
センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「レピテーション」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-07-19.php公開日 2025年07月11日(金)
更新日 2025年07月10日(木)
こんにちは。リセノ編集部の増田です。
今回は、リセノのプロサポートに
お客様からよくご相談いただく
12畳LDKのレイアウトについてです。
二人暮らしや三人暮らしに
ちょうどよい広さの12畳のLDK。
中でも多くの方がお悩みなのが、
縦長のLDKのレイアウトです。
縦に細長いLDKでは、
といったお悩みをよくお聞きします。
そこで今回は、12畳の縦長LDKについて、
特徴やレイアウトのコツ、
ライフスタイル別のレイアウト事例をご紹介します。
これからお引っ越しを予定している方や、
現在のお住まいを見直したいとお考えの方は、
ぜひお役立ていただけますと幸いです。
「1畳」とは、その名の通り「畳一枚分」の広さです。
地域によって大きさに違いはありますが、
不動産業界では「1畳=1.62㎡以上」と
定義されています。
12畳の広さはおよそ「19.4m²」となり、
正方形のお部屋であれば4.4m四方。
長方形のお部屋では、間取りにもよりますが
「6m×3.2m」ほどの広さが一般的です。
「LDK」とは、
リビング・ダイニング・キッチン
が含まれるお部屋のことです。
▼「LDK」「LD」「L」の違い
・LDK:リビング+ダイニング+キッチン
・LD:リビング+ダイニング
・L:リビングのみ
キッチンもLDKの畳数に含まれる場合、
3畳ほどをキッチンが占めます。
「12畳のLDK」と聞くと広そうに感じますが、
リビングとダイニングは、
あわせて9畳ほどの広さになります。
1~2人で住む場合は、
家具のサイズが比較的コンパクトで済み、
不自由さや窮屈さを感じにくいです。
3~4人で住む場合、
家具のサイズがアップし物も増えるため、
間取りによってはレイアウトに悩むこともあります。
集合住宅に多く見られる、縦長のLDK。
その特徴と、レイアウトが難しく感じる理由を
ご説明します。
縦長のLDKは、お部屋の入口から見て
縦方向に細長く伸びたLDKのことです。
多くの場合、キッチン、ダイニング、リビングが
縦にひと続きになっています。
左:カウンターキッチン、右:壁付けキッチン
キッチンのパターンによって多少違いはありますが、
入口からキッチン、ダイニング、リビングと
並ぶケースが一般的です。
縦長LDKのレイアウトにお困りの方が多い理由は、
横幅の狭さにあります。
空間が細長いため、ソファーやテーブルなどの家具を
バランスよく配置するのが難しいです。
幅が狭いために、人が通るスペースの確保にも
注意する必要があります。
また、ダイニングとリビングがひと続きのため、
空間の区切りがあいまいになり、
雑然とした印象になりやすい特徴もあります。
縦長LDKをレイアウトするときのポイントは、
主要な生活動線をしっかり計画することです。
リビング、ダイニング、キッチンを
それぞれ行き来しやすいレイアウトにしましょう。
◎ キッチン⇔ダイニング⇔リビングを行き来しやすい
△ キッチンとリビングを行き来しにくい
キッチンで作った料理を、ダイニングに運ぶ。
ダイニングで食事を終えたら、
リビングのソファーでくつろぐ。
キッチンでお菓子や飲み物を取って、
そのままリビングに行くこともあるでしょう。
このように、各エリア間の移動をイメージして、
それを遮らないように家具を配置しましょう。
続いて、
12畳のLDKのレイアウトのコツを3つご紹介します。
1つ目のポイントは、
リビングとダイニングのつながりを意識すること。
LDKはリビングとダイニングが同じ空間にあるため、
それぞれでテイストが異なると、
チグハグな印象になってしまいます。
具体的に気を付けたいポイントを3つご紹介します。
リビングとダイニングの家具の高さを揃えると、
LDK全体で統一感のある空間になります。
まったく同じ高さに揃えるのは難しいので、
「極端に背の高い家具を置かない」ことがポイント。
特に、リビングやダイニングに置く収納家具を
ソファーやテーブルの高さに合わせると、
すっきり整った印象になりやすいです。
リビングとダイニングの家具の色・素材に
共通点を作ると、空間全体に調和が生まれます。
たとえば、同じ「木」素材の家具であっても、
ナチュラルカラーとヴィンテージレッドカラーでは、
与える印象がまったく異なります。
ここまで大きな違いでなくとも、
家具の色が微妙に異なっていると、
なんとなくバラバラな印象になります。
家具の色や素材を揃えていただくことで、
すっきり整ったLDKになります。
センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「レピテーション」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-07-19.php
見落としがちですが、リビングとダイニングに
バランス良く照明を配置いただくことも重要です。
特に、リビングとダイニングで照明の
「光の色」が揃っているかどうかを確認しましょう。
たとえば、ダイニングはオレンジ色、
リビングは白色の照明ですと、
どうしてもチグハグな感じになってしまいます。
「電球色」=オレンジ色、「昼白色」=白色
2つの空間の光の色を合わせることで、
統一感のあるLDKを作っていただけます。
リセノのおすすめは、リラックス感を演出できる
オレンジ色の「電球色」です。
シーンに応じて光の色を変えたい場合は、
調光・調色機能のある「スマートLED電球」を。
こちらを取り入れていただくと、
作業時は白色、リラックス時はオレンジ色と、
照明の色を自由に変えることができます。
スマートLED電球のメリットや仕様、設定にまつわる疑問にお答えします。
https://www.receno.com/pen/lightings/u19/2022-10-21.php2つ目のポイントは、
ソファーとダイニングテーブル、
それぞれの配置パターンを理解すること。
リビングの主役はソファー、
ダイニングの主役はダイニングテーブルです。
それぞれの配置パターンのメリットを理解して、
それらを組み合わせることで、
暮らしに合ったレイアウトが完成します。
① 壁付けパターン
1つ目は、「壁付けパターン」です。
メリットは、大きなソファーを壁に寄せることで、
リビングに広いスペースを確保できること。
ソファーに座ったときにダイニング方向を向きやすく、
コミュニケーションを取りやすいことも特徴です。
②-1 アイランドパターン(壁から離して配置)
②-2 アイランドパターン(リビングとダイニングの間に配置)
2つ目は、「アイランドパターン」です。
壁から離して配置するメリットは、
人が通るための通路を確保できることです。
リビングとダイニングの間に置いた場合は、
2つの空間を区切る役割も果たします。
③ お部屋の奥に置くパターン
3つ目は、「お部屋の奥に置くパターン」です。
メリットは、
お部屋の入口からソファーがよく見えることと、
リビングとダイニングの間にスペースを取れること。
ソファーをLDKの主役にしたい方や、
お部屋を広く見せたい方におすすめの配置です。
窓の開閉や出入りができるように、
コンパクトなサイズのソファーを選びましょう。
① 壁付けパターン
1つ目は、「壁付けパターン」です。
メリットは、テーブルを壁に寄せることで
生活動線を広く確保できること。
ストレスなく移動したい方や、
お部屋を広く見せたい方におすすめの配置です。
② アイランドパターン
2つ目は、「アイランドパターン」です。
壁から離してテーブルを置くことで、壁際に
サイドボードなどの収納家具を置くことができます。
収納家具を配置したパターン
ダイニングスペースの中心にテーブルが来るため、
左右対称で見た目が美しいことも特徴です。
③ キッチンに寄せるパターン
3つ目は、「キッチンに寄せるパターン」です。
メリットは、キッチンで作業している人と
テーブルに座っている人で会話しやすいことと、
キッチンからテーブルに料理を出しやすいこと。
テーブルをキッチン側に寄せることで、
リビング側のスペースを広く取ることもできます。
3つ目のポイントは、
リビングとダイニングをゆるやかに区切ること。
リビングとダイニングのつながりは意識しつつも、
2つの空間を視覚的に区切ることで、
メリハリのあるLDKになります。
おすすめの区切り方を3つご紹介します。
1つ目は、リビングにラグを敷いていただくこと。
たったこれだけで、リビングとダイニングを
視覚的に区別することができます。
ラグは通り道の障害にならないため、
もっとも取り入れやすいおすすめの方法です。
2つ目は、リビングとダイニングの間に
ソファーを配置いただくことです。
先ほどご紹介した
「アイランドパターン」の配置がこちらに該当します。
こちらのレイアウトは、
「背もたれの低いソファー」を選んでいただくと、
お部屋が窮屈な印象になりにくくおすすめです。
3つ目は、リビングとダイニングの間に
観葉植物を配置いただくこと。
大きめの観葉植物なら、
ゆるやかに空間を仕切る役割も果たしてくれます。
生活動線を遮らないよう、他の家具との距離を
十分に開けておくことがポイントです。
お部屋をまとまめるテクニック、「ゾーニング」についてお伝えします。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u35/2022-07-19.phpそれでは、ライフスタイル別に
12畳の縦長LDKのレイアウト事例をご紹介します。
夫婦とお子さま1人の3人家族を想定して、
上の写真のような縦長LDKをレイアウトしていきます。
今回は、以下の3つのライフスタイル別に
レイアウトを組んでみたいと思います。
まずは、家族との団欒を重視するスタイルです。
ソファーは壁付けにし、ダイニングテーブルは
キッチンに寄せて配置しています。
キッチンにいる人とダイニングにいる人、
ダイニングにいる人とリビングにいる人が、
それぞれ会話しやすいレイアウトになっています。
キッチンカウンターから、テーブル越しに
リビングまで見渡すことができます。
風通しが良く、奥行きと開放感も感じられます。
リビングにはラグを敷くことで、
ダイニングとの境界をゆるやかに区切っています。
キッチン側から窓側への移動もしやすく、
縦長の間取りでもあまり狭さを感じません。
キッチンからリビングまで空間がゆるやかにつながり、
家族の存在を感じやすいLDKのレイアウトです。
続いて、お部屋の開放感を重視するスタイルです。
ソファーは窓際に寄せて、ダイニングテーブルは
壁際に寄せて配置しています。
リビングもダイニングも空間にゆとりがあり、
開放感を感じられるレイアウトになっています。
ソファーを窓に寄せることで、ダイニングとの間に
広いスペースができ、お部屋を広く感じます。
テレビを集中して観たいときは、
ソファーを左の壁側に動かしていただくと、
テレビを正面から見ることができます。
入口から窓方向を見ていただくと、
空間が広々としていることがわかるかと思います。
大きめの観葉植物を間に置くことで、
リビングとダイニングをゆるやかに区切りつつ、
入口からテレビの側面を隠す役割も果たします。
縦長で窮屈な印象になりがちなLDKも、
リビングとダイニングの間にスペースを取ることで、
開放感のあるレイアウトになりました。
最後に、リビングとダイニングの
メリハリを重視するスタイルです。
ソファーはリビングとダイニングの間に、
ダイニングテーブルはキッチンに寄せて配置。
ソファーが、2つの空間を区切る役割を果たします。
ソファーは背もたれの低いデザインを選び、
お部屋の奥までの視線を遮らないことがポイント。
ソファーを間に置くことで、まるでLDKに
お部屋が2つあるようなレイアウトを作れます。
このように、入口からお部屋の奥を見たときに、
ソファーが視線を遮らないことが重要です。
ソファーを壁に寄せれば視線の妨げにならず、
反対側に収納家具を取り入れるスペースも作れます。
収納家具は、生活動線にあわせて
奥行きの薄いものを選ぶのがおすすめ。
また、高さも低く抑えて、
ソファーやダイニングテーブルと高さを揃え、
圧迫感を軽減しましょう。
リビングはソファーでゆったりリラックス、
ダイニングは食事や作業といったように、
メリハリのあるレイアウトになりました。
今回のマガジンで作成したレイアウトは、
無料の3Dシミュレーションツール
「Homestyler(ホームスタイラー)」で作成しました。
とても直感的な操作で、どなたでも
お部屋の3Dモデルを作っていただけるツールです。
リセノでは、初心者の方でもHomestylerを
使っていただけるように解説動画を公開しています。
興味がございましたら、ぜひあわせてご覧ください。
写真のような3Dで、お部屋の完成イメージを再現。初心者でもかんたんに始められます。
https://www.receno.com/pen/knowhow/u4/2025-04-25.php
いかがだったでしょうか。
それでは、今回のおさらいです。
▼12畳LDKのレイアウトのコツ
▼リビングとダイニングのつながりを作るポイント
▼リビングとダイニングの区切り方
今回のマガジンが、
皆さまのお部屋づくりのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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