レザークラフトにチャレンジ!
《 手帳カバー編 》
こんにちは、よねもとです。
一年ってあっという間ですね。
今年も残すところあと少し。
来年も充実した日々が送れるように
手帳の用意をすることに。
そこで一年間ともにする手帳と
楽しく付き合っていくために
レザーカバーを作りました。
レザーアイテムを持つのは好きですが、
作るのは、まるっきりの初心者。
そんなぼくが、初心者目線で
感じた内容も混じえて
レポートします。
用意するものがわからない。
レザークラフトキットに頼ろう!
まず最初に当たった壁は、
用意するもの。
ツールの数が多すぎて、何を
選んだらいいのかわかりません。
そこで行きついた答えは、
レザークラフトキット。
一通り必要なツールが揃って
いるので安心です。
購入したのは、東急ハンズ。
レザークラフト関連のアイテムも
充実しているから、初心者には
ぜひおすすめ。
キットの他にも、レザーと型紙、
手帳も一緒に購入。
ちなみに選んだ革は、
ヌメ革の栃木レザー。
ベジタブルタンニンなめしで、
経年変化もしっかり楽しめるから、
長いあいだ使うのにぴったり。
これで準備万端です。
なめしとは
そのままの状態だと硬くなり腐ってしまう動物の皮を、
製品用として利用できる耐久性のある革へと
変化させるために施す加工のこと。ベジタブルタンニンなめしとは
ベジタブルタンニンなめし、または植物タンニンなめしと
呼ばれるこの加工方法は、天然植物(草や木の汁など)
から抽出したタンニン(渋)を使って皮をなめす方法。【 特徴 】
使い込むほど艶(つや)や風合いが出て馴染んでくる
経年変化が強く出る
型崩れしにくく丈夫で耐久性がある
5つの工程で作る、
初心者向けレザークラフト
レザークラフトはこだわるだけ、
工程の数も細かくなります。
今回は、初心者でもできる最低限
必要な5つの工程でチャレンジ。
- カバーのベースとなる、革の裁断からスタートします。
- トコ、コバの処理で、クオリティに差を出そう。
- 各パーツの貼り合わせ。接着剤を慎重に塗っていきます。
- トンカン、トンカン!木づちで穴を開けていきます。
- 最後に縫い合わせて完成。
カバーのベースとなる、
革の裁断からスタートします。
まずは、カバーのベースとなる
革を裁断していきます。
ここで使うのは、型紙、革、
丸切り、たちナイフ。
型紙は、手帳サイズより
大きいサイズのものを用意。
革のうえに型紙をのせて、
丸切りで印をつけます。
印のうえを、なぞるように
慎重にカット。
失敗はできないので、
緊張感が高まります。汗
線の通りカットしたら初心者でも
まずまずの仕上がりに。
型紙に合わせて、必要なパーツ分の
カットができたら次の工程へ。
トコ、コバの処理で、
クオリティに差を出そう。
トコ? コバ?
このワードが初めての方も
多いかと思います。
トコは、床面のこと、
コバは、側面です。
このトコとコバの処理をするか
しないかで、最終のクオリティ
にも差が出てきます。
トコ処理は、トコフィニッシュを使って
磨きをかけて、表面を滑らかに
していきます。
まずは、トコフィニッシュをヘラで
まんべんなく塗ります。
この時、力を入れすぎると、
革が伸びるので注意。
磨いているうちに、艶が出て
毛羽立ちがなくなります。
続いて、コバ処理。
コバは、まず形を整える
ところから始めます。
ここでは、へりおとしを
使います。
革をカットした状態では、
切り口は直角に。
この角ばっているへりを
切り取ることで、コバを
滑らかにしていきます。
角を落とす時のコツは、刃の
角度を一定に保つこと。
へりおとしが終わったら、
サンドスティックを使って
軽く形を整えます。
そのあとは、トコ処理と同じく、
トコフィニッシュをぬり、
へりみがきで、磨きます。
各パーツの貼り合わせ。
接着剤を慎重に塗っていきます。
ベースづくりができたら、次は、
各パーツを貼り合わせていきます。
ここで使うのは、接着剤の
サイビノールとヘラ。
ぬいしろを端から5mmほどの場所に
サイビノールをヘラで塗ります。
サイビノールはつけすぎると、
本が入らなくなるので、端から
5mm以内に収めるのが理想。
これが、また神経を使います。
とりあえず、慎重に慎重に
ゆっくりと塗っていきます。
塗るのが終わったら、カバーとなるパーツに、
背表紙のパーツ2枚を貼り付けます。
ここで完全にくっつくまで、一休み。
約10分ほどで接着が完了します。
トンカン、トンカン!
木づちで穴を開けていきます。
ここまできたら、あと少し。
木づちで縫い穴を開けていきます。
ここで使うのは、木づち、ひし目打ち(4本目)、
ひし目打ち(2本目)、ゴム板、フェルト。
縫い針と、糸は次の工程で使います。
レザークラフトでは、布の縫製とは異なり、
予め、縫い穴を開けておきます。
この縫い穴の並びがいびつだと、
最後の仕上がりにも影響します。
ここでも慎重に。
まずは起点となる角から、ひし目打ちで
打ち込んでいきます。
このとき、ひし目打ちを革に垂直に
立てて、上からハンマーで叩きます。
次の穴を開けるときは、開けた穴の
最後の穴に菱目打ちの最初の刃を
合わせて開けます。
そうすると、等間隔に穴を
開けることができます。
直線部分は4本目で、曲線部分は2本目で
ひし目打ちを場所に合わせて
使い分けると便利です。
ひし目打ちを打つときの目安は、反対側に
刃先が少し見えるくらいで大丈夫。
あまり強く打ち込みすぎると、穴が
大きくなりすぎるので注意です。
最後に縫い合わせて完成!
最後は、縫製。
糸と、縫針2本を使って、
縫っていきます。
まずは、糸の両端に
縫い針をセット。
必要な糸の長さは、縫う部分の
4倍の長さがあれば十分と
言われています。
ここで、糸を短くしてしまうと
縫ってる途中で糸が、
足りなくなるなんてことも。
そうならないように、
4倍は必須です。
まず、片方の針を穴に通します。
通した穴に対して糸が
左右均等になるまで、
引っ張ります。
そこから、次の穴に対して、
右から、左からと交互に
通していきます。
これをひたすら、繰り返します。
最後まできたら、普通の
かたむすびで止めます。
結んだら余分な糸を
切り取って完成。
難しいけど、作り込んでいく
楽しさが魅力的
完成しました。
工具や工程、技法もいろいろ
あって覚えることがたくさん。
そんな印象がレザークラフトには、
あると思います。
ぼくも、チャレンジしてみて、
難しいと言うのが正直な感想。
だけど、工具やレザー選び、技法や
制作工程を知ることで、少しづつ
魅力にはまっていきます。
大変だからこそ、完成した時の
充実感や嬉しさも増して、
大切に使おうと思えました。
そんなことで、来年はこの手帳カバーと
ともに、良い一年を過ごせることを
楽しみにしています。
今年は、これがぼくが担当する
最後の投稿。
ウェブマガジンを読んでいただいた
みなさん、ありがとうございました。
来年も楽しんでいただけるコンテンツを
発信していけるように頑張ります。
それでは、良いお年を!
よねもとでした。