座面の素材、ラタンとペーパーコードでどう違う?
「WICKER」「PAPERCORD」 2つのチェアーを比較しました。
こんにちは、やまさきです。
今回は、デザインの近さから
比較検討されることが多い、
「WICKER CHAIR」「PAPERCORD CHAIR」の
違いについてお話します。
フレーム部分はいずれも、チーク材を
使用しており、サイズと仕様は共通です。
違いは、座面の素材で
WICKER CHAIR は「ラタン」を。
PAPERCORD CHAIR は、その名の通り
「ペーパーコード」を使用しています。
どちらか1脚を選ぶ...となると
それぞれに良いところがあって、
確かに悩ましいですよね。。
今回は、そんなお悩みをお持ちの方へ向けて、
- コーディネート
- 座り心地
- お手入れ方法
の3つの観点から、
ラタン or ペーパーコードを選ぶ
判断基準をご紹介いたします!
「ラタン」「ペーパーコード」って、どんな素材?
まずは、ラタンとペーパーコードが
どんな素材か、特徴を見ていきましょう。
① ラタン
ラタンは、日本名で「籐(トウ)」と呼ばれる
ヤシ科の植物で、東南アジアを中心とした
熱帯雨林に生息しています。
一番の特徴は「耐久性」です。
荷重に強く、摩耗も起こりにくいため
大切に使えば何十年も長持ちする(!)とも
言われる素材です。
確かに、ラタンを使った家具やバスケットは
アンティークを扱うお店や、蚤の市でも
目にすることがありますよね。
よく見ると素材に濃淡があり、表皮の凹凸や
ランダムに入る斑点など、自然素材ならではの
味わいを感じます。
▲ ナチュラルカラー
▲ ブラウンカラー
ご使用の中で、経年変化により
味わいが深まっていくのも、
ラタンの楽しみの1つです。
ちなみに、WICKER CHAIR は
光があたると、少しツヤが感じられ
触ると「スルスル」とした、なめらかな手触りです。
② ペーパーコード
ペーパーコードは、紙に樹脂を含ませて撚った
紙ひもで、一番の特徴は「素材の均一さ」です。
植物の茎や葉と比べて、紙は素材にブレがなく
見た目が均一に、美しく仕上がります。
北欧の名作チェアーとして
タイムレスな人気を誇る「Yチェア」や、
「J39」「PP68」にもペーパーコードが採用されています。
いずれも、シンプルで普遍的な美しさから
発売から数十年経っても、たくさんの人々に
愛され続けていますよね。
そんな、ペーパーコードを使ったチェアーは
光があたってもツヤや光沢は無く
触ると「さらさら」、マットな質感です。
2つの素材の特徴が分かったところで
コーディネート・座り心地・メンテナンスに
どんな違いがあるのか、比較していきましょう!
「コーディネート」を比べてみよう!
1つ目の比較ポイントは、
コーディネートにおける違いです。
同じデザインのチェアーを
ダイニングに複数、取り入れる場合
コーディネートの印象に、違いが出てきます。
私が思う、ラタンとペーパーコードの違いは
「アクセント」の度合いです。
リセノが提唱する「ナチュラルヴィンテージ」な空間づくりにおいては、家具のトーンを統一し、自然素材アイテムの味わいをアクセントにしています。
バスケットやクッションで取り入れる「でこぼこ」「ざらざら」とした自然素材の質感が、アクセントとして目を引き、シンプルな空間が表情豊かになります。
「トーンの統一」と「アクセント」のうち、
背もたれ・座面のラタンが味わいを発揮する
WICKER CHAIR は、アクセントの役割が強く、
座面のシンプルさ・美しさが魅力の
PAPERCORD CHAIR は、空間になじみ
統一感をもたせるアイテムと言えます。
コーディネートを見渡す中で
どこか寂しさや、物足りなさを感じる場合
WICKER CHAIR のラタンをアクセントに。
逆に、「でこぼこ」「ざらざら」など
素材感のあるアイテムが豊富な空間なら、
PAPERCORD CHAIR を選ぶことで
調和をとるのが、私のおすすめです。
アクセントか調和、どちらの役割を持たせよう?と
想像してみることは、最適な1脚を決める
判断基準のひとつになるかと思います!
「座り心地」を比べてみよう!
ダイニングや書斎で長時間チェアーを使う場合
デザインだけでなく、座り心地も大切ですよね。
WICKER と PAPERCORD の共通点として、
腰の沈み込みが少なく、程よい固さの座面で
お食事やPC作業の際、姿勢が立つことが挙げられます。
そんな中での、座り心地の違いは
「フィット感」かと思います。
個人的には、WICKER は体への当たりが
しなやかなで、背中・おしりに
よりフィットする感じがします。
PAPERCORD は、体をしっかり支えるような
張りや弾力を感じられ、カチッと
より姿勢が立つような座り心地です。
また、PAPERCORD の背もたれは
フレームが表に出たデザインとなりますので、
ラタンで覆われた WICKER よりも、少し固めの
もたれ心地です。
どちらも、長時間のご使用に
向いているチェアーではありますが、
背中・おしりのフィット感を重視される方は
WICKER のしなやかさが、やみつきになるかもしれません...!
お食事 + リモートワークなど、
1日を通してご利用シーンがある場合
より、お好みに近い座り心地のチェアーを
ご検討いただければと思います。
「メンテナンス方法」を比べてみよう!
最後に、長く愛用する上で知っておきたい
メンテナンス方法の比較です。
ラタンとペーパーコードは、基本的に
特別なお手入れは、必要ありません。
メンテナンスに違いが出るのは、
座面に飲み物をこぼしてしまった...!など
液体が付着したタイミングです。
WICKER CHAIR のラタンは
水をはじくため、飲み物をこぼしても
さっと拭いてしまえば、シミを防げます。
例外として、WICKER のナチュラルカラーは無塗装のため、最初のうちは外からの色を吸い込んでしまう可能性があります。
使いこむ中で、チークが内部にもつ油分が表面に出て、塗膜の代わりになります。
お使い始めには、醤油やケチャップの色のついた水分をつけないよう、ご注意くださいませ。
PAPERCORD CHAIR のペーパーコードにも、
「防水・防汚加工」が施されているため
ある程度の水分や汚れには、耐性があります。
が、紙を原料としておりますので
ラタンのように、水を完全にはじく
仕様ではありません...!
コーヒーやお醤油をこぼした時は
色素が染み込んでしまう前に、
軽く濡らした布で、叩くように吸い込ませて
汚れを取り除くことをお勧めします。
なお、お届け直後に
「ユニタス テキスタイルプロテクター」を
振りかけていただくと、汚れが落ちやすくなり
万が一の飲みこぼしにも安心ですよ。
特に、お子様がいらっしゃるご家庭の場合
液体汚れへのご心配があるかと思います。
ご状況に合わせて、水をはじくラタンか、
少しの工夫で長持ちするペーパーコードか
ご検討くださいませ。
ラタンとペーパーコードの違いを知って、
自分にピッタリの1脚を選ぼう!
2つのチェアーの比較について、
いかがでしたか?
それでは、最後におさらいです。
コーディネートは、
- ラタン:空間のアクセントになる
- ペーパーコード:空間に調和する
座り心地は、どちらも固めですが
- ラタン:フィット感がある
- ペーパーコード:弾力・張りがある
メンテナンスは、
- ラタン:水分に強くメンテナンスフリー
- ペーパーコード:水分への配慮で長持ちする
でした!
ぜひ、コーディネート・座り心地・メンテナンスの
特性から、より相性のよい1脚を
お選びいただければ嬉しいです。
ちなみに...
ここまでどちらか1つを
選ぶ方法をお伝えしてきましたが
決めきれないな~という時は、
WICKER・PAPERCORDを両方とも
取り入れていただくコーディネートも1つです。
素材に違いがある分、コーディネートに
リズムがうまれ、オリジナルな空間になります。
ダイニングに個性が感じられる分、
まわりのアイテムは、チェアーを引き立てるような
シンプルなセレクトがおすすめです。
悩んだ時の、選択肢の1つとして
ご参考いただけたらと思います^^