったりとか、
そんな要素が合わさると、夏だなと感じる訳です。

そして、この全要素が揃っている食材。
それが「鮎」です。

鮎が持っている特有の青い香りは、
他の淡水魚にはない香りです。

20230712172615.jpg

では、作ってみましょう。

20230712172658.jpg

そんな鮎を使った、鮎ご飯。
まず、鮎は塩焼きに。

炭火で焼けたら最高ですが、魚焼きグリルで
しっかりと焼き目がつくまで焼きましょう。

この皮が焦げた感じが、夏の香りの一部になります。

鮎が焼けたら、骨と身を分けます。

「焼いた鮎をそのまま一緒に炊いて、
炊けたら身をほぐす」というやり方もありますが、
それだと身が水分を含んでベッタリするので、

僕は「骨は一緒に炊いて、ほぐした身は後から入れる」
というやり方で炊きます。

そうすると、鮎の味は米に染み込み、身は芳ばしく
ふっくらしたまま食べらる、という訳です。

20230712172802.jpg

これだけでも十分美味しいですが、
できれば、実山椒とクレソンを加えたい。

クレソンも天然のものは
川辺に生息しているので、川属性。

実山椒は日本の山に生息しているので、
鮎の雰囲気を盛り上げてくれます。

20230712173309.jpg

そして(徹底的にいきます)、
この鮎ご飯に合わせたい汁物が「胡瓜のおすまし」。

お椀にスライスした胡瓜、たたいた梅肉、大葉をいれ、
一番出汁に塩と醤油で味を整えたものを注ぐ。

冷たくても温かくてもどちらでもいいんですが、
この汁物と合わせると、胡瓜の青みで
さらに夏要素が足され

それはもう「夏を味わっている」
としか言いようがありません。

材料(5人分、調理時間1時間)

20230712173403.jpg

  • 白米 2合
  • 鮎  4尾
  • 塩  4g
  • 水  350cc
  • 酒  大さじ1
  • 昆布  ひときれ
  • 実山椒 適量
  • クレソン 1パック

作り方

1.米を洗い、たっぷりの水で30分〜1時間ほど
  米が白くなるまで浸水させ、
  ザルにあげて水気を切る。

20230712173440.jpg

2鮎は内臓を取り出し、
  たっぷりの塩をふり(分量外)、
  30分ほど置いておく。
  その後、流水でよく洗い水気を切る。

20230712173507.jpg

3鮎を魚焼きグリルで
  焼き目がつくまで焼き、粗熱が取れたら、
  骨と身を手でほぐしながら分ける。

20230712173535.jpg

4土鍋に、1の米、水350cc、
  塩、酒、昆布、3の骨と頭を入れる。

20230712173605.jpg

5蓋をして強火にかけ、
  吹きこぼれてきたら、弱火にして10分加熱。
  その後、火をとめそのまま10分蒸らす。

20230712173633.jpg

6骨と昆布を取り出して、ほぐした鮎を加える。
  身を潰さないようにさっくりと混ぜわせたら、
  刻んだ実山椒、3cm幅にカットした
  クレソンを乗せる。

20230712173711.jpg

少し大きめの土鍋で炊いて、
テーブルに置けば堂々たるパーティー料理になるので、
夏の定番料理としてぜひ覚えておいてほしい一品です。

みんなで夏を囲みましょう。

それでは、また。

みんなの保存数:4

送料無料サービス終了のご案内

リビング家具特集

ダイニング特集

バイヤーがご案内する収納選び

照明特集

YouTube公式アカウント
センスのいらないインテリア
ナチュラルヴィンテージを知る
インテリアを学ぶ
インテリアを楽しむ
リセノのこと
特集
人気の連載

「食べるを楽しむ」の最新記事 4件

2025年8月19日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】シャキシャキきゅうりと豚肉の本格「雲白肉」

冷たい豚肉ときゅうりでさっぱりといただく「雲白肉(ウンパイロウ)」。暑さで食欲の落ちる夏におすすめです。

松山たけし 2
2025年9月16日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】伝統料理「柚庵焼き」とは? 秋鮭でつくる簡単レシピをご紹介

旬の秋鮭とさわやかな柑橘を使って、さっぱりおいしい「柚庵焼き」をつくります。

松山たけし 1
2025年9月02日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】シンプルで一番おいしい食べ方、ズッキーニの「蒸し煮」

香ばしさ、みずみずしさ、そして甘みと旨み。ズッキーニのおいしさを最大限に引き出す「蒸し煮」のレシピをご紹介します。

松山たけし 1
2025年8月05日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】ガラスの器で涼しげに。カツオのサルサソース

タバスコとライム、夏野菜でつくるさわやかなサルサソース。スモーキーなカツオのたたきに合わせた絶品レシピです。

松山たけし

「食べるを楽しむ」の人気記事 4件

2023年4月10日(月)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】徹底的にチキンソテー

レシピの連載がスタート。第三回目は、「チキンソテー」です。

松山たけし 39
2023年3月03日(金)
食べるを楽しむ

【ほんとうの、美味しいって?】大根の味噌汁から考える。

レシピの新連載がスタート。第一回目は、「大根の味噌汁」です。

松山たけし 37
2024年9月03日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】せいろで作るしっとり蒸し鶏

下準備して、せいろで蒸すだけ。しっとりジューシーなメインディッシュです。

松山たけし 31
2023年6月21日(水)
食べるを楽しむ

【ほんとうの、美味しいって?】おもてなしの、ひと皿。海老のアヒージョ

友人や家族を自宅に招く際にぴったりな「ひと皿」レシピをご紹介します。

松山たけし 20

インテリアを学ぶ、楽しむ、好きになる。
『Re:CENO Mag』