【ほんとうの、美味しいって?】塩豚ポトフ
「ポトフ」って言うと、冬のイメージですが、
それは完全に気のせい。
野菜を変えると、印象もガラッと変わるので、
季節ごとに楽しめる料理の一つです。
そして、僕はポトフを作るとき、
まず塩豚を作ります。
ちゃんとした塩豚ができれば、味付けなしで
自然な旨味を感じる美味しいポトフができます。
そもそも、「塩豚」ってよく言うけど、
どうなったら塩豚なのか?
ほんとうの「塩豚」は
こうやって出来上がる。
よく、「塩を降って一晩置く」という
工程がありますが、これだけだと塩豚ではなく、
ただ単に塩がしっかり入った豚です。
基本的に肉は、時間が立つと肉自体が持ってる
酵素の働きで柔らかくなったり、旨味が増したり、
美味しい香りがしてきたりします。
そう、時間がたった方が美味しいんです。
だけど、時間がたったら腐りますよね....。
それは雑菌も同居してるからなので、
塩をたっぷり振っておけば、
その雑菌は死滅します。
温度や湿度の管理もありますが、
生ハムも、アンチョビも、漬物も、
基本的にこの考え方です。
この基本的な考えで、
家でもできそうな熟成肉が塩豚。
大事な塩の量は、煮込みや、
茹で豚にするなら豚肉に対して2%。
そして、最低3日は寝かせる事。
3日くらいおかないと熟成はしてなくて、
やっぱりただの塩味豚です。
あとは、塩豚と水だけでじっくり煮込む。
柔らかくなったら野菜も加えて煮込む。
そうすると味付けは何もいりません。
では、作ってみましょう。
材料 2人分
- 「塩豚」
- 豚バラブロック肉 300g
- 粗塩 6g(肉の2%) 「スープ」※野菜はお好みでOK
- 水 500cc
- 新玉ねぎ 200g
- ズッキーニ 小1個
- トマト 1個
1.豚バラの塊肉にフォークで所々穴をあけ、
2%の塩をすり込む。ラップをして3日以上寝かす。
1日おくと、水が出てくるのでキッチンペーパー
などで水気をふく。
2.野菜は適当な大きさに切る。※野菜お好みでOK。
なるべく小さい物を選び、大きくカットすると
野菜の表情がわかり、見栄えもよくなります。
トマトは湯むきしておく。
3.水に塩豚を入れ、1時間半ほど弱火で蓋をして
柔らかくなるまで煮込む。
※塊のまま茹でて、後から切った方が
しっとりと仕上がります。
4.新玉ねぎを加え約10分煮込み、
ズッキーニを入れて、さらに5分。
柔らかくなるまで煮込んだら、火を止め、
トマトを加える。
5.塩豚の塩気でスープもちょうどいい味に
なってると思いますが、味を見て塩で味を整える。
6.豚肉を適当な大きさに切って盛り付ける。
※すぐ食べても良いですが、1時間くらい
置いておくと、味が染み込んでより美味しいです。
豚肉に2%の塩は、そのまま食べると
ちょっとしょっぱいんですが、
煮込むと、スープに塩味が移り、
ちょうどいい塩加減になります。
お肉の熟成した旨味と、野菜の旨味が
自然に混ざり合い、コンソメ等を使った時には
感じなかった美味しさが味わえます。
塩をして寝かすだけで、柔らかくなり
最初にはなかった旨味が出てくる。
そんな事を少し覚えておくだけで、
料理の幅が一気に増えて、楽しくなりそうです。
それでは、また。