
センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「アクセントカラー」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-12-27.php
美しいお部屋とは、どんなお部屋でしょう?
リセノが考える「美しいお部屋」とは
という状態だと思います。
たとえ、美しい名作家具をお部屋に配置したとしても、
ほかの家具との調和がとれていない状態では、美しく
ありません。
また、家具やインテリアをきれいに配置していたとして
も、ノイズとなる日用品が散見されるようでは、それも
また美しい部屋とは言えませんね。
また、きれいに整理されていても、生活動線が悪かった
り、品質が低く、使い心地の悪い家具では、リラックス
した時間を過ごせないでしょう。
つまり「美しいお部屋」とは、ただきれいなだけでは
なく、さまざまな要素が一定以上のクオリティにある
ことが大切になります。
そして、それらの要素をを整えることを総称して、
「インテリアスタイリング」と呼ぶのです。
理解しておいていただきたいのは
「インテリアスタイリング = 装飾・ディスプレイ」だけではない
ということ。
「装飾・ディスプレイ」は、スタイリングの一側面に
すぎません。
この記事では、スタイリングというものを丁寧に紐解き、
美しい部屋を目指すためのステップを、誰もが楽しみな
がら作れるヒントを提示していこうと思います。
さて、わたしたちの提唱するインテリアスタイリング
において「目指すゴール」を最初に共有しておきましょう。
インテリアスタイリングで、目標とするのは、
次の2つのバランスが良い状態です。
まずは「使い心地」についてです。
家具やインテリアは、普段の暮らしで「道具」として
毎日使う物です。
ですから、座り心地であったり、触り心地、使いやすい
設計、サイズ、(照明なら)明るさ......など、快適な使
い心地を有していることは、絶対条件です。
いかにデザインが美しくとも、座り心地の悪いチェア
は要りませんし、サイズの足りないテーブルも×です。
また、素敵な照明であっても、明るさが足りなければ、
役に立ちませんね。
つまりは、家具は「暮らしやすくするための道具」で
すから、機能性としての「使い心地」を備えている事
は、とても大事なわけです。
これを専門的な言葉で言うと「機能美を有している」
という言い方をします。
使い心地 = 機能美
このように、家具やインテリアを選ぶ際には大前提と
して「使い心地が良い」という点が必要です。
そして、この「使い心地」を構成するのは、3つの要素
と定義しています。
美しい部屋 | 美しくない部屋 | |
---|---|---|
利便性 | サイズ、動線、配置が良く、 快適で暮らしやすい | 使いづらく、暮らしにくい 例)動線が狭い、テーブルが小さい |
品質 | 品質が良く、リラックス・癒しを感じる | 心地が悪く、落ち着かない 例)座り心地が悪い |
整理 | 片付いていて、見せたくないものは 収納されていて使いやすい | 見せたくない日用品が目に付き、 暮らしに悪影響がある 例)散らかっていてストレス |
使い心地(機能美)をもつ部屋は、利便性が高く、毎日
の暮らしがスムーズで快適です。
適切なサイズやレイアウト、家具の品質、適切な照度
などがそれにあたります。
座り心地の良いソファーや、適切な明るさの照明など
は気持ちが良く、リラックスして過ごせるようにして
くれます。
前項でお話した「使い心地」について、多くの人が
「そりゃそうだよ。当たり前だよ。」と、思われる
方が多いことでしょう。
必要なサイズのテーブルがなければ、人数分の食事を
置けませんし、快適な座り心地のチェアがなければ、
食事を楽しみながらの会話も弾みませんね。
「使い心地」は、絶対条件です。
では「使い心地」が、十分に足りている家具があれば
暮らしは豊かになるのでしょうか?
答えは「NO」です。
もし、多くの人が「使い心地」だけで満足するのであ
れば、ファッションは、おしゃれを楽しむ必要はなく、
寒さをしのげればいい、体を隠せればいいということ
になってしまいます。
また、食事であれば、お腹が膨られればいいという事
であれば、美味しい食事を楽しむ必要さえ無くなって
しまうでしょう。
つまり、人というものは
機能が満たされれば、満足という風にはできていない
のです。
そして、それは家具選びにおいても、例外ではありません。
だからこそ「使い心地」と同時に、とても重要になっ
てくるのが「見心地」という考え方です。
「見た目の美しさ = 見心地」が大事なのは、なぜでしょう。
その答えは、人は美しいものを見たり、触れたりする
ことで、心が喜んだり、気持ちが安らいだりする感覚
を得るからです。
家具やインテリアは、日々の暮らしの中で、幾度とな
く目にしたり、触れたりします。
それは一年を通して毎日の事ですから、お気に入りの
洋服などよりも、さらにさらに多いのです。
暮らしの中で、ふと目にしたり、触れたりした時に、
「きれいな椅子だな。素敵だな。」
「美しい照明だな。買ってよかったな。」
「このソファー、最高だな。」
といった風に「美しいものを、見て楽しむ」という
満足を感じることができます。
これを「機能美」に対して、「装飾美」と言います。
見心地 = 装飾美
そして、この「見心地」を構成するのは、4つの要素と
定義しています。
美しい部屋 | 美しくない部屋 | |
---|---|---|
統一感 | 家具、インテリアに統一感がある | 統一感がなく、バラバラしている 例)チェアのデザインが揃っていない |
バランス | 空間の家具・インテリアの配置バランスがよい | 配置バランスが悪い 例)狭かったり、ぽっかり空いている |
注目 | 目を引くポイントやアイテムがある | のっぺりとしていて、単調で面白みがない 例)飾り気がない |
愛着 | 個性を感じるアイテムを取り入れている | 個性を感じない 例)ビジネスホテルのよう |
4つの要素が上手に成立しているお部屋は、見た目が良
く、美しさを感じさせます。
そして「使い心地」と「見心地」の要素をしっかりと
表現できている部屋は、快適な暮らしを提供し、また、
心の充足も与えてくれるのです。
さて、そんな2つの心地を実現するために行う「インテ
リアスタイリング」ですが、より丁寧に紐解いていきま
しょう。
インテリアスタイリングとは
の2つのアプローチが基本的な考え方です。
「スタイリング」と聞くと、なんとなく「装飾や、ディ
スプレイ」などのような「飾る」ということを思い浮か
べる方も多いのではないでしょうか。
△ スタイリング = おしゃれに小物を飾る
というようなイメージです。
これは実は、半分合っていて、半分間違いです。
なぜかというと、飾るよりも前段階に
スタイリング = 空間にバランスよく配置する
という「飾る」の前の「配置」という手順があるからです。
例えば、下の画像を見てみましょう。
「素敵なお部屋で、素敵なインテリアスタイリング」
だということは、感覚的に感じていただけることでしょう。
ただ、要素を紐解くと「飾る」ということも当然行わ
れていますが、それと同時に、お部屋の空間バランス
を取るために、全体的にお部屋全体を活用しながら、
上手に配置されているのが分かります。
具体的には
など、適切な用途、適切なサイズ、適切な色味の家具を
適切な場所に置くことで、美しいお部屋の土台を作って
いることにも気付かされます。
ですから、
◎ 1. 空間にバランスよく配置する → 2. おしゃれに小物を飾る
という2つの手順でお部屋を彩ることを「スタイリング」
と呼ぶのが適切なのです。
おしゃれに小物を飾る
2つの違いは理解すると「なるほど」と思われる方も
多いでしょうが、一言で「スタイリング」という言葉
だけでは「配置と、装飾」のどちらを指すのかを混同
しやすく、真意を伝えづらいものです。
ですから、この定義についてわかりやすいように、
リセノでは、独自に2つのワードを作りました。
それが
です。
ベースメイク、ポイントメイクのイメージです。
この「ベーススタイリング・ポイントスタイリング」と
いう言葉は、メイク用語に着想を得て名付けました。
リセノスタッフにスタイリングの種類について、呼び方
を相談してみたところ
「それって、女性のメイクの話と近いですね。」
「ベースメイクをして、その後ポイントメイクで仕上げるんです。」
ということを教えてもらいました。
「なるほど! メイクする人なら誰でも知っていて、
ベースとポイントの概念を掴みやすいね!」
ということで、採用させてもらいました。
美しい部屋 | |
---|---|
整理 | 〇 余計なものが見えていない |
統一感 | 〇 トーンを統一した家具・インテリア |
バランス | × 目線の先ががらんとしている |
注目 | × 注目すべき点がない |
愛着 | × 愛着のあるアイテムがない |
まず、スタイリングの中でも「配置」を意味するのが
「ベーススタイリング」です。
シンプルなお部屋に、土台となる家具を配置していきます。
配置するアイテムの色のトーンを合わせたり、サイズ
を最適なものを選んだり、お部屋というキャンバスに
大きなアイテムを配置していきます。
よく問題になるのは、この「ベーススタイリング」で
お部屋づくりを終わりと思っている方です。
ベーススタイリングを上手に行うということで、お部
屋はきれいに整理されていて、統一感がある状態は作
れます。
ただ、目線の先ががらんと空いてしまっていて、注目
すべき点や、みどころがありません。
まさに、お化粧でいうところのベースメイクで止まって
いる状態です。
ベーススタイリングの完成は、次の「ポイントスタイ
リング(装飾)」への下地と考えると良いでしょう。
美しい部屋 | |
---|---|
整理 | 〇 |
統一感 | 〇 |
バランス | 〇 目線の先にアイキャッチがあり、がらんとしていない |
注目 | 〇 アートや小物など見どころがある |
愛着 | 〇 思い出の品や、お気に入りの雑貨など |
ベーススタイリングが整った後には、ポイントスタイ
リングでお部屋を仕上げていきます。
このポイントスタイリングを行うことによって、お部
屋の「バランス、注目、愛着」がプラスされて、見心
地の良いお部屋になります。
ポイントスタイリングには「アクセントカラー」や
「アクセントアイテム」をセオリーに沿って、お部屋
に散りばめていきます。
このようにポイントスタイリングを行うことで、お
部屋はより魅力を増し、自分で作り上げた、自分だけ
の空間に仕上げることができます。
センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「アクセントカラー」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-12-27.phpセンス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「アクセントアイテム」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-11-01.php
この記事では、美しいお部屋を実現するためには、
「使い心地」と「見心地」の両方が必要であることを
起点に、インテリアスタイリングの定義についてもご
紹介しました。
美しいお部屋づくりのためには、
という2つのスタイリングを順番に実行していくことで、
センスに自信のない方でも、誰もが美しいお部屋をつく
ることができます。
ベース、ポイントのそれぞれについての具体的な実践
方法についても、各記事にてくわしく解説しておりま
すので、ぜひご覧ください。
センスのいらないインテリア
https://www.receno.com/pen/sense/今回ご紹介した内容は、プロが解説する
動画でもご覧いただけます。
リセノの各店舗には、リセノの提唱する「センスのい
らないインテリア」のセオリーについて研修を受け、
社内試験に合格したスタッフが在籍しています。
記事だけでは分かりづらいところや、具体的なセオリ
ーの使用方法などについては、ぜひ店舗にてスタッフ
にご質問いただければと思います。
※おかげさまで土日祝についてはたくさんのご来店を
いただく関係上、ゆっくりとご案内が難しい場合が
ございます。
平日などは比較的ゆっくりとご案内できますので、
宜しければご検討くださいませ。
各店舗の空き状況のご確認や来店のご予約は
以下よりお気軽にお問い合わせくださいませ。
「ふつうのお家を、美しく」というテーマのもと、お部屋を美しくスタイリングするためのセオリーを提唱し、オリジナルの家具や雑貨を展開するインテリアブランドです。
https://www.receno.com/shop/店舗で働くインテリアプロスタッフの経歴や、住んでいるお部屋をご紹介しています。インテリアの知識だけでなく、リセノ家具の体感としてのご案内もいたします。
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