
「ふつうのお家を、美しく」というテーマのもと、お部屋を美しくスタイリングするためのセオリーを提唱し、オリジナルの家具や雑貨を展開するインテリアブランドです。
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美しいお部屋とは、どんなお部屋でしょう?
リセノが考える「美しいお部屋」とは
という状態だと思います。
たとえ、美しい名作家具をお部屋に配置したとしても、
ほかの家具との調和がとれていない状態では、美しく
ありません。
また、家具やインテリアをきれいに配置していたとして
も、ノイズとなる日用品が散見されるようでは、それも
また美しい部屋とは言えませんね。
また、きれいに整理されていても、生活動線が悪かった
り、品質が低く、使い心地の悪い家具では、リラックス
した時間を送れないでしょう。
つまり「美しいお部屋」とは、ただきれいなだけでは
なく、さまざまな要素が一定以上のクオリティにある
ことが大切になります。
そして、それらの要素をを整えることを総称して、
「インテリアスタイリング」と呼ぶのです。
理解しておいていただきたいのは「インテリアスタイリ
ング = 装飾・ディスプレイ」だけではないということ。
「装飾・ディスプレイ」は、スタイリングの一側面に
すぎません。
この記事では、スタイリングというものを丁寧に紐解き、
美しい部屋を目指すためのステップを、誰もが楽しみな
がら作れるヒントを提示していこうと思います。
さて、インテリアスタイリングで重要な「目指す場所」
を最初に共有しておきましょう。
インテリアスタイリングで、目標とするのは、
次の2つのバランスが良い状態です。
まずは「使い心地」についてです。
家具は、普段の暮らしで「道具」として、毎日使う物です。
ですから、座り心地であったり、触り心地、使いやすい
設計、サイズ、(照明なら)明るさ......など、快適な使
い心地を有していることは、絶対条件です。
いかにデザインが美しくとも、座り心地の悪いチェア
は要りませんし、サイズの足りないテーブルも×です。
また、素敵な照明であっても、明るさが足りなければ、
役に立ちませんね。
つまりは、家具は「暮らしやすくするための道具」で
すから、機能性としての「使い心地」を備えている事
は、とても大事なわけです。
これを専門的な言葉で言うと「機能美を有している」
という言い方をします。
使い心地 = 機能美
このように、家具を選ぶ際には、まず大前提として、
「使い心地が良い」という点が必要です。
そして、この「使い心地」を構成するのは、3つの要素
と定義しています。
美しい部屋 | 美しくない部屋 | |
---|---|---|
利便性 | サイズ、動線、配置が良く、 快適で暮らしやすい | 使いづらく、暮らしにくい |
品質 | 品質が良く、リラックス・癒しを感じる | 心地が悪く、落ち着かない |
整理 | 片付いていて、見せたくないものは 収納されていて使いやすい | 見せたくない日用品が目に付き、 暮らしに悪影響がある |
使い心地(機能美)をもつ部屋は、利便性が高く、毎日
の暮らしがスムーズで快適です。
適切なサイズやレイアウト、家具の品質、適切な照度
などがそれにあたります。
座り心地の良いソファーや、適切な明るさの照明など
は気持ちが良く、リラックスして過ごせるようにして
くれます。
前項でお話した「使い心地」について、多くの人が
「そりゃそうだよ。当たり前だよ。」と、思われる
方が多いことでしょう。
必要なサイズのテーブルがなければ、人数分の食事を
置けませんし、快適な座り心地のチェアがなければ、
食事を楽しみながらの会話も弾みませんね。
「使い心地」は、絶対条件です。
では「使い心地」が、十分に足りている家具があれば
暮らしは豊かになるのでしょうか?
答えは、NOだと思います。
もし、多くの人が「使い心地」だけで満足するのであ
れば、ファッションは、おしゃれを楽しむ必要はなく、
寒さをしのげればいい、体を隠せればいいということ
になってしまいます。
また、食事であれば、お腹が膨られればいいという事
であれば、美味しい食事を楽しむ必要さえ無くなって
しまうでしょう。
つまり、人というものは
「機能が満たされれば、満足」
という風にはできていないのです。
そして、それは家具選びにおいても、例外ではありません。
だからこそ「使い心地」と同時に、とても重要になっ
てくるのが「見心地」という考え方です。
「見た目の美しさ = 見心地」が大事なのは、なぜでしょう。
その答えは、人は美しいものを見たり、触れたりする
ことで、心が喜んだり、気持ちが安らいだりする感覚
を得るからです。
家具やインテリアは、日々の暮らしの中で、幾度とな
く目にしたり、触れたりします。
それは一年を通して毎日の事ですから、お気に入りの
洋服などよりも、さらにさらに多いのです。
暮らしの中で、ふと目にしたり、触れたりした時に、
「きれいな椅子だな。素敵だな。」
「美しい照明だな。買ってよかったな。」
「このソファー、最高だな。」
といった風に「美しいものを、見て楽しむ」という
満足を感じることができます。
これを「機能美」に対して、「装飾美」と言います。
見心地 = 装飾美
そして、この「見心地」を構成するのは、4つの要素と
定義しています。
美しい部屋 | 美しくない部屋 | |
---|---|---|
統一感 | 家具、インテリアに統一感がある | 統一感がなく、バラバラしている |
バランス | 空間の家具・インテリアの配置バランスがよい | 配置バランスが悪い |
注目 | 目を引くポイントやアイテムがある | のっぺりとしていて、単調で面白みがない |
愛着 | 個性を感じるアイテムを取り入れている | 個性を感じない |
4つの要素が上手に成立しているお部屋は、見た目が良
く、美しさを感じさせます。
そして「使い心地」と「見心地」の要素をしっかりと
表現できている部屋は、快適な暮らしを提供し、また、
心の充足も与えてくれるのです。
さて、そんな2つの心地を実現するために行う「インテ
リアスタイリング」ですが、より丁寧に紐解いていきま
しょう。
インテリアスタイリングとは
の2つのアプローチが基本的な考え方です。
「スタイリング」と聞くと、なんとなく「装飾や、ディ
スプレイ」などのような「飾る」ということを思い浮か
べる方も多いのではないでしょうか。
「スタイリング = おしゃれに小物を飾る」
というようなイメージです。
これは実は、半分合っていて、半分間違いです。
なぜかというと、飾るよりも前段階に
「スタイリング = 空間にバランスよく配置する」
という「飾る」の前の「配置」という手順があるからです。
例えば、下の画像を見てみましょう。
「素敵なお部屋で、素敵なインテリアスタイリング」
だということは、感覚的に感じていただけることでしょう。
ただ、要素を紐解くと「飾る」ということも当然行われ
ていますが、それと同時に、お部屋の空間バランスを取
るために、全体的にお部屋全体を活用しながら、上手に
配置されているのが分かります。
など、適切な用途、適切なサイズ、適切な色味の家具を
適切な場所に置くことで、美しいお部屋の土台を作って
いることにも気付かされます。
ですから、
1. 空間にバランスよく配置する → 2. おしゃれに小物を飾る
という2つの手順でお部屋を彩ることを「スタイリング」
と呼ぶのが適切なのです。
おしゃれに小物を飾る
2つの違いは理解すると「なるほど。」と思われる方も
多いでしょうが、一言で「スタイリング」という言葉だ
けでは「配置」と「装飾」のどちらを指すのかを混同し
やすく、真意を伝えづらいものです。
ですから、この定義についてわかりやすいように、
リセノでは、独自に2つのワードを作りました。
それが
です。
ベースメイク、ポイントメイクのイメージです。
この「ベーススタイリング・ポイントスタイリング」と
いう言葉は、メイク用語に着想を得て名付けました。
リセノスタッフにスタイリングの種類について、呼び方
を相談してみたところ
「それって、女性のメイクの話と近いですね。」
「ベースメイクをして、その後ポイントメイクで仕上げるんです。」
ということを教えてもらいました。
「なるほど! メイクする人なら誰でも知っていて、
ベースとポイントの概念を掴みやすいね!」
ということで、採用させてもらいました。
美しい部屋 | |
---|---|
整理 | 〇 余計なものが見えていない |
統一感 | 〇 トーンを統一した家具・インテリア |
バランス | × 目線の先ががらんとしている |
注目 | × 注目すべき点がない |
愛着 | × 愛着のあるアイテムがない |
まず、スタイリングの中でも「配置」を意味するのが
「ベーススタイリング」です。
シンプルなお部屋に、土台となる家具を配置していきます。
配置するアイテムの色のトーンを合わせたり、サイズ
を最適なものを選んだり、お部屋というキャンバスに
大きなアイテムを配置していきます。
よく問題になるのは、この「ベーススタイリング」で
お部屋づくりを終わりと思っている方です。
ベーススタイリングを上手に行うということで、お部屋
はきれいに整理されていて、統一感がある状態は作れます。
ただ、目線の先ががらんと空いてしまっていて、注目
すべき点や、みどころがありません。
まさに、お化粧でいうところのベースメイクで止まって
いる状態です。
ベーススタイリングの完成は、次の「ポイントスタイリ
ング(装飾)」への下地と考えると良いでしょう。
美しい部屋 | |
---|---|
整理 | 〇 |
統一感 | 〇 |
バランス | 〇 目線の先にアイキャッチがあり、がらんとしていない |
注目 | 〇 アートや小物など見どころがある |
愛着 | 〇 思い出の品や、お気に入りの雑貨など |
ベーススタイリングが整った後には、ポイントスタイリ
ングです。
このポイントスタイリングを行うことによって、お部屋
の「バランス、注目、愛着」がプラスされて、見心地の
良いお部屋になります。
ポイントスタイリングには「アクセントアイテム」と
呼んでいるアイテムたちをセオリーに沿って、お部屋
に散りばめていきます。
このようにポイントスタイリングを行うことで、お
部屋はより魅力を増し、自分で作り上げた、自分だけ
の空間に仕上げることができます。
この記事では、美しいお部屋を実現するためには、
「使い心地」と「見心地」の両方が必要であることを
起点に、インテリアスタイリングの定義についてもご
紹介しました。
美しいお部屋づくりのためには、
という2つのスタイリングを順番に実行していくことで、
センスに自信のない方でも、誰もが美しいお部屋をつく
ることができます。
「ベーススタイリング」と「ポイントスタイリング」の
ひとつひとつの実践方法については、セオリーとして
順次公開していきます。
楽しみにお待ちいただければと思います。
今回ご紹介した内容は、プロが解説する
動画でもご覧いただけます。
リセノの各店舗には、リセノの提唱する「センスのい
らないインテリア」のセオリーについて研修を受け、
社内試験に合格したスタッフが在籍しています。
記事だけでは分かりづらいところや、具体的なセオリ
ーの使用方法などについては、ぜひ店舗にてスタッフ
にご質問いただければと思います。
※おかげさまで土日祝についてはたくさんのご来店を
いただく関係上、ゆっくりとご案内が難しい場合が
ございます。
平日などは比較的ゆっくりとご案内できますので、
宜しければご検討くださいませ。
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