自宅でおこなう木工DIY!
ぬくもり感じる手彫りスプーンを作ってみました。
こんにちは。
Re:CENO KYOTOの室之園です。
みんさんは木でつくられたカトラリーに
興味はありませんか。
私は先日、京都で行われていた
木工作家さんの個展を見に行きました。
手作りされたものにとても魅力を感じ、
個展などの情報を耳にすれば、
その場まで足を運ぶのが、私の趣味なんです。
手彫りで作られた木の器やカトラリーは温かみがあり、
見ていてウットリしてしまいます。
ずっと眺めていると、
なんだか木を削りたくなってきました。
そこで今回は、前々からつくりたいと思っていた
木のスプーンに挑戦してみました。
家で使っていたスプーンも
ステンレスの味気のないものだったので、
この機会に、自分好みの形で作てみようと思います。
それでは見ていきましょう。
使用する木材の種類
今回使用する木材は以下のとおりです。
・クルミ
・ウォルナット
・メープル
・山桜
・ブラックチェリー
カトラリーで使用する木材は、
加工しやすく、丈夫で、匂いにクセがないものを
使用すると良いと言われています。
今回つかう木材は、手作業を考慮して
広葉樹の中でも、比較的柔らかいものを
選んでおります。
機械で木を切り出す
今回は以前より親交のある家具工房さんにお願いをして
木材の木取りをしてもらいました。
まずは木を上から見たときの形で木取りします。
鉛筆で下書きをして、電動の糸ノコギリをつかい、
フリーハンドで切り出していきます。
電動タイプの糸ノコギリは色々な形を
自由に作り出せるので本当に便利ですよね。
卓上タイプも売っているので、いつか欲しい道具です。
せっかくなのでたくさん作ってもらいました。
全て削るのは大変なので、今回は数本作って
また少しずつ練習したいと思います。
手作業で木を削る
大枠が完成しました。
ここからは手作業です。
まずは表面のカーブを作っていきます。
鉛筆で両側に下書きを行い、小刀で削ります。
木の順目に沿って刃物を入れると、
後からの仕上げが楽になります。
「順目」と「逆目」
木材の繊維には方向があります。
刃物が木の繊維にあわせて進むことを順目(ならいめ)、
刃物が木の繊維に食い込んでいく向きを逆目(さかめ)と言います。
逆目方向に刃物を入れると表面がガサガサになり
後からの仕上げ作業が大変になります。
木材を加工する際には、なづべく順目方向に削るように
気をつけるとよいです。
表面が削り終わったら、次は匙(さじ)となるへこみを彫ります。
この作業が一番難しかったです。
↑逆目で削ってしまいボロボロの表面...。仕上げが大変そう。
どこを彫っても逆目になってしまいますし、
彫りの深さを均等にしないといけない事もあり、
とても神経をつかいました。
彫りこみ作業が終わり、
次は裏側の切削に入っていきます。
のこぎりで荒木取りを行います。
下書きに合わせて、ずれないよう
慎重にのこぎりを入れていきます。
ここでズレてしまうと全てが台無しになるので、
ここも神経を使う作業です。
荒木取りが終われば、
あとはひたすら小刀で形を作っていきます。
一日では終わらなかったので、
隙間時間にちょっとずつ削っていきました。
煮沸と塗装
全体の形が完成。
途中から作業に集中しすぎて
写真を撮るのを忘れておりました...(笑)
ここまで削れたらあとは仕上げのみです。
塗装前に一度お湯で煮沸します。
こちらを行う理由としましては、
1つは「殺菌」と、もう1つが「わざと毛羽立たせる」です。
オイル塗装すると木の表面が水分を吸い、毛羽立ちます。
なので先に水分を含ませ、仕上げを行うことで
オイルを塗った際の毛羽立つ量を抑えられるのです。
乾燥したらサンドペーパーをかけ、
いよいよ最終仕上げのオイル塗装を行います。
今回使用するのはクルミ油を使います。
油には「乾く油(乾性油)」と
「乾かない油(不乾性油)」があります。
カトラリーには、乾く油の「乾性油」を使います。
(※クルミ油やアマニ油など。)
オリーブオイルやツバキ油は「不乾性油」で、
あまりオススメは出来ませんが、塗ってダメな物ではありません。
塗りこんだ後にしっかり拭き取ってあげれば問題なく使えるので
木のカトラリーをお持ちの方はぜひ、塗ってみてください。
自分だけのオリジナルスプーンが完成。
手彫りの無骨さと、オイルの深みのある色合いで
ぬくもり感じるスプーンが完成しました。
このスプーンで食べる料理は、
いつもより割増しでおいしく感じれそうです。
木のカトラリーは、使いながらオイルを塗り足していくので
ここからどんどん味わいのあるものに変わっていきます。
それも手づくりならではの楽しさですね。
今回の記事で、木のカトラリーの良さや楽しさを
少しでも感じていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。